下北沢の周辺は占いバンドマンの巣窟 | 風間観察日記 2

風間観察日記 2

精神安定剤日記

誰も付き合ってくれない

 

気合いを入れて飲んでやると思ったときこそ

誰も飲んでくれないから大変なことになる

 

 

基本的にライブの日は

朝まで飲んで車で寝てから帰る特攻スタイル

 

それが見事に玉砕して砕け散った予定を

下北の路上で一人で飲みながら消化していると

二人組の男女のつがいが声をかけてきた

 

「お兄さん大丈夫?」

 

 

俺はまだおじさんではなくお兄さんなのかと喜んでいたら

そのつがいは言う

 

「今にも電車に飛び込みそうな顔してんだけど大丈夫?」

 

うるせえよ

もう電車も走ってない時間だから大丈夫ですよ

 

 

と言う元気もなかった

 

お酒を1人で飲むと最近言葉が

死ねか死ぬしか出てこない

初対面に死ねはよくない

 

そんなにつらいわけじゃない

たださみしいだけだし語彙力がアホになってるだけだ

 

 

男が言う

 

悩み聞いてやるよ

 

 

絶対こいつ俺より年下だろうけど

年下に使われるタメ口というのは気持ちのいいものだ

 

じゃあ一杯おごりますよへへへ。とコンビニへ。

 

男の分と自分の分

2本買おうとすると

「じゃあ俺の彼女にもこれを」

 

と男が持ってくる

 

いいよいいよ全然いいよ

 

 

酒を飲むと気が大きくなる

 

 

「じゃあ俺の夕飯にこれも」

 

 

いいよいいよ全然いい

 

 

「じゃあ俺の彼女の夕飯にこれとこれとこれも」

 

おおおおいいいいい!!多いい!!

 

 

てっめえこれ新手のカツアゲじゃねえのか

 

 

最終的に悩み聞いてくれるどころか向こうの悩みを聞いてあげると

 

楽しそうに2人は夜の下北沢へ消えていった

 

幸せになってくれ

すぐ別れそうだなって思ったけど。

 

 

 

 

俺、もうなんか

売れないバンドマンやめて

占いバンドマンやろうかなって最近思うよ

 

 

占い師になって自分の未来を見通してさっさと絶望したい