先日、医師の労働時間についての報道を取り上げました。


http://ameblo.jp/reservoir-dogs/entry-10026110712.html



そして、かの国立循環器センターのICU医師集団退職という


ニュースも流れました。


http://ameblo.jp/reservoir-dogs/entry-10027039859.html




理想的な医療とは何なのか。少し大げさな言い方になってしまいましたが、


医師の労働環境について、考えることがとても多くなりました。




月曜日から金曜日まで、8時17時の勤務。


17時に診療が終れば、家族サービスする日もあり、


研究に勤しむ日もあり、論文を読む日もあり、勉強会に出る日も


あり。各々が精神的・肉体的・知識的充実を図る。



週に一度の当直夜勤はあるかも知れない。17時に終る日勤の先生から


申し送りを受けて、夜勤を終えたあとに、8時からの日勤の先生に申し送り。


当然、その後はオフです。十分体を休ませてから、また翌日の日勤に入る。



これってワガママですか?ゼイタクですか?



極めて普通の「労働者」ですよね。


むしろ、常に人間の生き死にに関わる、という


責任の重大さ、から言えば、十分な休養により


万全の体調で望むことは、極めて当然だと思えるのです。




私自身、決してワガママで言っているわけではないのです。


例え、「来年度以降の医師にのみ、上記の勤務体制が適応される」としても


私は大賛成で迎え入れたいのです。


実際に17時に帰っていく後輩を見て、僻む気持ちも出てくるかもしれない。


いや、きっと出てきます。不平不満も言ってしまうでしょう。


それでも、今の状況が続くことだけは避けなければならない、と思うのです。



これを「理想的」だと思わざるを得ない現状が悲しくなります。



こんな「理想的」な労働環境が実現すれば、つまらない医療ミスは


確実に減少します。終生免許と言われている医師免許を更新制にしても


問題ないくらい勉強できます。論文・ガイドラインと言えば欧米のものを、といった


流れも変わってくるでしょう。日本人に合った、日本独自の研究も増えるでしょう。






一般の方々はどうですか。


こんな8時17時の勤務だけをしている医師と、


徹夜明けで寝不足の医師



どちらに診察してもらいたいですか。