え~、お久しぶりです。
前回の更新からもう2ヶ月と3週間経ちますか・・・
ずいぶん放置してました。
ツイッターの方ではちょくちょく呟いてるんですけどね。
ここ数ヶ月、(時間的に)あまり余裕のない生活だったので、と言い訳してみる。
まぁ、こうして更新してる以上は、まだ続ける気はあるということで。
閑話休題
さて、記事の更新も久しぶりですが、『感想・レビュー』記事も久しぶり。
ということで、今回は、読んだ小説の感想・レビューを。
とはいっても、今回の作品読んだのもう2年以上前のはず。
まぁ、感想書く上でそれはあまり関係ない気がしますが、とにかく書きます。
『葉桜が来た夏』
一応、第14回 電撃小説大賞<選考委員奨励賞>受賞作らしいです。
高校二年の南方学は、過去に起きたとある出来事からアポストリを憎んでいた。
ところが “共棲” と呼ばれる居留区のシステムに則り、一人のアポストリと同居することになる。
彼女の名は、葉桜── 評議長の姪でもある美しい少女だった。
二人は激しくぶつかり合うが、その共棲にはある意図が隠されていて──
1巻は(SF要素はありますが)典型的なボーイ・ミーツ・ガール。
2巻以降は政治戦略サスペンス。
ストーリー展開は、基本1巻完結型、ただし4・5巻だけはストーリーが繋がってます(上・下巻のようなものですね
今作のお薦めは、2・4・5巻。
というのも、この3冊は政治的な駆け引きが多く、主人公が手持ちの使えるカードを全て使い、目的達成のためには手段を選ばない黒いやり口やちょっとした知略戦が読んでいて非常に気持ち良かったです。
特に4・5巻とか、圧倒的に不利・追い詰められた状況で(多少強引ではあるものの)口八丁でその状況を打開していく様は中々のものでした。
しかし、シリーズ通しての(最終巻での)オチは、ストーリー的には両種族間の根本的な問題は解決していないので大団円とは言えません。
ただ、打倒すべき組織も潰し、戦争も回避させることが出来たという意味では「団円」とくらいは言えるんじゃないかと。
なのにどこか切ないという・・・
まぁ、エピであんな描写入れられるとね・・・
1巻も悪くはないんです。
学のアポストリに対する敵愾心が葉桜の真摯さによって解きほぐされていくのは、王道的展開。
とはいえ、ちょっと学の心変わりの早さに拍子抜け。
アポストリを憎む動機の重さに対して、これまでの行動が描写されてる中での大幅な心変わりが唐突すぎでね。
「いや、そんな急に心変わりするほど主人公がアポストリを憎む動機は軽くないでしょう」と。
なんか、単に葉桜に絆されてしまったかのように感じてしまいました。
そういう意味では、ページ数をもう少し使って主人公達が和解するための描写を丁寧に書いたほうが良かったかな、と個人的には思う次第。
そういった一部分を除いては、文体、設定、キャラクター共に基準値越えしていて、安心して読める作品設定、キャラクター共に良くできてると思います。
サクサクと読める(良い意味で)癖のない文体なので、活字読むのに慣れてないけどラノベにはちょっと興味あるという方は読んでみるといいかも。
最近の作品の感想も書きたいんですが、『ケモノガリ』の3巻くらいしか読み終わってないし、もう少し読了済み作品のストックが溜まってからにしようと思います。