いいですか?頂いたリク内容よりも邪悪ですよ……?|д゚)チラッ
でも……これだけは言わせて下さい!
私のお話は基本超王道!オキマリのハピエン主義者ですからね(´。・д人)゙
 
※中には内容的に苦手な方、トラウマをお持ちの方など、本当に生理的に受け付けられない方もいらっしゃるかと思います。
もし、だめだと少しでも感じられた方は、この中編を飛ばして次のお話へお進み下さい。
読まなくてもお話が繋がるよう、次話の冒頭にて簡単に中編のあらすじをご説明させて頂いております。
 
 
 
 

 
 
 
 
「ねぇ尚?もうすぐ呼ばれるわよ?
いつまでもスマホばっか見てないで、鏡見て整えておいて?」
 
 
「あぁ……」
 
 
スマホの着信履歴を見つめる尚。
 
 
(なんだ?あの無言電話……
 それに知らねぇ番号だし……)
 
 
そして、尚は無意識にキョーコの番号を押していた。
 
 
トゥルルル
 
トゥルルル
 
 
「尚!呼ばれたわ、行くわよ。」
 
 
「チッ」
 
 
何故架かってきた無言電話が気になるのかも、何故キョーコに電話を架けようとしたのかも、自分で自分の行動が分からなかった尚は、苛立ちながら控え室を出た。
 
 
 
 *  *  * 
 
 
 
「………………」
 
 
ぼんやりとした意識の中で、遠くから自分のケータイの着信音が聴こえた気がして目を覚ましたキョーコ。
 
 
(ここは……どこ?)
 
 
無機質なパイプの数々と、何が入っているのか分からない沢山の木箱が足元に転がっているのが見える。
ひんやりとした固いコンクリートの床の感触と、カビ臭いような埃の臭い。
 
まだうまく開かない目を擦ろうと手を動かした時、その手が縛られていることに気づいた。
驚いたキョーコがたじろぐと、足も動かせないことに気づく。
 
 
(あ……私……)
 
 
公園でのロケの休憩中、お手洗いに行ったときに出会った男に薬を嗅がされたことを思い出したキョーコ。
 
思い出したことで急に頭のてっぺんから血の気が引いていき、カタカタと身体が震え出した。
何にというわけでもなく身体が後ずさってしまったその時、ガタン……といった音を立ててしまった。
 
 
(しまった……)
 
 
そう本能的に察すると、コトンと物陰から聴こえた物音。
コツコツ……と響く靴音に、身体が更に小刻みに震えだした。
 
 
(怖い……)
 
 
ぬうっと暗がりから大きな影が伸びると、一人の見知らぬ男が現れた。
 
 
「やぁ、最上。やっとお目覚めか?」
 
 
(誰……?
それに……)
 
