今までの睡眠導入剤とは違うメカニズムの新しい睡眠薬が昨年7月に発売になりました。今までの薬は、ベンゾジアゼピン系睡眠薬といわれるもので、入眠作用や熟眠感は強いものの、人によっては、ふらつきや急に止めた時のリバウンドがありました。



この新しい「ロゼレム」という薬は、脳の松果体からでるメラトニンというホルモンに似た作用をします。メラトニンは、眠りを誘発する物質で、昼間はほとんど出ずに、夕方から夜にかけて段々分泌され眠気を誘うホルモンです。つまり、「ロゼレム」はメラトニンホルモンを補うような形で、睡眠リズムを整える作用があります。ただ、即効性が期待できず、今までの睡眠導入剤に比べると安全性は高いものの、効果がいま一歩で、比較的長く飲まないと効果がわからないというデメリットがあります。


普通の睡眠導入剤がどうしても心配な方や、とくにストレスがないのに体質的に規則的な睡眠が取りにくいような方に向いている睡眠薬といえそうです。



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