先日、インターンシップで東京に行って参りました。
訪問先がある場所は、永田町。
降りる駅は丸の内線・国会議事堂前。
衆議院第一議員会館にある、衆議院議員・西銘恒三郎さんの事務所でインターンシップをさせて頂きました。
なぜそんなすごい事が実現してしまったかというと、話は簡単。
僕の友達の長濱良起くんの友達が、西銘さんの娘さん、ということで。
長濱良起とは大学4年の最後も最後、僕のラストスパートで知り合い、仲良くなった友人で、彼は自分でスポンサーを募り、これから世界一周の旅にでるという素晴らしいアグレッシブ野郎です。
長濱良起の旅路を綴ったブログ(おすすめ!おもしろい!)
↓
http://connectingtheworld.ti-da.net/
インターンシップと言っても、ほとんどはお話を聞いたり、見学したりする感じです。
今回ぼくらは「代議士さんの臨時の秘書」のようなかたちで入れてもらったので、
とーーーっても良い経験をさせて頂きました。
僕の人生において、また一つのターニングポイントになったのではないかと思っています。
それでは、
今回のインターンシップの詳細を箇条書きスタイルで書き記していきます。
●衆議院議員第一・第二議員会館を見学・散策して…
普通は入ることはできません。
文字通り、衆議院議員さんの事務所が集まっているところで、全ての衆議院議員さんの事務所があります。
みなさんご存知のこの人の部屋や
麻生総理や元総理の安倍さんや福田さんの事務所もこの第一議員会館にあります。
有名な政治家や元首相や大臣の部屋が普通にあって、普通に部屋の前を通りすぎるのが何か不思議な感じがしました。
国民を代表して国会を組織することから「代議士」と呼ばれる衆議院議員。
遠い世界の人たちと思いきや、こんな近くに。
少なくとも物理的な距離の近さは感じました。
●参議院議員会館を見学・散策して…
衆議院議員会館とは地下通路でも繋がっています
長い長い、地下鉄のような通路です。
この地下通路はもしかして危機管理・防災管理上の意味もあるのかなぁ。
この参議院議員会館にも有名な政治家や現職の大臣の部屋が集まっています。
舛添厚生労働大臣や、社民党の福島瑞穂さんの部屋もここにありました。
建物内の造りは衆議院会館とほぼ同じで雰囲気も何ら変わりません。
衆参議員会館ともに新しい会館を建設中で、少しばかり部屋が広くなるそうです。
確かに現在の議員会館は少し古かったですね。
那覇市役所ほどではありませんでしたが…。
あと、衆・参議員会館には地下に食堂があって、そこでたまに議員さんも飯を食っていますし、秘書さんや関係者も普通に飯食ってます。
値段はいたって普通の食堂。
定食が600円前後。
遠い世界と思っていた政治家のみんさんも、僕たちと同じように600円ぐらいの定食を食べているんですね。
こういう小っちゃな事も、国政の「現場」に行かないと知る機会はなかなかありません。
●国会議事堂内を見学・散策・傍聴
とにかく広い。普通に迷子になります。
議事堂内の中央広間には、議会政治の確立に功労のあった伊藤博文、板垣退助、大隈重信の銅像が立っていて、やはり議事堂内は厳かな雰囲気に包まれていました。
たくさん画像をアップする予定でしたが、アメブロを使い慣れていないため、数枚しかアップできませんでした。残念…
国会議事堂の正面
なかなか見れない議事堂の裏からのアングル
議事堂内の中央、吹き抜け部分
綺麗でした。
国会内の豪華な装飾が施された大きなエレベーター
衆議院本会議場
↓
記者さんたちの待機場所
↓
広すぎるためか、議事堂の中は人が多く騒がしい所もあり、人の気配もなくとても静かな所もあります。
さすがに全ての部屋を一度に使うことはないのでしょう。
議論が行われている部屋の周辺意外はけっこう静かで、厳かな空気が流れています。
「ここで日本の法律や重要な事項が議論され、決められているんだなぁ。」
ということを思いました。肌で感じました。
僕らが最近もらった1万2千円の定額給付金も、僕らが車で走っている道路(国道)をどう整備するか、社会保障費はどうするか、普天間基地の移設、過去に遡れば、郵政民営化、国鉄の民営化、沖縄の本土復帰、などなど、
僕らの生活や幸せに係わる、重要なことが、ここで議論されている。そして議論されていたんだ、と。
