わたしは内分泌内科とか糖尿病内科の研修は受けていないので、糖尿病の治療は行なっていない。したがって、糖尿病の治療薬「アマリール」を処方することはない。一方、当院は心療内科・精神科クリニックなので、「本態性振戦 」の診断がつくと、「アルマール」を処方することは、時々ある。以前から、「アマリール」と「アルマール」はお互いに、紛らわしい名前だと思っていた。この度、「アルマール」の販売元の「大日本住友製薬 」さんが、「アルマール」の名称変更を行なうらしい。薬の取り違えを防ぐという意味で、とても良いことだと思う。



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 大日本住友製薬は1月10日、同社が製造販売する高血圧、狭心症、不整脈、本態性振戦などの治療薬「アルマール」(一般名アロチノロール)について、商品名の変更を厚生労働省に申請したと発表した。同薬は血糖降下薬の「アマリール」(同グリメピリド)と名前が似ており、両剤の取り違えによる死亡を含む医療事故やヒヤリハット事例が報告されていた。

 大日本住友製薬は、昨年12月7日に商品名の変更を申請した。早ければ今年6月には、新しい商品名で薬価収載される見通しだ。新しい商品名で薬価収載されれば、「アルマール」は経過措置品目となる(経過措置期間中は保険適用)。6月に薬価収載の場合、経過措置期間は「来年3月ごろまでの見通しだ」(同社)。

 アルマールとアマリールの取り違えによる医療事故は、過去に何度も生じている。このため厚労省の医薬品・医療機器等対策部会は昨年8月、名称変更が必要であると医薬品医療機器総合機構(PMDA)に報告。PMDAはアルマールの製造販売元である大日本住友製薬とアマリールの製造販売元であるサノフィ・アベンティスに、名称変更を含めた安全対策を検討するよう要請していた。

 なお、サノフィ・アベンティスは「医療従事者や患者への調査結果を踏まえ、現時点ではアマリールの名称変更の予定はない」としている。



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