7/8(日) NO NUKES 2012 @幕張メッセ~その1(BRAHMAN)

始まる30分前頃は、案外前はスカスカだった。

と言うのも今回は、↓の通りのラインナップなのですが、あまりにもアーティストの顔ぶれが多彩で、それぞれその方面に関しては、間違いなくトップを行く人ばかりで、このフェスは脱原発と言うテーマは一つであるものの、色んな音楽趣向を持った人たちばかりなので、どのライヴも多くの人が詰め掛けていたものの、よくフェスにあるようなぎゅうぎゅう詰めの状態にはなりませんでした。

7/7(土)
ASIAN KUNG-FU GENERATION/アナログフィッシュ/KRAFTWERK/ソウル・フラワー・ユニオン/難波章浩/the HIATUS/HIFANA/元ちとせ/YMO+小山田圭吾+高田漣+権藤知彦

7/8(日)
ACIDMAN/9mm Parabellum Bullet/Ken Yokoyama/斉藤和義/七尾旅人+大友良英+坂本龍一+ユザーン/NO NUKES 2012 忌野清志郎スペシャルセッション 仲井戸麗市BAND+トータス松本+坂本龍一/BRAHMAN/山崎まさよし/YMO+小山田圭吾+高田漣+権藤知彦

豪華ですよね。


開演時間間近になると、前から後ろを見渡していたが、会場が人でいっぱいになる。

さて、12:00を廻ると、まず各界の専門家達による原発のコメントの映像が流れた。

これはどのアーティストのライヴの前に必ず、様々な角度からこの映像が流れたものです。

そして、いつも通り、ブルガリア民謡の「Molih Ta,Majcho I Molih (お母さんお願い)」のSEが会場に鳴り響く。

そして、メンバーが出て来て大歓声。

すると、映像から次のような文字が映し出される。

露命

もう既に9月に発売予定のニューシングルが発売されていることは発表されていますが、そのタイトル曲です。


まだ、今の時点でその曲の感想を言うのは差し控えさせてもらいますが、新曲にも関わらず、盛り上がりぶりは凄い。

そして、演奏が終わると、トシロウは「100年先、1秒先でもコンマ1秒先でも未来を変えるなら今しかねえ。まずは自分が変われ。失いながら、迷いながら、変ることを恐れない。トップバッター、ブラフマン始めます。」

そして、“THE ONLY WAY”のイントロが流れると、ボルテージが一機に上がり、モッシュが激しく起こるが、ブラフマンのライヴが始まる前は緊張しているが、始まると、自然と体が動き出し、モッシュピットの中に身を任せている感じになっています。

そして、「THE VOID」、「SEE OFF」、「SPECULATION」、「CHERRIES WERE MADE FOR EATING」、「BEYOND THE MOUNTAIN」とライヴの定番曲で、一機に駆け抜けるが、その間中、ボルテージは一向に落ちず、もう4曲くらいで汗だくになっているが、その汗のおかげで、結構涼しくなって来ました。

その後、ニューシングル「露命」に収められると思われる新曲2曲も演奏された。

そして、「ANSWER FOR」が演奏されると、トシロウはステージから客の上に雪崩れ込むように降りて来て歌い始めるが、トシロウの近辺にダイブしているファンもちらほら見受けられる。


歌い終わると、トシロウのMCが始まる。

「渋谷陽一と言うくそじじいから電話がかかって来て、NO NUKESに出ねえかと言われて出させられた。昨年のレコ発のファイナルでチケット代が2980円で大赤字だったから、その補填をしようと思ったら、チャリティーだった。七夕に出演できるんで、未来への平和を祈れるなんて最高だと思って、オファーを受けたら、クラフトワークが7月7日しか出演できないから、7月8日に廻された。その後、1日遊んで行くからいいんだけどね。トップバッターで俺は早起き苦手だと言うのに。よくよくタイムテーブルを見たら社会にとって危険な順番に並んでいて、後半の善良な一般市民の前に出て、山崎まさよしを観に来たOLの前に置くのはどうかって。イデオロギーもねえ。・・・・脱原発とか反原発と言うと経済はどうするんだと言われるけど、人の命に勝る経済はなし。何が良くて何が悪いかなんてどうでも良くて、俺は被爆者でもあるけど、原発を使った電気を使っていて加害者だろと言われるけど、そうだよ俺だって被爆者であり加害者だよ。あれだけ人の土地を奪って、家族をばらばらにしやがって、俺はもう加害者になりたくねえんだよ。もうこんなこと起こさせねえ。」

