中年の私は同世代から上の男性のメンタリティがよくわかる。今までずっとその世代の男性との交流が一番多かったからである。仲のいい男性ですら、「女性差別、うーん、あるよね、どっかに」などと言うのでアンタンとする。


ジャーナリストは差別などしてはいけないのに、大御所の立花隆さんまでこんな事を書いていた。


「私はここ数年、東大駒場でゼミをやってきた関係上、若い世代のものの考え方をよく知っているつもりだが、我々の世代(中高年齢層)と若い人たちの間のものの考え方でいちばんちがうのは、女性に対するものの見方である。我々の世代の人間(中高年齢層)は、多かれ少なかれ、女性差別主義者的な部分がある。あらゆる側面での男女無差別論を強くとなえる人は、フェミニスト視して、そちらのほうが特殊の見解の持主だと思ってしまう。しかし、今の若い世代においては、かつてのフェミニストの見解が、むしろ一般的な標準的な見解である。かつての標準的な見解はいまやアナクロの女性蔑視論者の見解とされてしまうのである。

つまり、柳沢厚労相の見解は、中高年層の男性の見解の本音の部分とそれほどずれていないが、若い層の人々一般(男も女も)の見解からは全くズレているということである」。


立花隆:「女性は子供を産む機械」発言で湧き出る安倍「大政奉還」論

立花氏を責めようとは思わない。正直に告白しているところがむしろ潔いくて救いがある。氏が育った次代の価値観からその後抜け出す事ができなかったのが残念ではあるけれど。

柳沢厚労相はカウンセリングを受けるとか男女平等について学ぶ為に北欧の国に留学するとかドラスチックな事をしないと男尊女卑の価値観は直らないと思う。