いま自分が歩いている紅い絨毯も、きっと歴代の総理大臣も歩いたことだろう。吉田茂や佐藤栄作、中曽根康弘、田中角栄が歩いた場所、議論した場所に、いま自分がいる。
いま自分がいる委員室、目の前にある委員室、通り過ぎる委員室でも、この国の本当に本当に重要なことが議論・決定されていたんだろう。
そういうことを想い、感じました。
やはり、現場に行くことは大事だと思う。
僕らがメールや手紙を首相官邸や議員室に送る、選挙で一票を投じる、デモや集会に参加する、そういう積み重ねが一つ一つ集まり、議論される「現場」。
その現場に実際に足をはこんで、空気をあじわい、自分の五感で直接感じる。
抽象的なことを言うようだけど、
やっぱり、その場に行かないとわからない。
エベレストの山頂に登った人の感想をいくら聞いても、山頂からの写真や映像をいくら見ても、
その場に行かないとわからない。行って感じるものは、その場に行かないと感じることはできない。
政治や国会もそうでした。
当たり前のことかもしれないけど、
「現場」で感じること、学ぶことの大切さを改めて感じました。
そして、議事堂内を散策中、
テレビなどでよく見る、いわゆる「ぶらさがり取材」の現場に遭遇!
テレビでよく見る、記者さんたちのワサワサした感じ
↓
国会内の廊下で、記者さんたちは委員室のドアに耳をあて、非公開の議論の内容を聴こうと必死です。
↓
実はその日は偶然、今話題になっている「骨太の方針2009」が議題となった自民党に総務会が開かれていて、その後のぶらさがり取材に備えて記者さんたちがスタンバっていたのです。
数分後、大物政治家が次々と委員室から出てきました!
僕も記者さんに混じってカメラを回します。
かつて小泉元総理と盟友だった自民党の大物議員、加藤紘一さん
↓
自民党の二大派閥の一つ「津島派」の会長・津島雄二さん(ちなみに津島さんの奥さんはあの有名な太宰治の長女です。)
↓
ぶらさがりを少し体験させてもらいました。
●自民党本部
外観↓
ここも普通は入れません。
臨時の秘書として入れました。
自民党内の委員会や会議、勉強会などが行われます。
もちろん自民党の議員さんたちが普通に廊下を歩いていて、すれ違います。
近い。
自民党本部の食堂の名物らしい「自民党カレー」もいただきました。笑
ふつうに美味い。
日本の原動力はもしかしたらカレーなのかもしれない…
おつカレー
●委員会などを傍聴して…
まず自民党内の委員会をいくつか傍聴しました。
「脳死・生命倫理及び臓器移植問題に関する委員会」を傍聴。
先日、臓器移植法改正案が衆議院を通過して、最近特に話題になっていますよね。
議員のみなさんはすごい真剣に、議論したり、有識者の話を聞いたりしていました。
というか、この問題は本当に難しいですね。目の前で議員さんたちの意見や話を聞いていてつくづくそう思いました。
どうにか、ドナー提供を待っている人たちも、脳死と判定されたご家族の人たちも、みんながwin-winになる方法はないのだろうか…。
そこが政治の難しいところだと思います。
もっともっと勉強しないとなぁと、自分の勉強不足さを改めて実感しました。
そして、自民党本部で「日本の安全保障に関する宇宙利用を考える会」なども傍聴。
「ここまできたか」という感じで、もう人間が嫌になりそうな、耳をふさぎたくなるような名前のミーティングですが、
現に諸先進国の軍事衛星が地球の周りを回っているという事実を見れば、避けては通れない、ちゃんと向き合わないといけない問題なのかもしれません。
また、衆議院の委員会も傍聴しました。
「国土交通委員会」
大臣、副大臣、大臣政務官も出席する委員会です。
野党からの代表質問もあります。
やはりみなさん真剣で、議論や質疑応答も白熱していました。
そして、僕たちがテレビでよく目にする、NHKで昼ごろ国会の生中継をやっていますよね。
あれは第一委員室という一番大きな委員室なんですが、
6月24日にその第一委員室で「衆議院決算行政監視委員会」が開かれまして、これも傍聴させてもらいました。
この日もNHKで生中継されていましたが、本当にナマで、目の前で見たのはもちろん初めてです。
自分の目の前、約10m先には麻生総理、そして各国務大臣が並んでいました。
遠い世界にいると思っていた日本の総理大臣が自分の目の前にいました。
ニュースで見た人もいますか?
