SSRI(パキシル、ルボックス、デプロメール、ジェイゾロフト)の副作用では、服用し始めた最初の吐き気や下痢などの胃腸症状と、薬を急激に中止した時の離脱症状(めまい、知覚異常など)が有名ですが、その他にも意外な副作用があります。

とくに女性に多いのが、肌荒れです。男性ではほとんどみられません、というより、男性は肌質とかほとんど気にしないので、気がつかないだけなのかもしれません。女性ではかなりの頻度で見られます。患者さん自身も薬が原因で肌荒れをおこしているとは思いつかないようで、こちらから尋ねて初めて思い当たられる方が多いです。男の私にはピンとこないのですが、女性にとって肌荒れというのは、とてもストレスのようです。医者の世界ではあまり話題になりませんが、肌荒れはSSRIの意外な盲点と思います。

また、肌荒れとメカニズムは同じなのですが、口内炎ができやすかったり、腟炎によるオリモノが多くなったりすることもあります。

これらの副作用はもちろん薬をやめれば元に戻ります。でも、女性のみなさんがお肌のことをこんなに気にしているというのは、この薬を使い始めて初めて知りました。



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