運命だったかもしれない人とデートした 最終回 | さんまのシッポ

運命だったかもしれない人とデートした 最終回

ブログのアクセス数がささやかに伸びてます。
本シリーズ、お読みくださった方々ありがとうございます。

最終回です。
と言っても最終回はそんなに盛り上がりません。
ドラマでいうと、最終回はがっかりで視聴率落ちるパターンです笑
逃げ恥みたいにはいきません笑

わたしとOさんはお店を出ました。
最後は店を混雑で追い出される形となりました。

わたしは体調不良もあるので
一軒目で帰るつもりでしたが、
いざ一軒家が終わると話し足りず、
二軒目に行くことになりました。

街は年末。
どの店も混んでいてなかなか入れませんでした。
Oさんの後ろ姿にわたしはついていきます。
私服の彼は、背が高く、ハットがとても似合っていました。
ふと、こんな彼といつも一緒にいられる奥さんは羨ましいなと思ってしまいました。

二軒目、ようやく入れた店でまた2時間ほど話し、「そろそろ帰りますか」と彼は言いました。
わたしも、だんなさんから仕事を終えて帰宅したとメールがきていて、帰る時間でした。

駅までなんてことない会話をしました。
彼は「香港(海外転勤先)に遊びにきてください。仕事でもいいし、プライベートでもいいし。」といいました。
わたしは、当面仕事では行かなそうなので、「プライベートで行きます。香港競馬を見にいきたいし」といいました。
本当に香港に行って、彼と普通にご飯でも食べて、また語れたらよいなと思いました。


でもよく考えると、わたしが旅行にいくときは、いつもだんなさんと一緒です。
彼とはやましい関係ではないので、彼を会社の同僚として、だんなさんに紹介することはできますが、彼もだんなさんも人見知りで会話が盛り上がるとは思えないし、なによりわたしが両方に気を使い彼との語りを楽しめません。

わたしが香港で彼とごはんする日は来ないのかなぁ、と話しながら頭の隅で思いました。

彼は「帰国も頻繁にしそうだから、帰国時も飲みにいきましょう」と言いました。
わたしも、また彼と飲みたいなぁと思いました。



話しているうちに改札に着きました。
「じゃあここで!」

わたしは手をさしだしました。
わたしは海外に住みたい人間なので、日本でもスキンシップを大事にしたい派です。
日本人同士とはいえ、握手くらいは積極的にしていきたい。ここぞというときには、握手を求めるようにしています。


わたしが手をさしだすと、
彼は手を握るとともに、
わたしを抱き寄せてハグしました。


そして、「それじゃ!」


まるで海外で仲間と別れるときのように、一瞬ハグをし、わたしたちは、手を振って明るく別れました。

彼と飲むのは、というか話すのは、2ヶ月ぶりだったので、わたしは彼がいなくなるさみしさよりも、彼と久しぶりに話した楽しさで、いっぱいでした。

でも、いざ別れて、家路につき、お風呂に入って、布団に入って、ぼんやり考えていると、
少しずつさみしい気持ちが芽生えてきました。
そして、それは、ここに書いてきた彼とわたしの微妙な距離感、「たぶんお互い早く出会っていれば、運命だったんじゃないか」という直感でもありました。


なんども言いますが、彼はわたしにとって三人目の運命を感じた相手(だんなさんは二人目)で、今世では結ばれなかった人です。
前世や来世では結婚してた気もする。
でも間違えないことは、今世では結婚する運命にはなかったのです。
彼には愛する妻と子どもがいて、わたしには愛する夫がいる。
わたしたちは、そのあとに出会っているし、愛する家庭を壊してまで、相性の良さや、お互いの特別感を追求するつもりはないのです。



彼とわたしのデートの話はこれでおしまいです。
わたしはいろんな気持ちに整理をつけたく、またどこかに書き残したく、このブログにすべてを書きました。

最後にわたしが彼に翌日送ったメールを掲載しようと思います。
ここには、今できる限りの言葉で、わたしの気持ちを彼に伝えました。
彼がこのメールを深く受け止めようと、読み流そうと、どちらでもよい。
ただ、わたしにとって彼が特別であり、昨夜が貴重だったことを、残したかったのです。


そういえば昨夜は、彼の送別なのに、気の利いた送る言葉もなかったわたし。たぶんそれはわたしなりの照れ隠しで、彼を好きになりたくなくて、彼に隙を見せられなかったから。

だから、最後にひとこと素直に気持ちを伝えたかったのです。もし「彼にとってもわたしが特別な存在」なら、きっとこのメールにピンとくるだろうと思いました。
実際、ピンときたのか、なんだか暑苦しいメールだなと思われて終わったかは、わかりません。
でもわたしは、なんとなく、彼にはちゃんと伝わっているように感じています。
10月から2ヶ月間会話さえしてなかったわたしを、出発前の貴重な時間に飲みに誘ってくれた、あのときのように。。。

以下送ったメール。


「Oさん、きのうはありがとうございました送別の予定が、逆にわたしの方が励ましていただいてしましたが(おでんご馳走になっちゃったし、、)とても楽しくて、元気でました✨✨

なんか帰ってから、Oさんいなくなっちゃうのが、さみしくなりましたー笑 
出発前の貴重な時間に、独り占めで時間とってもらえて、うれしかったです✨✨

香港で英語ぺらぺーらになって、念願の海外生活で、豊かな人生経験をつんできてくださいね
そしてまた帰国時にお話し聞かせてください

会社にあんまり友達いらないと思ってたんですが、今年はOさんと仲良くなれたので、いろいろありましたが、ある意味いい年でした

残りの日本ライフ満喫して、新生活頑張ってください」


2016年は、わたしにとって、病気して最悪な年だった。だけど、Oさんと仲良くなれたことが、最悪な去年をいい年と少しだけ思えるくらい、ある意味特別な出来事だった。
会社で友達いらないと思ってたわたしにとって、ビックリした出会い。



最後まで読んでいただき、ありがとうございました。