自転車の盗難が多いことは知識としては知っているが、一体どのぐらい起こっているのだろうか。「警視庁 オートバイ盗、自転車盗の被害にあわないために」(註)を見てみると東京都内の場合、年間盗難件数は平成18年で6万1472件というから(自分の自転車だけは大丈夫)などという過信は禁物である。実際、私も2度盗難に遭っている。

1度は東京都下のスポーツクラブの前の駐輪場。その時は2台所有していて、ちょっとサビの出始めた使い込んだ自転車だったので、まさかこんな自転車を盗んで行く不届き者がいるとも思われなかったので施錠しなかったのだが、1時間半ばかりで出てくると、どこにもなかったのである。その時はちょっと驚き、慌て、やがて(ああ、盗まれちゃった)とがっかりしたが、防犯登録をしていなかったのでその時点で諦めてしまった。やはりその自転車は戻って来なかった。

それに懲りて新しい自転車はすぐに盗難登録した。これもどこに駐輪していたかはわすれたが何ヶ月か経って、施錠していたにも関わらず盗難に遭った。この時は非常に悔しく、憤慨したが、盗難登録のおかげで一週間ほどして警察から電話があり、2駅ほど離れた場所で発見された。

施錠は面倒である。買い物時など(ちょっとだからいいだろう)とつい思ってしまう私だが、ガラス張りのクリーニング店前など、自転車が見える場所では施錠しないが、平成19年上半期の都内における自転車盗のうち、47.8%が施錠をしない状態で被害に遭っているというから面倒でも施錠を徹底している。

それで事足れりと思っていたら、最近は複数の錠をかけるのが奨励されているのだ。警視庁のウェブサイトでも「駐輪時には、面倒でも必ず2個以上のカギをかけてください!」などと書かれている。「自転車をワイヤー錠等でガードパイプなどの固定物につなげておくと、更に効果があります」とものものしい。振動によって音の出るサイクルアラームという装置も売られていると知った。

この記事を書くに当って自転車の施錠状況をウォッチングしてみると高そうな自転車ほどきちんと施錠している。当たり前かもしれないが、自転車の値段とセキュリティ意識は正比例する事が多いようだ。私の現在の自転車はかなりショボイので2重ロックまではしていないが、新しいのを購入した暁にはそうしようと思っている。

(註)警視庁 オートバイ盗、自転車盗の被害にあわないために
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/seian/bouhan/tounan/outobay.htm