そもそも私は器用ではない。


しかも、小さい頃から頑張ってる姿とか

苦労している姿を見せるのが恥ずかしくて

なのに人一倍努力しないとトランペットも上手く吹けない子どもでした。


脳の容量オーバーと言うのが正しいのか

それを自分で気付いていて映画だけしか探求出来なくて、今にいたります。


生まれた娘は更にムーディで負けず嫌いな天邪鬼、しかもヤンチャ。


そんな彼女の大好きな習い事はミュージカルとHIPHOPで

今日は半年の成果を見せる発表会でした。


今回は、「オズの魔法使い」


小1の彼女はオーディションで主人公ドロシーに決まり

案の定、嬉しくなさそうな顔をしたくせに、毎日歌を口ずさむくらい

内心はとても喜んでいました。


「歌も歌うから歌のレッスンに通いたい」と自分で言い

家にあった映画のDVDを割れるほど観て

ダラけながらも家で振り付けの映像を見ては、習い事以外の日も

練習をしていました。


レッスンでも時々、ダラける彼女は、昨日の最終リハ終わりで

会場を出た瞬間、上手くできない自分に泣き出して

家で何度も自分から練習し、なかなか寝付けない夜を過ごしました。


なのに本番の今朝、熱を測ると38度、大丈夫という彼女を説得し病院へ。


病院では37度に下がっていて、3月にコロナにもかかっているし

喉が少し赤いくらいなら初期の風邪と緊張だろうと言われ

ダンス教室の先生の指示待ちをしているうちに36.5に下がっていました。


参加して良いと連絡が来て本番の軽いリハーサルに立つも

緊張からか顔はこわばり、声もいつもより上手く出てない。



そして迎えた本番、


彼女は今まで見たことがないくらいの笑顔で

小さな身体を大きく動かし、両手いっぱい広げて、表情をコロコロ変え

真っ直ぐ観客の先を見ながら

会場に響き渡る声で、

クライマックスのひとりの歌唱シーンも歌い上げました。


涙が止まらなかった。


親バカなんですが、本当に素晴らしかった。


卒園式前日にもコロナになり、楽しみが延期され


つくづく彼女は何か持ってるのかもしれない。


ステージでは脚が震えていた、と言っていましたが

帰り道もずっとミュージカルの歌を口ずさんでいて

好きを頑張ることの喜びを知ってくれて本当に良かったと

母ちゃんはまた涙目でした。


そして先生達がチャンスを与えてくれたお陰で

好きをもっと膨らませる結果になりました。


熱なんてどこかへ消えていた摩訶不思議。


不器用だって好きなら感動を生むんだよな。


また目が腫れてしまったよ。