「変らない日常、変らない世界、変らない自分、・・・・ごめん、今日も雨だった(注)。・・・本日は晴天の」と言うと、「霹靂」が披露され、会場中を圧倒する。

そして、トシロウがステージに戻ると、震災後のライヴはこのパターンで終わっていたが、引き続き演奏が始まる。

最後は「賽の河原」でNO NUKESの2日目のトップバッターの最後の火を灯してライヴは終了します。


(注)ごめん、今日も雨だった。

幕張メッセで行われた霹靂ツアーのファイナルに行きましたが、その日は雨で夜に外に出ると強風になっていて、電車のダイヤが大幅に乱れ、その次に今年の2月に同じく幕張メッセのDEVILOCKにも行きましたが、そのときも雨で、「霹靂」の前のくだりのときに同じく「幕張は今日も雨だった」と言っていたが、そして3度目の正直と言うか、今回も雨に降られて、幕張の地ではブラフマンのライヴは天気には恵まれないようだ。




7/8(日) NO NUKES 2012 @幕張メッセ~その2(Ken Yokoyama

BRAHMANが終わると、引き続き前で待機した。

特に前で待機しているのは、久々にライヴを行う健さん目当てのファン達ばかり。

時間は見ていなかったが、13:00を廻った頃だっただろうか。再び専門家による原発のコメントの映像が流れる。

そして、スクリーンにKEN YOKOYAMAと言う字幕が出ると、大歓声が起こる。

久々にKEN BANDがステージに登場する。

観客から、「お帰り!」と言う声が飛び交う。

この日はKEN BANDにとって今年初のライヴ。

そして健さんがステージに出ると一言。

まず、健さんは自分の脱原発のTシャツを着ていたが(ちなみにベースのJun Grayはその1の画像でアップした自分が買った同じTシャツの前側がブラフマンでバックプリントが嫌原発、横山健の名入りのTシャツを着ていました。)、後ろ向きになって背中を見せて「脱原発です。」とアピールする。

それでも、健さんは低姿勢で、「難しいことは偉い先生に任せるんで、俺たちはロックをやります。」と言うと、「The Cost Of My Freedom」が演奏される。

待ってましたとばかり場内大暴れし、たちまちフロアモッシュピット化する。

続いて、「How Many More Times」、「Walk」に場内が沸く。

それにしてもロッキン系のフェスにも関わらず、ブラフマンと言い、KEN BANDと言い、もうダイヴ禁止が関係なくなっているくらいファンはいつも通りの暴れっぷり。

健さんはさすがに今回のイベントで、アナコンダのネタは出来ないけど。」と言い、少しだけ下ネタに行き、それから健さんは「KEN BANDのライヴでは俺がストリップショーをやるけど、それをやると(KEN BANDのJun Grayのモノマネをしつつ)、Jun Grayがそれはだめですよと言いそうだけど。」と言いつつ、Junさんにふると「教授に怒られるから。」と言う。
そして健さんは「教授に怒られたっていいじゃない。」と言いながら、「でも今回はやらないからね。」
と言うと、前にいるファンから「ええー。」と言う声が飛ぶが、健さんは「やっぱり脱原発の奴らはそんなことをやってると言われるから今回はやらない。もう原発がなくなる前に俺がいなくなっちゃうかもしれないから。・・・もっとも原発がなくなるのは長いんだけどね。」

健さんは、「脱原発」について話し始め言ったことを要約すると、「反原発」とか「脱原発」とか言うけど、俺は脱原発でいきなり原発による電気は使っちゃだめだと言うことではなくて、5年、10年サイクルで段々と原発に依存しないようにして行けばいいと思うのね。去年の大震災が起こる前は原発のことはわかってなかったけど、でもここにライヴが目当てで来た人でも、今回のイベントのことを持ち帰って今後の考えるきっかけになればいいんじゃないかと言うようなことを言われていました。

その後、“I Love”を演奏し、MCをするがシリアスに語り続ける。

「次新曲やるわ。」と言うと、「5月と6月にアルバムのレコーディングをしていたの。このアルバムのテーマは震災以降のそれぞれの人の思いを歌っているの。それで俺を知らない人は何語で歌ってるかがわからないと思うけど、英語で歌っています。」
「だから特に日本語で歌わないと伝わらないと言うのがあるから、俺実際に日本語で歌詞を作ってみたの。でも日本語の歌詞を書いたら、だせえ。まだ英語の方がなんとかなるからと思ったの。・・・・あっ、ツイッターにそれ言わなくていいよ。謙虚に言っているだけだから。」