その日の質問者には民主党のエースとも呼ばれる長妻昭さんが麻生総理に質問したことや、与謝野財務大臣に対する迂回献金問題についての質問があったことなどから、その日のニュースでも大きく取り上げられていました。
その日の委員会はかなり白熱していて、野次が飛び交い、僕らの位置からは見えない席もあったんですが、おそらく一番大きくて声が通っていたあの野次は民主党の森ゆうこさんでしょう。
声でわかりました。
NHKの国会中継で見るよりも、その場の雰囲気は凄くピリピリしていて、議員のみなさんの熱気が伝わってきました。
野次も実際は声がとってもでかい。正直うるさかったです。
本会議は、インターンの日時が合わなくて見れなかったんですが、この第一委員室での委員会を傍聴できて、空気を肌で感じることができて、よかったです。
●西銘恒三郎さんと面会して…
西銘恒三郎さんとは事務所でもお話しましたが、
国土交通省にも連れて行ってくださいました。
西銘さんは現在、大臣政務官のポストに就いておられます。
簡単にいえば国交省のナンバー3です。
大臣→副大臣→大臣政務官の順です。
特別に大臣政務官室に入れて頂きました。
そしてなんと大臣政務官の椅子にも座らせてもらいました!
↓
西銘国土交通大臣政務官と私
大臣政務官室からの眺め↓
西銘さんとは色んな話をしました。
かなり長い時間を割いてお話してくださいました。
西銘さんの政治家を目指したきっかけの話や、今後についての話なども聞きましたが、
本当に熱い気持ちをお持ちの政治家です。
僕たちは、「政治家」と聞くと、
「腹黒い」「裏」「金権政治家」「汚職」など、悪いイメージを抱く人も多いと思いますが、
よく考えたら、全員が全員そういう人なわけではないんですよね。
真面目に、熱い気持ちをもって、人のため公のために、本当にこの国を憂い、一生懸命がんばっている政治家もたくさんいるんですね。
西銘さんのお話を聞いていて、
この人は本当に人のため社会のため、そして沖縄のためにも良い政治を行おうと頑張っているんだなーと、西銘さんの心から僕の心に伝わります。
こういうのも、やっぱり「現場」で実際に会って話さないと、本当に深いところまではわからないことだと思います。
西銘さんの気持ちが熱く、強すぎて、世の中にはこんなに沖縄のことを想う人もいるんだなぁと、とても感動しました。
僕も西銘さんのように、日本や沖縄に恩返しがしたい!
強く、改めて決意しました。
●島尻安伊子さんと面会して…
2年前の参議院沖縄選挙区補欠選挙で当選した、島尻あいこ参議院議員とお会いでき、お話をさせていただくことができました。
島尻安伊子参議院議員と私↓
島尻安伊子さんとは、お話というよりも、かなりこちらが質問攻めにされました。
やはり議員さんや秘書さんたちも、沖縄の若い子がどういう事を考えているのか気になるらしく、国政に興味がある私と、世界一周の旅に出る良起くんにどんどん話をふってきました。
ですが、僕らの話にちゃんとリアクションしてくれましたし、それに関するお話もして下さいました。
島尻さんは本当に気さくで優しい方で、こんな穏やかな人が国会でガツガツ仕事をしているとはなかなか想像できませんでした。
でもやはり、僕らにくれるアドバイスの内容や、僕らの質問に答える島尻さんからは、政治のプロフェッショナルとしての知識などが見てとれました。
秘書の宮城さんも、熱い気持ちをお持ちで、島尻さんのため、人のため社会のために一生懸命働いておられますし、「少しでも世の中が良くなるよう、自分も役に立ちたい!」という強い気持ちが言葉の端々から感じ取れます。
さらに、宮城さんは、沖縄にいる政治関係者を僕に紹介してくれるそうです。
本当に出逢いって素晴らしい。宮城さんに感謝です。
↓
左から長濱よしき、秘書の宮城さん、私
島尻あいこさん、宮城さんに、お時間とっていただいて本当に感謝しています。
…そしたらなんと!
