先日のOFF、初詣に自宅から車で20分ほどの距離にある、島根半島の先、えびす様の総本社美保神社へと行ってまいりました。

 

美保神社・二の鳥居

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-美保神社・二の鳥居 2013.01.07


さて、えびす様の総本社と申しましたが、関西在住の方やお住まいの経験のある方は違和感があろうかと思いますが、いかがでしょうか?

 

関西でえべっさんの総本社といえば、西宮神社でしょう。

 

毎年1月10日あさ6時の開門神事福男選びは、テレビなどで報道されるこの時期の風物詩です。

 

2004(平成一六)年の大阪市消防局員集団インチキ事件で一気に全国区のニュースとなりました。

 

開門前人数が2,000人前後で推移していた参加者がここ数年は5,000人を超えているとか・・・

 

えびす様の系統が西宮神社=蛭子命(ヒルコ)系と美保神社=事代主(コトシロヌシ)系の二系統あり、西宮神社は、全国におよそ三千五百社ある、えびす神社の総本社でえびす宮総本社・美保神社は、全国に3千余ある事代主神系えびす総本社でいずれもその系統の総本社ということです。

 

西宮神社の祭神蛭子命は、『古事記』の国産みの際、伊耶那岐命(イザナギ)と伊耶那美命(イザナミ)との間に生まれた最初の神ですが、とある事情により葦の舟に入れられてオノゴロ島から流されてしまい、西宮に漂着した(※漂着伝説は日本各地にあり)と伝わっています。

 

美保神社の祭神事代主は、「記紀神話」の国譲りで、大国主神の使者が事代主に天津神からの国譲りの要請を受諾するかどうかを尋ねるため訪れたとき、事代主が釣りをしていたとされることによりえびすが海の神であることが結びつき、同一であるとされました。また、事代主の父である大国主命が大黒天と習合した事により、えびすと大黒は親子ともされます。

 

美保神社の御祭神は、二柱

 

三穂津姫命(みほつひめのみこと)

三穂津姫命は、高天原 の高皇産霊命(たかみむすひのみこと)の御姫神で、大国主神の御后神である。高天原から稲穂を持ってお降りになり、人々に食糧として配り広められた神様で 「五穀豊穣」 「夫婦和合」及び「安産・子孫繁栄」の守護神として信仰が篤い。また、美保という字はこの神の御名に縁があると伝えられている。

事代主神(ゑびす様)

事 代主神は、大国主神の第一の御子神であり、鯛を手にする福徳円満の神ゑびす様として世に知られ、「海上安全・大漁満足」 「商売繁盛」を始め広く生業の守 護神として信仰が篤い。また、古事記や日本書紀において高天原の神々から国譲りをせまられた際、それに対して大変重要な判断を委ねられた尊い神様である。

 

以上、「①ゑびす様の総本宮 美保神社 参拝案内」より転載

 

幾度訪れてもピンと張りつけた空気感があり、新鮮な気持ちにさせてくれます。

美保神社・拝殿

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-美保神社・拝殿 2013.01.07

 

この拝殿は、船庫を模した壁のない造りで、梁がむき出の上、天井がないのが特徴である。この構造に加え周囲は山に囲まれている為、優れた音響効果をもたらしている。鳴物をお好みになる御祭神へ音楽の奉納も数多く行われる。昭和三年、建築学者伊東忠太の設計監督により造営。

 

以上、「③ゑびす様の総本宮 美保神社 参拝案内」より転載

 

二礼二拍手

 

昨年一年間のご報告とお礼、今年一年のお願い(決意)などを山のようにいたしました。

 

そして、住所、氏名、生年月日、血液型などを伝え

 

一礼

 

スッキリ!!

 

いってみれば、神様の前に立って心の棚卸しをさせていただくようなもので、墓参した時に御先祖様にご報告をすることと同じかも??

 

それによって何をしてきたか反省し、何をすべきか自問自答、その結果、心が軽くなるあるいは新鮮な気持ちで新たにスタートできるといった心のセルフケアみたいなものでしょうか?

