前編は、こちら



蓮と仲むつまじく同棲中のキョーコの耳に

突然舞い込んだ、蓮の熱愛報道。


そのお相手は・・・・

親友の琴南奏絵、だった・・・・・・・・・










熱愛報道っ!!!!  後編




「じ・・・・・・・・実は・?」



何も言わない社に痺れをきかし、キョーコは思わず

問いかけていた。


すると・・・・・・・



”社さんっ!!誰に電話してるんですか?!

あっ!!!!も、もしかして・・・・・・・・・??”



”いやっ!!!あのっ!!!!!!!

ち・・・・・違うんだっ!!!!!!!!!!

決して、お前の悪いようにはしてないからっ!!!!!!

なっ?!


って・・・・・

えっ!!!!!!!

・・・・・・・・ぉぃっ・・・・・・”



プッ

ツー、ツー、ツー・・・・・・・・・・



(・・・・・・・・・切られた。

今、電話・・・・・・・・、切られた、よね?????)


(それに、今のあの声っ!!!!!!

間違いないっ!!!!!!!!!!!!

蓮が・・・・蓮が・・・・・・・切ったのよっ!!!!!!!!!!!


酷いっ!!!!!酷すぎるっ!!!!!!!!!!!!!


別れてやるぅぅぅぅぅぅぅぅぅ~~~~~~~~っ!!!!!!!!!!!!!!!



怒りがMAXに到達してしまったキョーコは

その日、どうやって事務所が用意したホテルにチェックインしたのか

まったく覚えていなかった。







それから、数日後。


キョーコの怒りは、ますます酷くなっていった。


TVでは二人がレポーターに追い掛け回されながらも

笑顔でノーコメントを貫く姿を見るのだが

蓮からも、奏絵からも

一切、連絡が来なかったから。


否定でも肯定でも、何でも良いから

とりあえず、二人の口から

今回の件をちゃんと

説明してほしい、と思っていた。


そんなときに、またもや彼が

キョーコに会いに来た。



「・・・・・キョーコ。ちょっと、良いか?!」



キョーコの目の前にいるこの男は

今まで何度もあっていた中で

一番真剣なまなざしをしていた。



「・・・・・・・・どうしたの?!飛鷹くん・・・・・?」



「・・・・・・・・・・オレ・・・・・・・・・・・・

奏絵に、自分の気持ちを、ちゃんと伝えることにした。

年下だからとか、関係ない。

もう・・・・・・・・・・

そんな風に理由をつけて、逃げてちゃダメなんだ。


オレ、やっぱり・・・・・・・

アイツが、好きだからっ。」



「・・・・・・・・・そっか・・・・・・・・・・・・


がんばって、ねっ!!!!!

応援してるから」



「・・・・・・・・あぁ。ありがと、な。」



そういって、キョーコの前から去った飛鷹は、

その後きちんと、奏絵に思いを伝えた。


そして・・・・・・・・・・・・・







その日から数日たったある日。


キョーコは、社長に呼ばれて社長室へとやってきた。

その中には社長のほかに

蓮、奏絵、社、それに・・・・・・・・・・

主任たちも勢ぞろいしていた。


社長に促されてあいている席へと腰掛けると

社長が説明をし始めた。



「まずは、最上君に・・・・・・

今回の報道の件で、君だけ何も知らせなかったことを

先に詫びたい。

・・・・・・・申し訳なかった。」



「・・・・・・・・・・えっ?!

しゃ・・・・・・社長???」



いきなり社長が頭を下げたので

キョーコはかなり戸惑ってしまった。



「そもそも、今回のこの報道は・・・・・・・・・

作られたものなんだ。」



「えぇぇぇぇぇええええ~~~~~~っ!!!!!!!!!!!!!!」



キョーコの大音量の叫び声で

社長室にいたキョーコ以外の人は

しばらく、耳を押さえて何も出来ないでいた。


少し耳の調子が戻ってきたら

今度は奏絵が、話し出した。



「・・・・・・・・・私が、敦賀さんに、相談したの。

どうしたら・・・・・・・・・・・・・

好きな人に・・・・・・言ってもらえるかって。」



「・・・・・・・・・言ってもらうって、何を?!」



そこをふつーに聞き返してしまったキョーコ。

さすがに、その場にいたほとんどの人間が、顔を引きつらせた。

でも、さすがに彼は違ったようだ。



「琴南さんは、相手が自分を想っていてくれる事を

気づいてたんだ。

でも・・・・・・・告白はしてこない。

自分からは、到底言いづらい相手、らしい。

・・・・・・・・・・詳しくは聞いてないから・・・・・・・


それで、どうしようか考えていたときに・・・・・・

知られてしまったんだ。」



「・・・・・・・・誰に??」



そう、キョーコが問いかけると、

蓮も、奏絵も、社も・・・・・・

とある人物を見ていた。


(・・・・・・・・・あぁ~~~っ!!!!!!だ・か・ら、

最初に謝ったんですね?!)



