昨日は、引っ越して初めてかすみさんが家を訪ねてくれた家
かすみさんがいなかったら、今現在の我が家はなかっただろうな・・・。
夫は、心臓の手術も出来ず、療養型の病院に入って、もしかしたら今頃は命がなかったかもしれない。

かすみさんと知り合ったのは、もう20数年前になる。
同じアパートに住んでいても、最初は挨拶程度の仲だったのだが、ある日夫が高熱を出した時があって、子どもたちを外に連れだしていた。
かすみさんに言わせると
「旦那が高熱を出したとかで、幼いりょうとサラをおんぶして外にたたずんでいた姿が気の毒で思わず、うち来る?って、声をかけたのよね。」
それ以来、何かにつけてお世話になり、長女のサラは、幼い頃かすみさんに育ててもらったといってもいいくらい・・・。
夫が倒れた時も、すぐに駆けつけてくれて
「ニシ、最後まであきらめずにジタバタしてみよう。私が一緒に支えるから。」って
病院で、夢も希望もない先生の話を一緒に聞いてくれたり、心臓の手術をしてくれる病院を探してくれたのもかすみさん。手術の時に寄り添ってくれたり、隣の県のリハビリ病院にも何度となく足をはこんでくれた。
昨日は、かすみさんに育ててもらったサラの、大学卒業式の袴のために、自分が持っている半幅の帯を持ってきてくれた。
私「半襟って、うまく付けられない。」
かすみさん「全くしょうがない。」と、言いながらも、ちゃっちゃと手際よく半襟を付けてくれた。
デイサービスから帰った夫とも会い、一緒にお茶を飲んだ。
「全く、ニシったら、お医者さんの前で、テレビみたいに妻が涙をこぼして、それが頬にあたって目が覚めるとか、そんなこと無いですかね?なんて、質問したんだよ。」
夫もその話を聞きながら、随分笑っていた。
「前にあった時には、ケーキ食べる?って言われたら、ケーキのことしか頭になくて、他の人との会話なんて、全然無視だったけど、今はケーキを待ちながら、会話のキャッチボールが出来るようになったじゃない。前にあった時より随分良くなっているよ。最初から100だったら、後は下がるだけだけど、50からだったらちょっとずつ上がれるじゃない。随分前のムサシさんを美化してるけど、前より穏やかになったんじゃない。」
かすみさんに、良くなっているって言われて本当に嬉しかった。
また、一歩ずつ前進アップ