2009年4月 野球をやりたい!甲子園に出たい!

そんな希望に胸を膨らませながら希望する野球の強豪高に無事入学。
 
特技は肩の強さと走りのみ。大人数の部員の中でとてもメンバーに入るのは難しかった。
 
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それでも、タッパーにご飯とおかずを別々にギチギチに詰めた弁当を持って嬉しそうに学校に通ってた。
 
おかずに困っておでんだけを詰めた時はキレてたっけ(笑)
 
「ほんまに学校は楽しい!学校に通うのにワクワクする」と言って一度も休む事なく元気に通ってた。
 
毎日、寝る前には「おかん集合❗️」と言って部屋に呼び出され、その日1日の学校での出来事を面白おかしく語って気が済んだら「おかん解散❗️」と言って追い出された事も懐かしい。
 
そんな何気ない日常があんなことになるなんて…
 
2年生になった5月
 
「最近走るん遅なってん。なんでやろ。いつも1番か2番やのに今日は最後から2番やった」
 
「駅の階段登られへんねん。エレベーター使ってるねん」
 
そういえば微熱が続いてるし病院連れて行こう。
 
そこでの判断は『風邪』
 
様子をみてください。との事だった。
 
でも熱は下がらず倦怠感はひどくなってくる。
 
何度かその病院へ通って風邪の薬を貰ったが良くならない。
 
「先生、一度血液検査してください!」
 
「その必要はないと思うんだけどなぁ」
 
「お願いします!」
 
半ば強引に血液検査をしてもらった翌日、病院から10回以上の着信が携帯に残されてた。
 
仕事の合間に電話したら「お母さん、明日にでも直ぐ来てください」
 
翌日、先生は小さい子供に語るように息子に話しかけた。
 
「血液検査の結果を見ると血液の病気かもしれないんやんかぁ。大きい病院行って治療しないといけない思うねん。」
 
私たちはなにかを聞き返す事もせずただ呆然と血液検査の結果を眺めていた。