「鮨こいづみ」@横浜(☆☆)
https://sushi-koizumi.jp/
https://www.instagram.com/sushi_koizumi/
横浜駅周辺で待望の高級な鮨のお店が横浜駅直結予定のグルメビルであるデリス横浜ビルに爆誕。
小泉英樹の大将は文久元年創業の本格江戸前鮨店「九段下 寿司政」出身。金沢片町で7年くらい「鮨処こいづみ」をやっていたらしい。
ぼくの生まれは金沢ですし、祖父母は金石に住んでいたので、嬉しいところ。これからもちょくちょくと伺いたい素晴らしいお店です。
住所:横浜市神奈川区鶴屋町1丁目7-1 デリス横浜ビル1F
電話:045-620-2606
定休:月曜
営業:17時半〜23時
隈研吾デザインのグルメビル、デリス横浜ビルの1階。
前面は格子の仕切りで直接中が見えないようになっています。
格子の塀の内側に入ると、ガラス張りですべて見えるきれいな内装の店内が。引き返すようにライトウッドの扉を開けて中へ。
白い暖簾をくぐり、ダイニングへと進むと、白木のカウンターです。
23年5月20日夜の来訪。
ネットから予約して20時に伺いました。ここまでの道のりを見ると、人の多さがコロナ前に戻っていることがわかります。
20時で他にお客はいませんでした。宣伝しなかった、急な話で、とは言われていましたが、確かにぼくも食べログのニューオープンで知ったから来てみただけで、このお店の存在を知りませんでした。
飲み物のメニューはない買ったのですが、ジンジャーエールからいただく。
オーナーの配置なのかソムリエと思われるしっかりした方がいらして、お酒好きな方も安心できそうです。
突き出しに出てきたのはしじみの一番出汁。
「SUSHI TOKYO TEN 横浜店」でも突き出しはこれなのですが、関係あるのかな? 飲みやすい濃度のしじみの出汁は美味しい。
最初に金と銀の大きな皿にヒマラヤの岩塩。ここに酢橘を搾りかけてくれます。
3種の刺身をこの酢橘の効いた岩塩プレートにつけていただく趣向。
コリコリブリブリした素晴らしい水蛸、旨みのある少し厚切りなヒラメ、そして能登のハリのある鳥貝。
この食べ方は「青空三代目」で修行された「料理屋あがる」@大船のそれと同じなので、修行先の調理なのかと聞いてみたが、東北の方に行った時に漁師に言われて編み出したオリジナルだと言われる。だとしたら、小泉さんがオリジナルで伝播したのだろうか? 今度「あがる」でも大田の大将に聞いてみよう。
真鯛の酒盗にクリームチーズ。
酒盗にクリームチーズはもう定番の調理方法なのだろうか。酒飲みではないが、美味いことはわかる。
刻んだネギを混ぜ込んだ北海道の山山葵に包丁を入れて甘みを引き出した能登の赤いか。
厚切りの能登の鮑。蒸し鮑でむっちり食感が美味しい。
添えられているのはおろしたての山葵。かかっているのは甘いツメです。
ウニとイカの小丼。
端正で美しいビジュアル通り美味しい。生雲丹は甘く、いくらもハリがあります。
串に挿して焼いてあるマグロのネギマ。柔らかくほぐれる優しい感じのマグロと焼いたネギ。七味が添えられています。
カワハギの握り。中には肝を仕込んであります。上に煮きり。
シャリは赤酢で程よくほぐれる上質な握り。
能登の車海老。
蒸した車海老ですが、これが驚くほどの甘さ。これはいいねぇ!!
輪島の赤貝。
かなり大きい。ザクザク食べれて、昆布の旨みを感じる。
日本海のコハダ。
少しきつめに酢をしてあるようです。だいぶしっかりした食感。
お椀。具なしのあら汁です。
上には覆い尽くす刻んだ姫ネギ。
汁は間違いなく美味しい。七味で辛いがそれがまたいい。
巻物は干瓢。
良い感じでした。干瓢が美味しい店は美味しいですよね。
最後に緑茶。
甘味はいちご。断面が美しく張りがあるものです。
金沢時代の口コミを見ると、弟子に対して叱りつける指導が見られると書かれていて、評価は賛否両論のようです。たしかにその感じは受けましたが、「鮨よしたけ」@銀座でも同じような光景が見られたので徒弟制の強い鮨業界でカウンタースタイルだからこそ目にしてしまうのかなと思う。
個人的にはカウンターでも後進を怒ることなく育てる「トシ・ヨロイヅカ」は素晴らしいと思うので、そういうスタイルが好きかな。