 

社務所で「交通安全」のお守りと、かわいらしい巳ぃさんの置物に入った「おみくじ」をいただきました。

 

え~~~っと・・・

 

待ち人・・・!!

 

むむっ!!

 

なんかね~

 

現在置かれている立場が当たりすぎるぐらい当たっているような気が・・・

 

ま、内容は伏せておきます(笑)

 

美保神社は、天平五年(七三三)編纂の『出雲風土記』及び康保四年(九二七)成立の『延喜式』に記された古社である。

本殿は大社造の二殿が連なった特殊な形式であり、美保造または比翼大社造とよばれている。国指定の重要文化財で、現在の本殿は文化十年(一八一三)の造営。

 

以上、「①ゑびす様の総本宮 美保神社 参拝案内」より転載

 

美保神社・拝殿と本殿

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-美保神社・拝殿・本殿 2013.01.07

≪大御前(左殿)≫
本殿向かって右側の御殿。

三穂津姫命をお祀りし、千木の先端は水平。女神を表している。

≪二御前(右殿)≫

本殿向かって左側の御殿。

事代主神をお祀りし、千木の先端は垂直。男神を表している。

 

以上、「①ゑびす様の総本宮 美保神社 参拝案内」より転載

 

美保神社の拝殿は、上でも触れているように、建築界の巨人伊東忠太の設計です。

 

氏の代表的な作品は、築地本願寺や湯島聖堂、平安神宮や西本願寺伝道院などの宗教建築など、ほかに大倉集古館や祇園閣などの大倉財閥に縁のあるもの、また旧梅田阪急ビル(阪急百貨店梅田本店)コンコースなどが知られています。

 

築地本願寺

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-築地本願寺 2009.10.08

【竣工年】1934(昭和九)年
【施工】松井組(現在の松井建設)
【所在地】東京都中央区築地3-15-1

 

湯島聖堂

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-湯島聖堂 2010.01.16

 

屋根の上には、鯱の原型とされる中国の想像上の動物である吻(ふん)が見られます。

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-湯島聖堂・動物装飾 2010.01.16

【竣工年】1935(昭和十)年
【施工】大林組、松井組
【所在地】東京都文京区湯島1-4-25

 

西本願寺伝道院

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-本願寺伝道院 2011.12.14

 

建物の周りにを守る奇妙な動物?妖怪?怪獣?の石像が複数見られます。建物と共に京都市指定文化財に指定されていますので、触れると怒られます。

 

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-本願寺伝道院・動物装飾 2011.12.14

【竣工年】1912(明治四五)年

【施工】竹中工務店

【所在地】京都市下京区正面通油小路玉本町196


大倉集古館

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-大倉集古館 2009.10.04

大倉財閥創始者の大倉喜八郎(1837-1928)が設立した、日本で最初の私立美術館です。蒐集したものがおもに東洋美術品であったため、中国の古い宮殿建築の形で表現されました。こちらの屋根にも吻(ふん)の姿を見ることができます。

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-大倉集古館・動物装飾 2009.10.04

【竣工年】1927(昭和二)年

【施工】大倉土木(現在の大成建設)
【所在地】東京都港区虎ノ門2-10-3

 

祇園閣

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-祇園閣 2006.01.29

 

大倉喜八郎が忠太に依頼した別荘です。残念ながら完成を待つことなく喜八郎は亡くなりました。
当の尖塔に立つ鶴は、喜八郎の雅号・鶴彦によるものです。

 

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-祇園閣・動物装飾 2006.01.29  

【竣工年】1927(昭和二)年

【施工】大倉土木(現在の大成建設)

【所在地】京都市東山区祇園町南側594-1大雲院内

 

旧梅田阪急ビルコンコース(※現存せず。1995年解体)

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-阪急百貨店大阪うめだ本店・コンコース 2005.04.22

【竣工年】1929(昭和四)年

【施工】竹中工務店

【所在地】大阪市北区角田町8-7

※建替え後の阪急うめだ本店13階に移築、復元されています。

 

参考文献

月刊『東京人 no.319』 2012年12月号 都市出版株式会社発行