<<時事ドットコムより引用>>

京都市下京区の医療法人財団康生会武田病院で1月、

救急搬送された女性=当時(60)=が入れ歯をのどに

詰まらせているのを見逃し死亡させたとして、京都府警捜査一課と

堀川署は6日、業務上過失致死の疑いで、非常勤の救急医(44)を

書類送検した。容疑を認めているという。

 調べによると、救急医は12月27日、問診など必要な診察をせず、

レントゲンに入れ歯が映っていなかったことから誤飲を見逃し、

女性を肺炎で死亡させた疑い。

 女性は同日、朝食時に入れ歯を詰まらせ、武田病院に運ばれた。

誤飲なしと判断され、帰宅したが、同月31日、路上で倒れ、搬送先の

病院で翌朝死亡した。

<<引用終わり>>


いやいや、京都も終わってますね。

朝食時に入れ歯を喉に詰まらせて運ばれてるんですよね。

それ以上に

「問診など必要な診察」

って、何なんでしょうか。

残念ながら、私には思いつきません。


とりあえず、レントゲン撮って、何もうつってなければ

バイタルくらいしか判断材料がないと思うんですが・・・



せいぜい、患者さんの訴えとしては

「間違えて入れ歯を飲んでしまった」

くらいでしょうね。

まさか、気管のほうに入ったなんて言わないでしょうし。

ひょっとして、ものすごく咳き込んでいたんですかね、

この患者さんは。

たしかに、前日まで全く健康だったのに、入れ歯を飲み込んで

しまった直後から咳が激しくなったのであれば、気管に

入ったことも想定しないといけないんでしょうけど、

救急医が誤嚥なし、と判断したくらいだから、それほど

咳はひどくなかったんじゃないのかな。

それに、入れ歯みたいに大きなものを誤嚥してしまうような

レベルなら、日頃から食物も誤嚥していた可能性も

あると思いますし。




まぁ、CTを撮っていれば、見つけられたのかもしれませんが、

そんなことを言い出していたら、医療そのものが成り立たなくなります。

あのとき違う検査をしていれば・・・

あのとき違う薬を使っていれば・・・

もう、後だしジャンケンにはウンザリです。




ちなみに、この武田病院は救急車受入数が、


年間5500件


だそうです。

私の病院とは比べ物にならないくらいの数ですから、想像も

つきませんが、この書類送検されて44歳の救急医は


非常勤


ですからね・・・


患者が運ばれたのは、12月27日ですから、平日の木曜日です。

朝食後に運ばれたのですから、午前中には運ばれていたでしょう。

平日午前中に、病院に運ばれてきた患者を診る医者が

非常勤って・・・

どれだけ無理をしているんでしょうか。


もうマッチングで武田病院に決まった学生もいるんでしょうけど、

どういう心境なんでしょうか。

マスゴミに踊らされて、

「私なら、入れ歯を見逃すことなんて絶対しない」

とでも思うんでしょうか。

また、武田病院では異物誤飲の可能性が少しでもある患者には

全例CTを撮るようになるのでしょうか。

確実に医療費増大しますよね・・・



全例CTを撮るのではなく、異物誤飲の可能性が極めて高い患者にだけ

CTを撮ればいいんですよね。

そして、可能性が低い、と判断しても、それが外れてしまえば

この非常勤医師のように書類送検されるんですよね。

つまり、可能性が低い、ではなくて、可能性がゼロだと言い切れる医者だけが

生き残れるわけです。


そりゃ、医者もいなくなるわ・・・