奸物爆誕 〜櫻葉さんのおはなし〜 | 嵐好き・まるの ブログ

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まるです。

Over50の葉担櫻葉erです。
徒然におはなしを書き、投げ込んであります。
基本は読み手。
色々なブログに顔を出しては、叫ばせていただいております。

どうぞよろしくお願いいたします^ ^

今日。

大好きな書き手さんのブログを見たら。



今日 2022年11月23日は、

「いい櫻葉さんの日」なんだそうです。



よい。とってもいいっ!

って思って、

櫻葉さんのお話投げ込み。


しかし、

いい櫻葉さんじゃないの。


黒い櫻葉さんなの。


なぜなら、

奸物って、「悪知恵に長けた人、腹黒い人」のことなの。



一話完結だけど、

そうっと、

こっちに投げ込んでおきますので、

ご笑納ください。




(あちらのブログのコメントがまだ10人来ないので、ちょっとこちらで書きたかったの。)





そして。

そーいうはなしに決まってる(笑)


力加減は馬鹿です。


苦手な方はお引き返しください。

















「ねぇ。探したよ。

どこ行ってたの?」





休日の渋谷。

結構な人混みを

一人で歩いていると、



袖をいきなり引っ張られる。






「なに?」


振り向くと、

黒目がちのまん丸の瞳。

瓜実顔のすっきりとした整った顔立ちなのに、

びっくりとしたその瞳だけが、

黒曜石みたいに固まって。


俺をしっかりと見つめたまま、

動かなくなる。






「なに?」



もう一回、

聞いてみる。



悲しいながら、

俺は三白眼。

黙ってりゃそこそこのいけめんなのに、

最初の第一印象は睨みつけるヤンキーのようで最悪だと周りからも太鼓判を押されている。


おまけに髪の毛つんつんの金髪にピアス。

見せちゃいないが、

臍にまでピアスをつけてる、

バリバリのやんちゃもの。



見かけだけでも、

怖がって声をかける奴などいないはずだが。





「あ、あのぉ。

間違えました。

人違いです。」



泣きそうになりながらも、

必死に頭を下げる男。


二十歳ぐらいか。それより下か。

どっちにしろ、

まぁまぁ俺とおんなじくらいか。




「どしたの?

迷子?

人とはぐれたの?」



珍しく情け心などだして、優しく聞いてやったのは、

この子があまりにも可愛らしくて、

その探し人などにわたしてやるものかという気が働いたのは、間違いないが、




ぼろ。



黒く固まったその瞳から、

ぽろりと流れた涙は、

俺を慌てさせるに十分すぎるものだった。








「ふぅん。

それで、初めて渋谷に来たのに、

お友達とはぐれちゃったんだ。」



「うん。

キミちゃんって言うんだ。


俺、あんまり都会わかんないから、

案内してくれるって言ったのに。


どっか行っちゃった。」



連れ込んだカフェで、

珈琲も紅茶も飲めませんなんて

可愛らしく、

ココアを飲んでるこの少年に、

優しく話を聞いてやる。




「そか。

じゃさ。お兄さんが一緒に探してやるよ。」


「ほんと、お兄さん?

スマホも財布も、

キミちゃんに鞄ごと預けちゃってるから、

連絡も取れないし、

帰れなくって。


困ってたの。」



「君の名は?」



「雅紀。お兄さんは?」


「翔。」


「わかった。翔ちゃんっ!

よろしくお願いしますっ。」


泣いた烏がもう笑った。









「じゃあ。行くぞ。」



あちらこちら

渋谷の迷路のような小路を歩く。

手を繋いで歩けば歩くほど見つからない。


どんどん、日は落ち、

黄昏時。

前の方からすれ違うカップルの顔も認識できなくなった頃。


「仕方ない。

歩き疲れたろ。

少し休むぞ。」


繋いでいた雅紀の手をぐいとひっぱり、

ファッションホテルの入り口に連れ込んだ。






「やぁん。

だめぇ。恥ずかしい。」


恥じらいながらも、

紅潮する肌は、

雄に覚醒した俺を煽り立てるしかない。


「初めてだから、

ちょっと怖いかもしれないけど。


お兄さんがちゃんと教えてあげる。


気持ちよくしてあげるから。

力を抜いて。」



優しく言えば、

素直な雅紀は瞳を閉じて、

美しいまつ毛がふるふると震えながらも、

気持ちよさそうに体をくねらす。



「あ。あん。

気持ちいいっ。

しょうちゃぁぁん。


こんなのはじめてぇ。


いやぁぁ。

変になっちゃうぅぅぅ。」



「変になっちゃえよ。

こんな甘い身体。

俺も初めてだ。


もっともっと狂わせてやるから、

ずっと俺のものでいろ。」



細い腰をしっかりと抱きしめて、

俺をがっつりぶちいれて、

雅紀の奥の奥まで味わえば、

二人で、

白く桃源郷へ昇った。























「で。雅紀。

うまくいったんか?


その作戦とやらは。」





「うん。

キミちゃん。

ありがとぉぉぉぉ。


あの後、

あの人に会えてね。


それで、

えっちしてもらって、

恋人になれたぁぁぁ。」




次の日、

キミちゃんとバイト先のカフェ。


昨日のことを、

カフェのバックヤードでこそこそも

ご報告。




渋谷の奥まったところにあるカフェで、

バイト終わりに着替え終わった時に、

見かけた翔ちゃん。



はっきり言って一目惚れ。



鞄とか、取りに行ってる暇ない。



「キミちゃん。ごめん。

俺、素敵な人見かけたから、

追っかけてくる!


俺の鞄。

預かっといて。」




一言叫んで、

追いかけた。





あんな素敵な人。

もう、二度と会えない。


ただ、通りかかっただけだけど、

一眼見た瞬間。

電撃が降りたみたいに衝撃だったんだもん。




「ほんと、

なんも言えんわ。

まぁくんには。


ナンパの達人爆誕だな。」





「ナンパじゃないし。


翔ちゃんだから、

ゲットしに行っただけ。


それに、

翔ちゃんはもう俺しかみえないって、言ってたもん。」




にっこりと笑って、

翔ちゃんからIDをゲットした

LINEに、



「翔ちゃん。昨日すてきでした♡」

と、

うさぎのスタンプとともに、

打ち込んだ。








⭐︎おしまい⭐︎








かるーく、

一話完結で♡




ほんとは、

るまさんに

書いてもらってもよかったかも。



でも


この明るさ、軽さは、

こちらですね。




読んでくださり

ありがとうございます。