『バレエはダンスの基礎と言われる理由』
全ての踊りに共通のなのは
①頭頂部(首の位置)
②胃(胸の位置)
③骨盤
④つま先
の4点の使い方はほとんど同じです。
そこが崩れると下手な踊りになる。
なんなら、そこがしっかり出来ていれば
どんな踊りでも踊れます。
例えば、
上半身がベコベコして安定しない人。
小さい子や背中が柔らかい子に多いですがこれは①②③が出来ていないから。
内股で踊る人。③④が出来ていないから。
常に膝が曲がってる人。①②③④全て出来ていないから。
重心が下がって重い動きになる人。逆に軽すぎる人。①②③④全て出来てないから。
他には
・身体がブレる
・大きく身体を動かせない
・下手な動き
・踊りにくい
・怪我をする
大体この4点が全て出来ない事に繋がっています。
その4点はバレエで言うと
⑴引き上げ
⑵アンディオール
です。
何故、バレエで習得するのがいいのかと言うと
バレエはバーを持ちながら、引き上げしつつ、一つ一つ動く練習が出来るからです。
ダンスでバー持って基礎の練習は出来ませんよね。
誰もが最初から理解せずに自力で引き上げをするのは難しいです。だから支えがある中で引き上げの練習や一つ一つ動く練習が出来るバレエのバーレッスンはとてもいいのです。
それから、バレエの動きは常に引き上げを意識しなければ踊れません。
バレエを練習しているとその引き上げが自然に身に付いて踊れる様になります。
その自然に身に付いた状態でダンスを踊らなければいけない。
でも、ダンスは常に引き上げを意識しながらレッスンは出来ません。
DOWNした時に引き上げの意識できませんよね。
でもあれも本当は引き上げをしてる。
引き上げを理解していない人に引き上げをしながらDOWNをしてと言っても無理なんです。
引き上げなきゃいけないのに背中曲げるってどういう事?って混乱するから。
だからダンスではあまり引き上げの事は言いません。
でも、本当は引き上げをしていないといけない。
それが上手い下手に大きく関わってきます。
ダンスがなかなか上達しない子やスランプに陥る子はここが出来ていない子が多い。
だから、上手くなりたければ早く身につけた方がいい。
バレエでは上の4点をキープしたまま他の部分を一つ一つ強化していくレッスンをします。
それがプリエやタンジュ。
上で言っている一つ一つ動く練習が出来るという部分です。
まずは
⑴引き上げ
⑵アンディオール
⑶プリエ
⑷タンジュ
バレエで習得して欲しいのは最小限に絞ってもこの4つ。
この4つが出来ない限りダンスも上手くなりません。
このレッスンはバレエでしかやっていません。
だからバレエは全ての踊りの基礎と言われています。
中にはバレエをやっていなくてもダンスは上手い人がいます。
そういう人は自然にこの4つが出来る人です。
だけどヒップホップしか上手くない。
ジャズしか上手くない。
こういう人はそのジャンルでの4点しか出来ていないから。
本来は共通した4点にも関わらず、一つの分野でしか出来ないのは本当の4点を理解していないからです。
バレエをやっていないのに全てのジャンルでこなす事が出来る人は天才です。
そういう人はなかなかいません。
全てのジャンルで引き上げを意識して出来る様になるのには理解力とそれを身体に繋げていく練習が必要です。
すぐには出来る様になりません。根気と努力が必要です。
ダンスは一つの動きでいくつもの事を同時にやらなければいけません。
バレエの立ち姿勢をするだけでも上の4点を同時にやらなければ立つ事すら出来ません。
赤ちゃんと一緒で立つ事が出来なければ歩く事も走る事もスキップする事も自転車に乗る事だって出来ない。
基礎というのはそれだけ重要なんです。
例えば、プリエ。
プリエは膝を曲げるだけで出来たにはなりません。
そこには引き上げとアンディオールが同時に出来ていなければプリエ=膝を曲げる事すら出来たとは言えない。
ダンスも同じ。
引き上げもアンディオールも出来た上でいろんな動きをしなければ出来たとは言えません。
バレエは基礎に一つ一つ名前が付いています。
ブレイクダンスも技に一つ一つに名前が付いてます。
バレエやブレイクは一つ一つに名前が付いてるものを繋ぎ合せて踊るダンスです。
一つ一つ名前が付いている動きを習得すれば上手に踊れる様になるのは分かりますね。
では、ダンスは動きの全てには名前が付いていません。もちろん、付いてるものもあります。
ひと昔前のHIPHOPやJAZZは大体、名前のある振りを繋ぎ合せて踊っていました。
だから、悪く言えば踊りが単純なものが多かった。
では何故今、名前が付いていない方が多いかというと
ダンスも時代の流れと共に動きが複雑で無限になったからです。
だから今のダンスの方がカッコイイですよね。
無限になった故に名前なんて付けていられないんです。
無限の動きを組み合わせて踊るのは
毎回やった事のない振りをやってるのと同じだから習得するのは大変です。
実はバレエやブレイクよりもダンスの方が難しいんですよ。
だから、一つ一つを強化してくれるバレエで
4点を補うのが一番いいのです。
あとは、脚力の強さをバレエでは習得できます。
ルルベ(かかと)を上げる、これできない人沢山います。
ダンスでもルルベUPする事は多々あり、出来ない人は脚力がとても弱いです。
真っ直ぐ立った状態で両足でルルベUPは出来ても、片足では出来ない。
踊ってると両足でも出来ない人もいます。
ルルベUPが出来ないという事はふくらはぎの筋力も弱いですし、脚力が弱い=引き上げも出来ていない証拠です。
バレエの大切さが理解出来たでしょうか?
とはいえ
バレエをやってる人にダンスを踊らせても変な動きをする人が多いのは事実です。
なので次回は
バレエをやっている人がダンスが下手な理由は何故かを書きたいと思います。