 
さっきトイレで会った男とも違う。
それに、何故芸名でなく公開していない自分の本名を知っているのか?キョーコの震えは益々大きくなった。
 
 
「ふん……その顔は、俺のこと覚えてないって顔だな。」
 
 
「……だ……れ……」
 
 
「宮澤だよ。同じ中学の。」
 
 
「み……や……?」
 
 
キョーコは必死に思い出そうとした。
同じクラス、隣のクラス、キョーコは部活には入っていなかったから、尚の部活……?
どれも思い当たらない……
 
 
「……バスケ部の。」
 
 
「バ……スケ?」
 
 
全く自分と共通点の思い当たらないその同級生の男が、一体今さら自分に何の用なのかとキョーコは訝しげに見つめ返した。
 
 
「ふん……本当にそんな表情もするんだな。
中学の時からは想像できない……」
 
 
コツン……と靴音を立て更に近づいてきた男は、ポケットに突っ込んでいた手を出すと、ぐいとキョーコの顎を持ち上げる。
その男の行動が不快で、キョーコは首を振った。
 
 
「な……何が目的……?」
 
 
「目的?
そうだね……あんたの身体……」
 
 
「っ!?」
 
 
「とでも言いたいシチュエーションだけど、俺の目的はそれじゃない。」
 
 
「じゃあ一体……」
 
 
「あいつを……不破を貶めるには、あんたが最適なんだ。」
 
 
「不……破……?
何言って……」
 
 
尚を貶めるためにどうして自分がその道具になり得るのか、キョーコには見当も付かなかった。
 
 
「なぁに、ちょっとあいつをビビらせることができりゃいいんだよ。」
 
 
「ビビらせるって……アイツはちょっとやそっとじゃ動かないわよ?」
 
 
「そうなんだよな……。
あんたにたどり着くまでに正直だいぶ手こずったよ。」
 
 
「……どういう意味よ?」
 
 
「脅しの手紙もなーんも反応ねーし、直接近づくにはあいつは警護が厳しすぎる。」
 
 
「あ……」
 
 
尚の警護が厳しいことは、キョーコにも思い当たることがあった。
 
 
「それで思い出したんだ。
不破があんたに随分と目をかけていたことをね。」
 
 
誇らしげに嗤うその男の言葉に、小さな溜め息を洩らすキョーコ。
 
 
「ただの幼なじみよ……検討違いだわ。」
 
 
「それはどうだか……。
俺はあんたのことで前にあいつにボコられたことがあるんだ……」
 
 
「え……」
 
 
そもそもこの同級生とは初対面に近いキョーコには初耳だった。
 
 
「あんたのこと可愛いって思っててさ……
ちょっとちょっかいかけてやろうかって話をバスケ部の連中としてたら……不破にヤられた……しかも傍目には分かんねぇ場所ばっか殴りやがってあいつ!!」
 
 
男はまるで苦虫を噛み潰したような顔で語った。
その言葉を聞いて、以前尚がレイノに暴力を振るったことを思い出したキョーコ。
 
 
(ショータローのやつ……やっぱり暴力はあれが初めてじゃなかったのね……しかも同じやり口で……)
 
 
「しかもどういう訳か、あいつが助っ人で出た試合……ポジションまで俺のトップを奪いやがって!!」
 
 
ガンッ!!と大きな音を立て、近くにあった木箱を勢いよく蹴っ飛ばした宮澤に、キョーコは再び恐怖を感じ始めた。
 
 
「しまいにゃ、俺の女まで寝取られたんだ……ちくしょー!!」
 
 
今度は転がったパイプを甲高い音を立てながら蹴り飛ばしたかと思うと、宮澤はキョーコの胸ぐらを掴んだ。
 
 
「あいつに一泡ふかせてやるんだ……」
 
 
お門違いもいいところだと思いながらも、尚のしてきたことが如何に宮澤を傷つけたかを悟ったキョーコは、何も言い返せなかった。
 
 
「そうだ、その目……
 やっぱ可愛い顔してんな、あんた……
 中学の頃はなーんも知らねぇ無垢な感じの女子だったのに、あいつと上京して何があった?」
 
 
「何がって……」
 
 
確かに色々あったが、思い出したくもなければ、わざわざ口に出したくもないキョーコ。
 
 
「裏切られたんだろう?あいつに……
 呆気なく捨てられたんじゃないのか?」
 
 
「っ……!」
 
 
大きなお世話だと口に出そうになる。
 
 
「今は一緒に住んでないもんなぁ?あん?」
 
 
「……!?」
 
 
そんなことまで知っているのかと驚いたと同時に、キョーコは最近だるまやの前でよく見かけた不審なワンボックスカーのことを思い出した。
 
 
「あの……黒い……車……?」
 
 
「あぁ、気づいてたのか……俺だ。」
 
 
やはり誰かに付けられている感覚は思い過ごしではなかったのかと思うと、キョーコの瞳が揺れる。
 
 
「だから正直最上のことで今のあいつが動くかどうかは俺の賭けだ。
 だが、俺はあいつにとってあんたは他の女とは違うと踏んでる……。」
 
 
 
※ご忠告※
この先、更にキョコさんが酷い目に遭います。
許容頂ける方のみ、こちらへお進みください。
読まなくてもお話は繋がります。
↓↓↓
 
 
 
 
 