「新曲は“You and I Against The World”って曲で、演奏してもまだ体はついていかないと思うけど、とりあえず聴いてみて。この曲は俺とおまえで世界に反抗すると言った意味があります。」と言う。

でも初めてだけど、お客さんのはしゃぎぶりは上々。

「Running On The Winding Road」、「Punk Rock Dream」でお客さんのボルテージは上がりっぱなし。

次に演奏されたのは「Let The Beat Carry On」で、これからも重要な曲になるとのことで、曲にについて説明する。

引き続いて信じることを歌った「Believer」を演奏。

そして、健さんは再び話しを始めるが、自分の仲間でもあるSLANGのKOさんのことをこのNO NUKESの場で紹介する。(本当震災のとき、KOさんは震災が起きた翌日に札幌から東北へ自ら乗り出して復興活動をし続けて来ているが)、健さんは「SLANGこそ、このイベントに出て欲しかったけど、自分のフェスじゃないから。」そして、KOさんに代わって、健さんはKOさんから届いた手紙を読み始める。震災、そして原発について熱い思いが書かれていました。

「俺もこんなことを言えたらいいと思うけど、俺だとどうしてもシモに行ってしまうから。」と健さんはあくまでも謙虚な姿勢。

それと話しは変わるが、健さんは(自分の)ニュー・アルバムの発売は11月になることを告げる。

そして後1曲だけやります。「誰もだませない(今回の原発事故と絡めて)という意味を込めて“Not Falling Anymore"を演ります。」と言って、本当に最後まで熱い思いでいっぱいでした。

そして健さんのライヴが終わると先が長いので、食事タイムに入ります。


7/8(日) NO NUKES 2012 @幕張メッセ~その3(七尾旅人+大友良英+坂本龍一+ユザーン)

タイトルが全部入らなかった都合により、記事の中に再度タイトルを入れました。

初めて、七尾旅人のライヴを観ましたが、今回はタイトルの通り、七尾旅人がメインの4人によるコラボ。

この4人でまともに知っているのは坂本龍一こと教授のみ。

YMO時代から好きで、YMO以降もソロアルバムはちょくちょく買って聴いていました。

さて、七尾旅人のサウンドですが、透き通る声が大きな魅力になっていて、演奏は静かで荘厳ですが、音から放つイマジネーションの広がりがあり、音の訴える力があり、謂わば音の詩人と言った感じでした。


このタイプの並大抵のアーティストは、シンプルなアコースティックサウンドだけでイマジネーションが広がって行く場合、かえってコラボとかやると逆効果になりがちなのですが、七尾旅人に関してはそんなことは全くなく、初めから彼の奏でる音そのものが既成概念とは全く別のところで鳴っているため、あらゆる音を超越している感じだ。

教授のピアノに、ユザーンのタブラ(北インドの太鼓の一種)、大友良英のギターの演奏が、七尾さんの音楽性にリンクされて一層、想像性を掻き立てた。

本当に相性の良いコラボだと思いました。


まるで人間のなせる業を超えてしまっているような感覚でした。

そしてこのイベントはだいぶ時間を押していたので、七尾さんは時間を気にしつつ、本当は2時間くらい演奏したいけど、後1曲しかできず、最後はROLLIN' ROLLIN'と言う曲をやりますが、その前に3分くらい即興をやっても怒られないだろうと言い、ステージからお客さんに向かって半分に分けて、それぞれのパートを決め、自分が声を出して、続いてお客さんにも声を出させて、そして演奏が始まると、会場のお客さんにコーラスをさせた。普通のバンドがやるとライヴによる一体感の効果を狙ったものになる所、七尾さんは一体感だけではなく、会場のお客さんも参加させて、コーラスそのものがサウンドになって、スケールの大きく美しいものになった。
即興だけでもこれだけのことが出来てしまうのだから凄い。

最後、ROLLIN' ROLLIN'が演奏されて幕を閉じるが、七尾さんの「(原発に対して)NOと言いたいけど、福島でたくさんの人に会ったので、単純にNOとは言えない。」と言ったのは力強く、そして印象的でした。



7/8(日) NO NUKES 2012 @幕張メッセ~その4(ACIDMAN)

