ヨガの歴史は古く、インダス文明の時代から
さかんに行われていたようです。
(インダス川流域の5000年前の遺跡から、ヨガ行者のような
姿勢で座っている人の人物像が彫られているものが発掘されています)
長い歴史のあるヨガですが、現代では、都会で特に人気があるように思います。
NYのユニオンスクエアのエリアには、居心地の良いヨガスタジオがたくさんありましたし、
東京にも、かなりありますよね。ヨガには、緊張した身体をリラックスさせる効果がありますし、
インナーマッスルを鍛えてくれたりしますから、
生活習慣の一部になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
最近では、ヨガのリラックス効果について科学的な研究もされていますので、
みなさまに、ご紹介したいと思います。
(以下、研究者の名前は省略しております。以下 の研究のいずれかについて、
誰の研究か知りたい方は、コメントにてお知らせください。論文をご紹介します)
まず、ヨガの呼吸法にもとづ いた循環瞑想では、酸素消費量と呼吸数が低下し、
呼吸量は増加するため、より高いリラクゼーション効果があることが示されています。
また、ヨガの実践で、大脳辺縁系と反射脳が沈静化されたことが確認されています。
次に、身体機能への効果で す。
ヨガのインストラクターに対しての研究では、
ヨガ教師は、免疫機能指標のNK細胞と、T細胞系の機能が
一般の人よりも高いことがわかっています。
そして、ある実験では、ヨガ 暦5年以上の方に、60分の
レッスンを行ったところ、神経機能、内分泌機能、
免疫機能の活動が高まり、レッスン開始の事典よりも、レッスン後のほうが
それらの機能が増進したことが明らかになっています。
次に、日本カウンセリング学会の学会誌から
心理的効果に関する研究をピックアップしてご紹介します。
慢性的な不眠症に悩む20名 の成人が8週間にわたり、
ヨガを毎日行ったところ、寝床に入ったまま
眠れない時間の長さの平均は、ヨガ開始前の2.6時間から
8週間後には、1.9時間に減っていたそうです。
睡眠時間は、元々の5.4時間(平均値)が6.0時間に増え、
さらに、睡眠の質についての5段階主観評定は、
2.7から3.0に向上していました。
この結果から、慢性不眠症の方にも、適していると言えますし、
さらに継続することで、もっと良い結果がでるのではないかと思います。
また、集中力に問題を持つ ADHDの子どもに、ヨガを
6週間行ってもらったところ、集中困難性、過活動性、衝動性の
症状について、軽減する等の効果もあったようです。
ヨガは、感情と気分に良い影響を与え、
正しい呼吸ができ、筋肉の緊張感がとれるなど、
続けていると、心と、身体にはよい影響をあたえてくれます。
ヨガのレッスンを2ヶ月間、週に2回受けたことにより、
自尊感情と満足感が高まり、
人生をより前向きに生きようという意欲が増し、
対人不安と完全主義が軽減するという結果も出ており、
ヨガに心理的健康を促進する効果があることが示唆されています。
この実験は、ヨガ以外の運動との効果は比較検討されては
おりませんが、ある一定の効果があるように思います