 
※中盤を飛ばされた方へ※
簡単な中盤部分の展開はこちらです。
↓↓↓
 
 
宮澤はもう一人の男をキョーコの前に呼ぶ。
それは、公園でキョーコを連れ去った男。
ナツのファンであると話すその男はキョーコに酷いことを…
それを宮澤はスマホで動画を撮影し、キョーコの口止めに使おうという魂胆。
逃げ場を失ったキョーコ・・以上です。
 
 
 
 
 
キョーコはこの先どうなるのかと絶望し始めたその時ーーー
 
 
 
「おいっ!!」
 
 
現れることはないと思っていた第三者の声にキョーコは大きく眼を見開いた。
 
 
「なんだ……もう来たのか……」
 
 
宮澤は掲げていたスマホを下ろすと、入り口の方へと向かった。
 
 
「チッ……」
 
 
目の前の男は残念そうに舌打ちする。
 
キョーコは姿の見えない入り口へと耳をそばだてた。
 
 
「てめぇ宮澤っ!?」
 
 
「あぁ、覚えててくれて光栄だよ、不破くん。」
 
 
尚だ……。
 
 
「てんめぇ、何だってこんなこと!!
 このメールの写真は何だ!?
 どうやって俺の番号っ!?
 キョーコはどこだ!!!」
 
 
宮澤に向けて突き出された尚のスマホには、宮澤が名乗らず送りつけた、キョーコがまだ眠った状態で拘束されている写真とこの場所の地図が映し出されていた。
 
 
「デカい声で、そう捲し立てるなよ。
 不破くんの番号は、絵美が消してなかったみたいでね。
 番号が変わってなくて良かったよ。」
 
 
「絵美……」
 
 
宮澤と付き合っていたことなど知らず、尚が卒業前に付き合っていた女だ。
上京直前に買ったガラケーの番号を絵美だけは知っていた。
 
 
「目的は俺だろう!?
 キョーコを巻き込むなよ!
 キョーコはどこだ!!ここにいるんだろう!?」
 
 
「んんんー!」
 
 
口を塞がれているキョーコの声はまだ尚までは届いていない。
 
 
「まぁ、焦るなよ。
 ただの幼なじみなんだろ?」
 
 
「……ただの……幼なじみなんかじゃねぇよ……」
 
 
「へーぇ?それはスキャンダルだな。芸能人クン?」
 
 
ピピッと尚にスマホを向けると、宮澤は録画ボタンを押した。
 
 
「おい!キョーコ!ここにいるんだろ!?」
 
 
尚が宮澤を押し退け奥へと入ってきた。
 
 
「キョーコっっ!!!!」
 
 
あられもない姿のキョーコを見つけた尚。
激昂した尚が宮澤に殴りかかろうと振り向いたその瞬間ーーー
 
 
ビビビビビ!!
 
ガッ!
 
 
スタンガンを押し当てられた尚のみぞおちに、鈍い音と共に宮澤の膝が入った。
 
 
「て……んめ……」
 
 
「君にボコボコにやられてからね、俺なりに勉強したよ。」
 
 
ガンッ!
 
 
更に尚を蹴り上げる。
 
 
「ぐは……」
 
 
その場に蹲る尚。
 
 
「んんんー!」
 
 
暴れるキョーコを、男が取り押さえる。
 
 
「俺もそれなりに自信があったんだけどな、参ったよ……君に殴られて手も足も出なかったあの時は……」
 
 
ガンッ!
ドサッ……
 
 
蹲る尚を蹴り倒した宮澤は、尚を床に押し付けた。
 
 
「ちょうどいい。
 君の大切な幼なじみがお楽しみのところをその目で直に見るがいいさ。
 しっかりと俺が撮影もしておいてやるけどな。ハハッ」
 
 
「くっそ、逃げろ!キョーコ!」
 
 
逃げろと言われても逃げられるものならとっくに逃げている。
そう思いながらもキョーコは、縛られた足で必死にもがいた。
 
 
「おいで。俺のナツちゃぁん……一緒に楽しもうぜ?」
 
 
男の手がキョーコの下着にかけられたその時ーーー
 
 
 
「そこで何をしている!!」
 
 
 
 
 
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