あの日、私は午前中から渋谷、新宿、池袋と回ってショッピングを楽しんでいた。

午後1時過ぎには帰宅していて少し落ち着いたらお風呂に入ろうとお風呂のスイッチを入れていた。

 

その瞬間は私は自分の部屋にいて、すっぽんぽんのままバスタオルを体に巻いてパソコンで何やら作業していた。

お風呂が沸くまでの時間、すっぽんぽんでパソコンをいじっていたのである。

 

私は絶叫マシンが大好きなせいか地震をあまり怖がらない。

揺れた瞬間、

おっ、大きい、段々大きくなる、長いし

くらいに思っていた。

 

ところがその後、キッチンからガタンッ!という大きな音がして、これはただ事ではないと悟った。

すっぽんぽんのままキッチンに行くと、食器棚の下段の引き出しが全部飛び出ていた。

大きな音はこの引き出しが一斉に開いた音だったのだ。

 

その当時、猫が2匹今いる子と違う猫いて、2匹とも逃げ場を求めてリビング中をウロウロしていた。

 

私はすっぽんぽんのままテレビを点けてテレビの前に座った。

そして、この地震が尋常じゃないレベルのものだと認識しつつあった…。

しばらくすっぽんぽんのままテレビを食い入るように見て周囲の状況把握に努めていた。

 

 

夫に電話した。繋がらない。心配だった。

ひとり暮らしの姑に電話した。繋がらない。心配だった。

当時近所にひとり暮らしだった実父には電話しなかった。まったく心配しなかった。私と同じで地震ヘッチャラな人だったもんで

 

夕方になって、私は思い出したようにお風呂に入った。

小さな揺れはまだ残っていて、お風呂のお湯が揺れていた。

 

 

東日本大震災があったあの日、私はすっぽんぽんのままテレビを見ていたという情けない記憶ばかりが強烈に残っているぼけー

 

 

もう10年になるのか…。

まだ東北が復興したという気がしないせいか、まだまだ記憶に新しい。

 

あの日の思い出でした。