その4の七尾旅人に続いて、ACIDMAN。

ACIDMANを観るのは、これで3度目だったな。

いつ聴いても、パワフルにしっかり聴かせてくれる。

でも観客が次の清志郎セッションに備えている感じの人も結構いたので、これまでのACIDMANのライヴよりは大人しめだった印象を受けました。

今回、特にオオキノブオさんのMCが印象的でした。

「こんな名前のフェスには出たくない。」とリアルに語りました。

そして、「綺麗ごとを言っていると言われるかもしれないけど、ミュージシャンが綺麗ごとを言わなかったら、誰が綺麗ごとを言うんだい?」と言うと、観客から拍手喝采を浴びました。

こうした悲しい現実の中に希望に満ち溢れていたMCでした。



7/8(日) NO NUKES 2012 @幕張メッセ~その5(忌野清志郎スペシャルセッション<仲井戸麗市BAND+トータス松本+坂本龍一>)

やっぱり清志郎さんの神通力と言うか、今もなお多くの人に影響を与えているのは、会場に集っているお客さんたちを見て感じた。

老若男女問わず、お客さんが集ってきているが、やはり40代くらいの人たちも結構いて、熱い声援を受ける。

そして、ライヴがスタートすると、88年8月のライヴ映像が流れて来る。

RCサクセションの『カバーズ』にも収録されているエルヴィス・プレスリーの替え歌によるカバー「ラヴ・ミー・テンダー」が場内に流れると、会場中から「清志郎!」と言う声援が流れて来る。

ただ、ここでその事実だけ言っても、この歌を知っている人ならぴんと来ると思いますが、知らない人が読んでも説得力が薄いので、歌詞を載せました。

『ラヴ・ミー・テンダー』

何言ってんだー、ふざけんじゃねー
核などいらねー
何言ってんだー、よせよ
だませやしねぇ
何言ってんだー、やめときな
いくら理屈をこねても
ほんの少し考えりゃ俺にもわかるさ

放射能はいらねえ、牛乳を飲みてぇ
何言ってんだー、税金(かね)かえせ
目を覚ましな
たくみな言葉で一般庶民を
だまそうとしても
ほんの少しバレてる、その黒い腹

何やってんだー、偉そうに
世界の真ん中で
Oh my darling, I love you
長生きしてえな

Love me tender, love me true
Never let me go
Oh my darling, I love you
だまされちゃいけねぇ

何やってんだー、偉そうに
世界の真ん中で
Oh my darling, I love you
長生きしてえな


この映像が流れて来たのは流石でした。


そして、映像からステージにスポットライトが当てられると、仲井戸麗市BAND、トータス松本、坂本龍一がステージに登場し、RCサクセションのライヴ仕立てで「よぉーこそ」でスタートする。

まず、トータス松本のヴォーカルが想像していたより、このスペシャルセッションにフィットしていて良かった。
もちろん、清志郎の代わりにはならないんだけど、パフォーマンスは素晴らしかった。

声質も合っていたし。

続いて演奏された曲は「トランジスタラジオ」。

トータス松本にとって、清志郎は自分が目指して来た存在で、またチャボや教授に囲まれてのライヴだから、ライヴ中「何で俺がこんな所にいるんだ。」と至って謙虚ぶりを示す発言を何度もする。

しまいには教授から「君達が主役のはずだぜ。」と言われる。

「君が僕を知っている」では、トータスとチャボの息もまあ合っているように思いました。

さて、その次に、忌野清志郎と坂本龍一のコラボのシングルのことが告げられる。

教授とチャボの再開は30年ぶりとのこと。

すると、ピアノの前にいる教授はチャボに向かって、「お前、全然変わってないよな。」と言うと、チャボは「成長してないの。むしろ退化している。」とするりと言ってのける。

そして、当時大ヒットしてブームにもなった「い・け・な・いルージュマジック」が披露されると、会場は大合唱になる。

忌野清志郎+坂本龍一 - い・け・な・い ルージュマジック


当時は、衝撃的でしたね。

そして、「サマータイムブルース」、「スローバラード」で会場のお客さんたちは、一層、熱くなる。「上を向いて歩こう」でRCサクセションが坂本九のカバーした曲も演奏されたが、やっぱり今の世相を考えあわせての選曲だったのだろう。

そして、最後の曲「雨上がりの夜空に」ではお客さんたちが一体になって、大合唱になり幕を閉じた。


ライヴが終わると、いったんホールから出て最後の食事と休憩タイムに入る。

イベントが終わってから帰宅して食事をすると相当、遅くなってしまうので、ここで夕食代わりにしました。

ただ、その1でも書いたのですが、前日と前々日は37度の微熱が出て、当日朝はは35.6度まで熱が下がったものの不安もあったので、体温計とバファリンを持参してきて、クロークの荷物は1000円で何回も出し入れが自由なので、いったん、荷物から体温計を取り出し、脇の下に体温計を入れる。

ピピッと言う音がして、恐る恐る体温計を見ると・・・・・。




35.7度



大丈夫じゃん!