みなに見られていたその人物が、実に楽しそうな顔をしながら

話し出した。



「結構、面白かっただろう?!

今までまったく熱愛報道のなかった蓮の、初の熱愛報道が

後輩の恋の成就のために作った

自作自演、なんだからなっ!!!!!

ハッハッハァ~~~っ!!!!!!!



(自作自演って・・・・・・・

作ったのはきっと、社長じゃないんですか?!)


高笑いする社長の周りは、みんなしらけていた・・・・・・



「・・・・・・・で、モー子さんっ!!!!!!

どうなったの?!」



社長が一人で高笑いを続ける中、

キョーコは一番気になった、奏絵の恋の行方を問いかけていた。


すると奏絵は

いつものクールビューティーな感じから一変し

顔を真っ赤にしながら



「・・・・・・・・・・おかげさまで、うまくいった・・・・・わよ。」



小さくこう、言ったのだ。



「きゃあぁぁぁぁぁぁ~~~~~っ!!!!!!!!!!!!!

おめでとぉぉぉぉ~~~~~~っ!!!!!!!!!!!!!!!」



キョーコはまたもやかなりの大音量の声を出しながら

奏絵に抱きついた。



「ちょ・・・・・・、離してよ・・・・・・・」



抱きしめられた奏絵は、言葉とは裏腹に

あまり嫌そうな顔をしていなかった。


あまりのうれしさで、

キョーコは大事な話を聞き逃してしまったのだ。


それは・・・・・・・・・・・・・


今回のこの熱愛報道の、結末、だった。







よく考えれば、わかることだったんだ。


どうしてあの場に、各主任さんがいたのか。

それは・・・・・・・・・・・


社長室で、真相を話してもらった次の日にわかった。


前日の興奮冷めやらぬキョーコは

今朝は何もTVも見ずに、撮影現場のテレビ局へと入っていこうと、した。


そこへ、リポーターたちがわんさか群がってきた。



「京子さんっ!!!!今回の報道について、一言コメントお願いしますっ!!!!」


「ファンに何か伝えてもらえますか?!」


「京子さんっ!!!!・・・・・・」



訳もわからないキョーコは、とりあえず局内へと入り

急いで自分の楽屋へと駆け込んでいった。


(いったい・・・・・・何がどうなってるの?!)


あまりのことに、頭が回らない。

すると、またもや


TRRRRRR TRRRRR ・・・・・


ディスプレーを確認して、すぐに出た。



「もしもし、蓮?!」



”キョーコ・・・・・・今日から、かえっておいで、ね?!”



そう、昨日もキョーコはホテルで寝泊りしていたのだ。



「ちょっとっ!!!!それよりも、何で今日は私にレポーターが

よってきたの?!」



(今までは蓮とモー子さんだったんじゃないっ!!!!)



”・・・・・キョーコは今朝、ワイドショー観なかったの?!”



「うん・・・・・時間なくて。」



(こうなるんだったら、見ておけばよかった。)



”そこの楽屋にTVがあるなら、今からでもまだやってるかもいれないから

つけてみてごらん?!”



「うん・・・・・・・・・あっ!!!あったからつけてみるねっ!!!!!


・・・・・・・・・・・・・って、これ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



そのTVの中のレポータさんが、こういったのだ。



「今回の敦賀蓮さんのコメントではっきりしましたが

実は琴南奏絵さんではなく、京子さんとお付き合いをしているそうですねぇ~。

しかもっ!!!!お二人は結婚も秒読みなんだそうですよ??」



「って・・・・・・・・・・・・・・

えぇぇぇぇぇぇぇええええぇ~~~~~~っ!!!!!!!!!!!!!!!!!」



(な・・・・・・・なんで・・・・・・・・・・・・??)



”今回、俺がただで彼女の恋人役をしたと思う?!

コレが・・・・・・社長からの提案だったんだよ。


俺たちの関係をバラせば、きっと収まるからって、ね”




(そ・・・・・・・・・・・・・・・・

そんなぁ~~~~~~~・・・・・・・・・・・・・)




その後、人気俳優敦賀蓮に、新たな”熱愛報道”は一切報じられなかったとさ。





おちまい。







web拍手始めました♪






モー子さんが蓮を頼るなんてことないと思うのですが

蓮とモー子さんが熱愛報道されちゃったら

キョーコちゃんがやきもち妬くのかな(?)と思って

書いてみたお話。


最後はやっぱり彼の思惑通りになっていくわけ、ね。


ちなみに、モー子さんが好きだけど言えない相手っていうのは

もちろん飛鷹くんです^^


やっぱり、年下っていうのもあるし、

何よりモー子さん、言うの苦手そう。



久々に書いたので、あまり面白くないかもしれませんが

気に入っていただけたら、感想お待ちしております^^



後、前回の”不定期更新のお知らせ”で

コメントやメッセージをいただき

ありがとうございます^^


とぉ~っても、うれしかったです^^


今後も不定期が続きますが

ご理解いただけますよう、よろしくお願いしますm(_ _ )m