2月12日放送の「お別れホスピタル」。本当は辛くなりそうで見るのをよそうかと思っていたのだけど、ダンナがチャンネルを回しちゃって(「チャンネルを回す」って、昭和な表現かな?)見る羽目になっちゃいました。

見始めたら、案の定、釘付け&感情移入。

 

 

 

ちなみに、なぜ、私が感情移入しちゃったか、久田さん夫婦が印象に残っているか・・・

 

↓NHKのHPにあるこの回の紹介文です。

 

ある患者さんのことが辺見(岸井ゆきの)の頭から離れない。医師の広野(松山ケンイチ)も同じだ。だが新しい患者さんがすぐに入院してくる。久田さん(高橋惠子)は、肝臓がん末期の夫と同じ病室に介護疲れで入院した。長年連れ添った妻は、「おい」ですべてがわかる。「愛があふれた病室」と感心する辺見と広野。夫の延命治療を選択した水谷さん(泉ピン子)の、眠り続ける夫と二人きりの時を過ごす姿に、久田さんはある決断を…

これだけじゃわかりにくいですよね。

以下は、ネタバレになりますので、お読みになりたい方は反転させてどうぞ。

 

このドラマは療養病棟が舞台で、色々な患者さんとその家族さんが登場するのだけど、その中で、久田さん夫婦が印象に残っています。

 

肝臓がんで余命5年と言われた夫を8年も自宅介護してきた妻の久田今日子さん。介護疲れで倒れて夫と同じ病室に入院しました。

夫は看護師のケアが気に入らず、「おい。おい。」の一言で今日子さんに世話を要求。

今日子さんは体調がすぐれない中でも、まるでマリア様か慈母観音のような表情で夫に応えます。

その様子を主治医と担当看護師(なのかな?)は「愛があふれた病室」とまぶしそうに見ています。

しかし、その合間合間に今日子さんが見せる苦悩の表情・・・。

 

いよいよ夫の最後が近づいた夫の苦痛を取り除くためには「鎮静」と言う手段があることを主治医が伝えます。その処置は苦痛を取り除く一方で、意識レベルが下がり会話もできなくなる、またそのままなくなる場合もある、そういう処置です。

苦しむ夫を目の当たりにした妻の今日子さんと娘さんは、その処置をすることを選択します。

 

夫がいよいよ「鎮静」を施される時に夫の「今日子ぉぉ!!」の叫び声に今日子さんの耳にはまだ元気だった頃の「オレはお前じゃなきゃダメなんだ」の声がオーバーラップします。

 

すると、それまで頑なに動こうとしなかった今日子さんが、以前の慈愛に満ちた表情で夫の枕カバーを取り替え、額の汗をぬぐい、微笑みさえ浮かべて

「もういいでしょ?」

と一言。

その後夫の耳元で

「早く逝ってください。」

と小さいけれどはっきりとした声で囁きます。

そして、夫の血圧がス―――っと低下します。

ドラマでは病室の様子はここまでしか描写されていません。

 

しかし、その数日後、自分の薬をもらいに来て担当看護師と再会した今日子さんの表情は晴れ晴れしています。

 

 

 

 

 

 

実は1話も録画予約していたのですが、なんか、見ちゃったら苦しくなりそうで消去しちゃった。今思うともったいないことしたかなあ・・・。