明日、電話かけたら、しこりが  なのか しこり なのかが明確になる。


 あの日から、ネットで乳がんを調べても、調べても、納得出来ない。

 まだ決まったわけじゃない


だけど、子供の時隣のベットの子がなくなったことや、友達や家族ががんで亡くなったりケニアの時の事とか、自分が病院に居た時のこととか思い出して。笑いながら涙が止まらない。


きっと、怖いんだと思う。しこりの細胞を取る針を入れる時の恐怖や痛みを覚えてる。
だけど、もし癌だとそんな簡単なもんじゃない。

 家庭全部をかけなきゃいけない。

前みたいに、 今命が危ない状態ですが、赤ちゃんを出してしまえば回復する病気です。 赤ちゃんはおおよそ2000グラムはおそらくあるので、出してしまえば母子ともに助かる可能性は高いでしょう。 みたいな簡単なことじゃないだろう。

いい加減忘れて気楽にしてりゃいいのに。他人の前じゃヘラヘラ笑ってるくせに。

 どうして、いつも一人じゃダメなんだろう。



まだ 決まったわけじゃない。

 決まった所でたかが癌なのだ。

 癌を克服した人は、癌を知らないから怖いだけで、癌はうまく付き合えば治る。とブログに描いてあった。読んでる内に涙が溢れて。直樹がキョトンとした顔で私の顔を覗きこむ。

 可愛いアタシの子。

 2階に行って直樹は自分の身長位ある彼のお気に入りのくまを私の横に置いてくれた。
 後ろから、クマとアタシをギュッとしてまたアタシの顔を覗きこむ。

『ベイビー クライ?ベイビー』アタシが泣くといつも直樹がそうやって笑う。


人は、アタシを見て笑うだろう。

 決まったワケじゃないのに、どうしてそうも思いつめるのだ?と聞くだろう。


だから、アタシは親に痛みを訴えたりはしない。友達に悩みを打ち明けたりはしない。

支援をしても、誰かに助けてくれとは言わない。

いや 言えないのかもしれない。

 誰かに、自分の弱みを見せると、ここから自分自身が崩壊してしまうような気がするからきっと言えないんじゃないかな。だから、デイブに対しても、ヘラヘラ笑って。

『もぅ病院連絡くれないから、大したこと無いんだよ』なんて言うんだろうな。


 だけど、あたしきっと死とまた戦うのが怖いんだと思う。
ただ、昔のいろんな恐怖心が蘇るから   だから、怖いんだと思う。



 とにかく決まったわけじゃないし。

明日も、笑ってよう。