わい談がすべてセクハラかというとそうでもない。男性のわい談には人柄というか、性意識がにじみ出る。よって不愉快にさせられる事があるかと思うと期せずして笑ってしまう事もある。アメリカの深夜のトークショーなどはスレスレのところでわい談がジョークのネタになっている。

例えばNBCテレビの「レイトナイト・ウィズ・コナン・オブライエン」は私の好きなショーでニューヨーク滞在中にはNBCスタジオでの収録にまで出かけていったほど。この番組に、ヴィヴィカ・フォックスという黒人女優がゲスト出演した時にはおっぱいと男性性器の話になった。ヴィヴィカがある雑誌で「ベスト・ブーブ(ベストおっぱい)」に選ばれた事に話が及び、それを不快に思うかとコナンに聞かれ、「全くない」と答え、「でもベスト・ブーブがあるならベスト・パッケージってのもあっていいわよね」と切り返した。パッケージとは荷物という意味だが、俗語では男性性器を指す。こういった事をさらりと話せるのも男女双方の健全なセクシュアリティのゆえではないだろうか。