沢木耕太郎の本である。
深夜特急の続編にあたるものになる。

深夜特急はいわゆる紀行文にあたるが、この旅する力はその考え方や生き方、振り返りを表した文章だと思う。

これを僕が初めて読んだのは2008年。初めて就職した年である。
その時ちょうど、沢木さんが旅に出た年である。

沢木さんは世界一周をしてる。
ただ、ほとんどそれが海外旅行初めてに近く。しかも、すごく長い旅をしてるように書いてはいるが
実は1年しかしていないのである。
(まあ、僕も一番長い旅行で7ヶ月しかしてないけど)

だから僕の感想としては、ほとんど旅行したことなかったくせに知ったかぶるなよ。

である。だからほとんど頭に残っていない。

一応であるが、僕が沢木耕太郎はすごいと思ってる。あの時代、ほとんど情報もないであろうと想像される時代に、ユーラシアを横断したのだ。
僕がすごいなと思う旅人は、沢木耕太郎と小林紀晴二人だけだ。

前にも書いたかもしれないが、基本的には長期旅行や世界一周したからと言って
自分なんて見つからない。視野は広がるかもしれないけど。
考え方は変わらない。っていうか、変わるような甘っちょろい生き方を日本でしてくるなよ。
僕はそう思ってる。

沢木さんは特にそういうのではなく、単に旅行を楽しんでいた。そこもすごいと思う。
(今長期旅行に行ってる、仲のいい友達もみんなそうだから本当にすごいと思う)

んで、今回機会があって改めて読み直してみた。
あの時の感想とは全く違う。
この人すごい。


沢木さんの言葉によく出てくる。26歳までに外のでないとダメだ。海外にでないとダメだみたいな言葉。
僕はこれに違和感を感じていた。
もちろん、20代、30代40代それぞれの旅に、それぞれの良さがある。
でも、なぜ26歳なんだろう。
経験と未経験のバランスがちょうどいいらしい。
これは、おそらく、初の海外への旅のことをいってるんだと思う。
初の海外に出るのは、遅くても早くてもダメなのだ。
日本での経験が少なく、海外でのことがうまく受け入れることができない。
勘違いに走る。そういうことであると思う

だから、26歳というのはただの表現であって、早熟な人は早く海外に出ればよい。
経験の積んでない人は30から海外に出ても良い。
そういうことであると思う

ちなみに僕の初の長期(?)というか海外1人旅行はカナダ、1ヶ月半。15歳の時だ。
早すぎた・・・・・ということなのか?
でも、10代には10代の旅があったと思う。

この時は思いっきり人の親切を食い物にして生きてきた。
っていうか、人の家にしか泊まってない。英語もしゃべれないのに
じゃあ、これは早すぎのか?
まだ、その結論を出すべき時ではないのでよくわからないけど・・・

「素のままの自分を異国に放つということ」
旅する力にはこういう言葉があった。
僕はこれを10代のうちに色々と旅行することによってできるようになっていると思う。
10代のころからカナダ、タイ、ミャンマー、バングラなどの国々を回っていた。

そこで、ガイドブックを持っていくというのは
まるでゲームの攻略本をもっていくような感覚に囚われていた。
また、自分は弱いのでそこに頼ってしまう。
それが嫌だった。

お腹減ったっていうのすら、苦労する。そういうのを試されてる気がして、
乗り越えたかったんだと思う。

そういうのを考慮すると10代の旅は別に早くなかったのではないかと信じたい。
でも、確かに、あまり年をとりすぎると

ねぇ、泊めてよっていうのは地元の人には言いづらいかも。

でも、沢木さんはこの1年の旅行で一体なにを得たのか。そこは旅する力には書いてない気がする。
それを消化するのにかかった10年。
っていうか10年かからないと消化できなかったんですよね。。。

じゃあ、僕がまた、旅にでて、それを消化するのにどれくらいかかるのだろうか。
僕の場合はまだ、いろんな国というよりは、特定の国に対して、理解したいという思いが強くて
あまりいろんな国にいけていない。
これを消化出来る時がいつか来るのかな。
消化できる方法をさがして行こうと思う。

そんな感想文でしたw

みんな、色々国を見てる人はどう感じているんだろう。