これならまだ観られる。


次は山崎まさよしさんのライヴだったが、ここで最後の休憩にとっておきたかったので、観ませんでした。


それにしてもライヴは大幅に押して、40分、時間がずれこんでいました。



7/8(日) NO NUKES 2012 @幕張メッセ~その6(斉藤和義)
予定では、19:40に始まる予定のライヴも40分遅れで20:20ごろスタートすることに。

まず、原発に関する専門家によるコメントに映像が流れ、そしていよいよ斉藤和義が登場。
「難しいことはわからないけど、あんな危ないもの、とっととなくした方がいいに決まっている。」と言うコメントをする。

1曲目は「ずっと好きだった」を演奏する。

実は、僕は斉藤和義さんの生のライヴを観るのは全く初めてと言うわけではないのですが、2回とも観ているのは、ジョン・レノン・スーパーライヴで、彼の持ち歌を生で観るのは今回が初めてです。

やっぱり、生のライヴで聴くのと、CDで聴くのは全然違う。

もちろん、CDもいいのですが、ライヴだと彼の持っているロック魂がストレートに伝わって来る。

CDやテレビだと幾分か、フィルターがかかってしまう所があっても、ライヴになると彼の持つ本物のロック魂が、何者も介すことなくありのままに伝わって来る。

とにかくライヴの初めから終わりまで高揚しっ放しでしたが、素の姿でしっかりと人に伝えることが出来て、なお、誰もがロックが体感できるライヴを出来るのは本当に素晴らしいと思いました。

そうそう、ステージで彼が着ていたNUKE is OVERと書かれているTシャツを客に見せていたが、is OVERの所がギターに隠れてしまってNUKEと言う文字だけ残っていると苦笑して言っていました。
他にも「月光」、「Would you join me?」、「猿の惑星」など演奏していたが、個人的には「ウサギとカメ」が良かった。

最後に「ずっと嘘だった」「やさしくなりたい」を演奏し、会場の熱狂も覚めやらぬ中で、ライヴが終了するが、斉藤和義と言うキャラクターの中に「ユルさ」は感じられる所はありましたが、最後はバイバイと言う感じでお客さんに手をふると、特に女性ファンからそれに応えて手をふる光景を見て、何かファンとに間に安心感のようなものを感じました。



さて、終わったのは21:00少し前くらいだっただろうか。

そうなると、次のYMOが始まるのは40分遅れていることから21:25と言うことになってしまう。

初めのYMOのスタートする時間の予定は20:45だったので、これなら30分位見て行けると踏んでいたが、これだけ遅れてしまうと近場のホテルに泊まらない限りは無理。


諦めて帰宅することを決めるが、斉藤和義のライヴが終わると、案の定多くのお客さんがYMOを観ずに帰ることになる。

後の情報によると、2日目のYMOのときはホールがスカスカで半分くらいしか客がいなかったとか。

今回のNO NUKESは坂本龍一さんからの提案で、渋谷陽一さんに協力をお願いしたと、渋谷さんの自分のブログで言っていましたが、集客も考えてYMOに2日間の出演をお願いしたとのことですが、でも結果的に時間が押してしまって、YMOのときにスカスカになってしまうのは、どう考えても失礼なように思える。

イベントやフェスは本来は時間通りに進行して行くものなのですが、それでも何らかの事情で時間が押してしまうことは見受けられる。

去年のAIR JAMも時間を押していましたしね。

でもAIR JAMはハイスタが終わって最後のクロージングが20:20と言う設定をはじめからされていたので、遅れても21:00くらいで終了した記憶があります。

僕はライヴの裏事情はよくわかりませんが、いくらイベントは時間通りに進行すると言っても、時間が押してしまうことも想定した上でタイムテーブルを組む必要性はあるのではないかと思った。

ましてや、今回は日曜日にやっているわけだから、次の日は仕事、学生なら学校の人が多いのだから、ホテルに泊まれる人なんてそうはいないのではと思いました。

過ぎたことは仕方ありませんが、自分を含めてYMOを楽しみにしていた人たちは残念でもあり、無念でした。


最後は、後ろ髪をひかれながら帰宅しました。

ただ、イベント自体は、音楽を通して、脱原発の意義をしっかりと伝えることができた点で成功と言えるのではないでしょうか。