そのお兄ちゃんという人と

知り合ったんだとお店で幼なじみが私に教えてくれる。

今思えば、多分その頃からまだ出会ってなくても気になっていたなと思う。


そのから数日たって、

繁華街の中のキャバクラを貸切ってそのお兄ちゃんとやらの先輩主催でカラオケ大会をするというら知らせが幼なじみからはいった。


私は二つ返事で行くと答えた。

当時付き合っていたあんまり好きじゃなかった彼の家をそっと抜け出して向かった。

繁華街の駐車場で待ち合わせをして、

そのキャバクラの中にはいるとガンガン音が鳴っていて

薄暗くて人がいっぱいいた。

そこで初めてお兄ちゃんという人物。

としくん(仮名)と初対面した。


歌が凄く上手でとても気が利く人で優しくて

何よりも顔姿形全部好きだった。


多分若くてちゃんと分かっていなかったけど

まわりにいた人はみんなやくざだったんだと思うけど

その時はまだ何も知らない。

沢山のお金が飛び交うカラオケ大会が終わり、

帰る頃には朝方になっていた。


お腹減ったねってなって多分としくんの50CIMAで幼なじみと先輩とデニーズに行ったかすかに記憶がある。


そして、

先輩と呼ばれる人はとしくんに兄貴(アニキ)と呼ばれてた。

よく電話が鳴る。

必ず、ご苦労様です。

気が付かないもんだね。

若いし何も知らなかったからな。


幼なじみに兄貴が何度も告白してて花束まで買ってきてて今日のメインはこれだったんだなと。

無事、くっつきました。まぁ全然無事じゃないんだけど。