私の身近なところに不登校の子がいます。
いつの時代も。
最初は、小学生の頃、
何年生からだったか忘れたけど、
同級生の女子が1人、不登校になりました。
ど田舎の小学校で、
各学年1クラスしかなく、イジメはない。
全然理由がわからなかった。
ただ、どうしても、学校に行こうとすると体調を崩すという話だった。
私は特別に彼女と仲がいいというわけではなかったけど、普通に、友だちの一人だった。
彼女の家は学校から徒歩15分くらいだったろうか。私の家は片道1時間くらいの距離だったけど。
学校帰りに、よく手紙やパン(当時は給食のパンを持ち帰れていた)を私が届けていた。
交換日記をしたこともあった。でも、何を書いていいかわからなくて、そう長く続かなかったけど。
彼女の家には、マンガがたくさんあって、遊びに行った時には、よく読ませてもらった。
私は習い事に忙しい身だったから、友だちとは短時間、浅くしか付き合えなかったのだけど。
彼女の不登校は、中学になっても続いた。
何度か、彼女の家に届けものをした記憶が残っているけど、
それが、いつまでのことだったのか憶えていない。
彼女は美人で、おじさんウケがよくて、よく知らないおじさんが、あの子は宮沢りえに似て美人だと言っているのを聞いたことがあった。私には、似てるとは思えなかったけど。
でも、もう今となっては記憶が薄れてしまって、思い出せない。
彼女はその後どうなったのか、私は知らない。
田舎なので、祖母たちの噂話はどこから出て、伝わりまくっているのか知らないけれど、
私は地元を離れたので、聞こえてこないし、聞き耳もたてていないから、わからない。
当時、私が彼女に抱いていた感情がどんなものだったのか。
「ふーん、そういうこともあるんだ。」
って、受け容れただけ。
それ以上、何も疑念を抱かず、
学校を休んだ彼女と遊んでいました。
敢えて、何も聞かず、何も触れなかった。
狭い田舎で過ごしながらも、
広い世間のことを意識する子どもでした。
自分の中で、たとえ経験のない、見えない、理解できないことがあったとしても、
広い世の中、いろいろな人がいるのだと、
私は受け容れていたのです。
つづく