最後のハッピーランスルー | aqua-moon

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水野理紗
声優*ナレーション*舞台
水月 秋
書きもの*シナリオ*小説

昨年11月の本公演から、昨日の演劇フェスティバルまで、ずっと連れ添った相方は、
夫に若い頃に先立たれ、夫の連れ子を育てた女性、城之内由美子、でした。


かけがえのない娘、晴花と
産みの親である外園さんと。

本当の結婚式ではなかったけれど、
特別な1日の物語。


「私は産んでないの」

この台詞の重みは、
このお芝居の中で、私にとって核になるものでした。

晴花を育ててきた20年余の年月、
それは誰にも負けない、揺るがない絆なんだという自負が彼女にはありました。
けれど、血の絆、産みの母親であるという、
絶対的な絆を目の当たりにした時。
誰よりも動揺し、胸の奥がざわざわとして、
圧倒的な差を、逆に感じてしまったのです。

自分の娘がわからなかった、という、外園さんもきっと、自分が産んだ娘だから、ひと目でわかる自信があったのだと思います。
それなのに、わからなかった、という事実は、
20年余の時間の空白を、彼女に突きつけたのでしょう。

そんな2人をつなぐ娘の晴花は、
お母さんを喜ばせたくて、嘘をつきます。
それはどんどん大きく膨らんでおおごとになってしまいましたが、
でもその嘘が、新しい家族の形に導いてくれました。

相手方の一平ファミリーの事情も、
ある意味、現代社会に通じるところがあり、
これからどうなるのかなと、後日談が見てみたくなります。
式場の担当者である曙橋さんも、愛すべきキャラでした。


由美子の妹の千恵美は、おしゃべりでせっかちで、でも人一倍気づかいのできる人。
天然な姉を支えるしっかり者。今回のお芝居では、ほとんど一緒にいました。
姉妹って、こういう時、いいなぁと思いました。



台風が過ぎて、ハピランも終わって。

…ほんとに終わっちゃったんだなぁ、と
今はお別れの余韻に浸っています。

着物は最高の戦闘服でした。
用意してくれた家族も
毎回完璧な着付けをしてくれた佳世姉も
そして、予告編への早替えで、手伝ってくれた奈央さんも
本当にありがたかったです。


この着物には、我が家の紋が入っています。
叔母のです。
大切にしておいてくれたから、今回、不安なく慌てることなく、一揃い用意できました。

着物での発声は不慣れで、いつもより体にきましたが(笑)、なんとか無事です
次の芝居の衣装がものすごく軽く感じられます。

さぁ、これからは一本にしぼられます。
「あたっきゅ!」に向けて、
邁進していきます❗️

ひきつづき、応援よろしくお願いします😊