実はこう見えてもトラちゃん
年上の女性にけっこうもてるのだ
いきつけのお店ではたいていトラちゃんのファンがいたりして
私も彼のおかげでお店の人と懇意になれたことがどんなにあることか!


さて、家からバスに乗ってときどき出かける東京の仙川には
aosanという素材にこだわった
開店時には行列ができるほど人気のパン屋がある
(東京のパン屋さんといったたぐいの本には必ず登場する)
働いているのは若い女性ばかり
いつのころからかトラちゃんが行くと
お姉さんたちがみなキャーキャー黄色い声をあげて歓迎してくれるようになった


しばらくは恥ずかしがって声も出せないほどだったトラちゃんも
幼稚園に入って度胸がついたのか
お姉さんたちとお話をするようになっていた


そして数ヶ月前からお手紙熱冷めやらぬトラちゃんは
春休みに行ったとき
よくお話をしてくれるお姉さんのひとりにお手紙を書いてきていた


とても喜んでくれたお姉さんは
「お返事書くからね!」と約束
次の週に行ってみると・・・


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なんと、黄色い封筒に入ったトラちゃん宛のお手紙を
ちゃんと持ってきてくれたのでした


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家に帰ると
みーちゃんの手の届かない安全地帯に移動して
大事そうに封を開けるトラちゃん


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一文字一文字ゆっくりと
お手紙を読んでおりました

毎日私や家族に書いてくれる決まった文面のお手紙と違って
書いてあることが予想がつかないお手紙だから
読むのにもとても時間がかかるのだろうね


それでも
お手紙をやりとりすることで文面から感じるぬくもりや
人とつながることの喜びを
なんとなくでも感じてもらえていたら嬉しいな

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今度は「まきちゃんにも書いてね」と
ほかのお姉さんからもリクエストをもらっていたトラちゃん
いやはや年上の彼女っていうのもなかなか大変そうだわ