インターネット上で流布されている都市伝説に凸撃するシリーズ第5弾。

 

今回はインターネットではなく日本全国の怪異や妖怪を蒐集した『日本怪異妖怪事典』の中国編より「小原駅の怪(おはらえきのかい)」。

 

 

小原駅の怪

 

 岡山県久米郡久米南町に伝わる。

 墓跡に建てられた無人駅で、数々の怪異が起こるという。客の乗降時、特に夕方や夜間は、火の玉やお化け、幽霊が出ると噂された。無賃乗車する者を見て幽霊だったと言ったのではないかとも語られている。(『久米南町の民話』)

 

以上、日本怪異妖怪事典 中国165頁より転載。

 

小原駅はJR西日本津山線の無人駅。

 

 

陰陽往来の際に岡山街道・国道53号を利用するため年に何度か前を通るが、概ね夜間や深夜のため気づくことなく素通りしていた。

 

小原駅は1956(昭和31年)10月1日津山線の誕生寺駅―亀甲駅間に新設開業。

 

 

1987(昭和62年)4月1日国鉄分割民営化に伴い西日本旅客鉄道の駅となる。

 

 

一面一線で駅舎はなくホームに簡易な待合がある。開業当時の待合は鉄骨造平屋建て、片流れ造り大波スレート葺き。近年建替えられ2020(令和2年)3月より新待合の供用が開始された。


 

ダイヤは概ね1時間に1本。上りは6時台から9時台まで14本、下りは6時台から0時台まで17本。停車する列車は上り8時台の快速以外はすべて普通。

 

ホームの位置が高い。

 

 

改札はない。

 

 

ホーム。

 

 

岡山方面。

 

 

津山方面。

 

 

 

駅前には閉まった商店と平屋の新築住宅、太陽光発電所がある。駅の反対側にはのどかな田園風景が広がる。

 

 

日が暮れると様子が一変。

 

 

ホームの正面が田園だから真っ暗。

 


 

建替えられてピカピカの待合。

 

 

人気がない。火の玉やお化け、幽霊の類も出ない。

 

 

駅北側の小原駅第1踏切から列車の到着を待つ。

 

背後に違和感・・・

 

 

背後に墓地があった。

 

◆施設概要

【名称】小原

【所在地】岡山県久米郡美咲町小原

【所属事業者】西日本旅客鉄道株式会社

【所属路線】津山線

【キロ程】45.5km(岡山起点)

【駅構造】地上駅

【旅客ホーム数】1面1線

【乗降客数】50人/日(2015年)

【開業日】1956(昭和31)年10月1日

【ホームページ】JR西日本旅客鉄道|小原駅|駅情報:JRおでかけネット

●周辺施設

ハガン様 約3km徒歩40分

立岩様 約3km徒歩40分

北庄の棚田 約4km徒歩65分

 

◆参考文献

『日本怪異妖怪事典 中国』 朝里樹 監修 寺西政洋 著 笠間書院 発行

岡山文庫267『―カメラ紀行― 岡山の駅舎』 河原馨 著 日本文教出版 発行