なんとなんと!
島尻あいこ参議院議員のオフィシャルブログに、僕らについての記事が載っていました!
↓
http://shimajiriaiko.ti-da.net/e2703051.html
お恥ずかしい…
でも嬉しい…
僕について書いてある内容に少し事実関係が違うところがありますが
嬉し恥ずかし、でした。
●政治家との距離…
本当に近い。
委員会など傍聴した時はもちろん、
衆・参議員会館や自民党本部、国会議事堂内、国会周辺を歩いていると、普通に議員さんとすれ違います。
このインターンの間で、僕が知っているだけで20人以上の議員さんとすれ違ったり、見たりしました。
議員さんだけでなく、政治評論家の人ともすれ違いました。
「朝まで生テレビ」や「TVタックル」によく出る人で言えば、
河野太郎さんや山井和則さん、穀田恵二さん、川内博史さん、古川俊治さんなどなど。
「朝ズバ!」によく出る岸井成格さんとも議員会館前の道ですれ違いました。
衆議院の委員会や自民党本部での委員会では、
麻生総理、舛添厚労相、与謝野財務相、野田聖子消費者行政担当相、小渕優子少子化担当相、浜田防衛相など各国務大臣も目の前で見ました。
極めつけはこれ。
国土交通省の大臣室の前で、金子国土交通大臣とあやうくぶつかりそうになりました。
金子大臣に先に「ごめんなさーい」と謝られました。
そのぐらいの距離です。
正直な感想、
言葉は悪いですが、
麻生総理も目の前で見て、大臣も目の前で見たりすれ違ったり、政治家のみなさんを目の前で見て思ったのは、
総理大臣も国務大臣も、
みんな普通のおっさんです。
遠い世界の人間と思っていましたが、
僕らとかわらない、同じ人間なんですね。
彼らはやはり特別な人生を送ってきてはいると思う。
家庭の環境も一般国民とは多少違うと思う。
ものすごく頭がよくて、勉強ができて、人望に富み、政治のプロフェッショナルで、すごい人たちです。
それはもちろんそうなんだが、
やっぱり僕らと同じ普通の人間なんですね。
普通の、加齢臭のするおっさんなんです。
(ごめんなさい)
政治や政治家は決して遠い世界ではない。
そう思いました。
●インターンシップを終えて
この他にも、国立国会図書館や憲政記念館や各省庁なども見学しました。
僕は政治に興味があって、
「良い政治」は「人々の幸せ」の必要条件だと考え、
政治に係わりながら自分の夢に少しでも近づく、ということを近い将来の目標にして、
これまで色々やってきましたが、
今回のインターンシップで、その政治の「現場」に参って、
現場の空気に触れ、雰囲気を肌で感じ、実際に政治家を見て、聴いて、
ぼくたちの生活の、いわば「源流」といいますか、
ぼくらの家庭の、地域の、市町村の、都道府県に大きな影響を与えるその根幹の部分の存在を、改めて認識しました。
僕自身、夢実現に向けてのモチベーションもすごい高まりましたし、公務員になりたいという気持ちも強くなりましたし、色々勉強になり、
人生のターニングポイントの一つになったのではないかと思います。
政治は政治家が行うものじゃないんですね。
政治は私たち一人一人が行うものなんです。
そう思っています。
このインターンシップを実現させてくれた、よしき君、まゆこちゃん、西銘事務所の方々に、
本当に心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。
人との出逢いって素晴らしい!
大学で一番学んだことは、自分から動かないと出逢いはないってこと!
人見知りするのは一生の損!
みなさん、これからもお互い頑張りましょう!
「生まれてきてよかった!」
by崖の上のポニョ