以前いた大学病院にA外科、B外科がありました。


A外科には手術が非常に上手な外科医が一人いました。多くの患者さんがその外科医の手術を受けたがって、列をなして、その外科医だけが手術をしていました。その外科医がい なければ、手術が進行しないのですが、その科に所属していた医者はなぜか鼻高々でした。


B外科には普通(失礼)の外科医が責任者としていました。その人は、外科医を着実に育てていました。患者さんは、最初は列をなしていませんでしたが、5年経過すると、その 責任者がいなくても、B外科は、予定手術だけでなく、緊急手術でも全員で対応しますので、患者さんは確実に増加しました。


15年経過し、A外科のスーパー外科医が辞めた時に、A外科は手術を満足にできる医者はおらず、壊滅しました。


スーパー外科医は、外科医を一人も育てることができず、普通の外科医により育てられた外科医は、今若い外科医を育てています。


スーパードクターは不要と思います。スーパードクターについてのメディアの報道で、医療現場は混乱しているだけだと思います。



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