以前は、このブログで、医療訴訟の話題なんかをよく取り上げていました。

しかし、最近はあまり取り上げなくなりました。

ああいう類の記事を見ていると、気持ちが沈んでしまうんです。


中には例外もあるかと思いますが、その多くは


診察時点で、担当医師は最善の選択肢を選んだ。

しかし、結果は患者・家族の思うようなものではなかった。

つまり、担当医師の選択肢が間違っていたのだ。

あのとき、違う選択肢を選んでいたら、こんな結果には

ならなかったはずだ・・・・


そして、裁判。数千万円の賠償金・・・・




結果が悪ければ、医師が悪い、という司法やマスゴミの

姿勢には、もうウンザリです。


こういう記事を見ると、ますますやる気がなくなってしまうので

極力見ないようにしています。



もう、この国のスタンスはわかりましたから。



結果がすべて


治って当然



非常に残念な国です。

今まで、世界最高ランクの医療を実現してきた医師に対して

この仕打ちとは。



正直なところを言いますと、私が一番興味があるのは

循環器であったり、救急であったりします。

この半年間研修を受けた上で、改めてそれを実感しました。

きっと、10年前に医師になっていれば、バリバリ循環器を

やっていたと思います。



けれど、この国のスタンスでは、そんな気は起こりません。

いくら頑張っても、結果が悪ければ訴訟。下手すれば逮捕。


そんな状況で、自分自身の生活を犠牲にしてまで、

他人に尽くそう、とは思えません。



私は、何の見返りもないボランティアなど存在しない、と思っています。

それは、医療でも同じだと思います。

クサイ言い方になってしまいますが、

患者さんからの笑顔や感謝の言葉といった見返りがあるからこそ、

身を粉にして働けるんだと思うのです。


一昔前は、悪い面もありますが「お医者様」であったため、

必死で頑張ったことを感謝してもらえました。



けれど、今の日本では、治して当然。治らなければ、それは

すべてアンタが悪いんじゃないのか。



そんなケンカ腰でくる人相手に、身を粉にして頑張ろう、と言う

気力は起こってこないのです。



こういう考え方になったのも、すべては


マスゴミ


のおかげです。


いったいどれだけ多くの医師の気持ちをくじいてきたのでしょうね、

マスゴミのみなさんは。

きっと、お涙頂戴の記事を書きさえすれば、部数が伸びる、

数字が伸びる、と言う単純な思考回路しか持ち合わせていないのでしょう。


自分たちが書く記事、流す情報が、どれだけの影響力があるのか

考える力もないのでしょう。



もし、医師の応召義務が解除されれば、多くのマスゴミ関係者は

まともな医療を受けられないんでしょうね。




とりあえず、私は一番興味のある循環器や救急をあきらめて、

自分の時間を大切に出来る診療科を選ぼう、と考えています。