そうだ滝、行こうパート2。
鳥取市郊外、氷ノ山後山那岐山国定公園の原生林に囲まれた落差40mの大飛瀑「雨滝(あまだき)」。
扇ノ山に端を発し、袋川の上流に位置する。
平成2年に日本の滝百選に選定された鳥取県の滝の王様で、その名は高く県民に広く知られている。
山また山の山の奥、バスが来ないバス停「雨滝」下車。
バス停広場の一角、江戸時代末期に因幡地方で活躍した当地出身の力士、嵐山利左衛門の塚がある。
滝へと向かう道の入口に「雨滝」のでっかい看板。
「一言主神」のような威容の山が目印。
ここから約2km、徒歩25分。
この雨滝渓谷には大小48の滝がある。
駐車場から徒歩約3分で見えてきた滝。
うーん、ショボっ!!
これがかぁ・・・、ちがうよなぁ・・・、ちがいます!!
純白の絹糸をほぐして布を織り、岩壁に沿ってかけ流したような美しい様から「布引滝(ぬのびきのたき)」と呼ばれている。
山の中腹から湧き出る地下水が作る滝で、長い日照りや豪雨でもその水量が変わることがない。
東屋の手前、橋の上から見える「仏谷渓谷」。
新緑に包まれて苔生した岩々の間を流れる水の音に癒される。
雨滝の手前に樹齢数百年といわれる大桂。
落雷により幹が空洞化したが、いくつものひこばえが伸びている。
江戸時代には、日本の名木320本に数えられていたという。
この地はかつて古来より霊場として修行・信仰の場所で、旧暦8月1日には「お滝まいり」が行われていた。
現在は毎年6月第1土曜日に「滝開き祭」が開催され、市民が挙って傘を振り回して踊りまくる伝統芸能「因幡の傘踊り」や神事などが行われている。
この周辺は、日本海が形成された約1600万年前の新生代第三紀中新世には海だった。
滝の源流「扇ノ山」は、今から約12万年前から258万年前の新生代第四紀更新世に複数の火山活動によってできた山。噴火によって噴出した玄武岩や安山岩の溶岩流は、北・北西・南西の3方向に流れ、平坦な高原状の台地を造った。
滝の中に見える黒っぽい岩は「両輝石安山岩」。滝口左右にある白っぽい大きな柱状節理は「カンラン石玄武岩」で形成されている。
不動明王もビックリな地球の神秘を体感できる。
滝の前に鎮座する不動明王に祈願すると気鬱が治ったり商売が繁盛するなどの霊験があると伝わる。また強い滝風で霧状になった滝水を浴びると「美人になる」などの言い伝えも残されている。
先月15日、鳥取県に最接近した台風7号による記録的な大雨の影響で、雨滝でも橋や散策路が流失するなどの甚大な被害が発生しており、復旧は来夏になると報道されている。
◆概要
名称:雨滝
所在地:鳥取県鳥取市国府町雨滝
駐車場:第1・第2合わせて30台
ホームページ:鳥取市観光サイト|雨滝
●アクセス
鉄道・バス:直通路線バス廃止
自動車:鳥取自動車道鳥取ICより国道29号・鳥取県道251号国府正蓮寺線・同31号鳥取国府岩美線経由約23km45分