私は、どうしても引っかかってしまう箇所が存在する映画があると
その感覚を大事にしている。
何故、引っかかるのか、どうしてそう感じたのか、この囚われはなんなのか?
引っかかるものがある作品は、
そこ以外が素晴らしいと感じているものが多く、
引っかかりに悔しさを覚える。
時間をかけて答えを自分なりに見出した時は紹介しない
タイトルを出さないという選択を取る。
その映画を他の人がどう評価しようとその人の感性なのだから
親しい関係で議論しあえる以外は、否定するのは失礼な話。
それでも映画賞の審査となると顔を合わせてとことん議論をする。
そこには年齢も性別も関係ない。
この感覚は大体にして、命に関わること、心的影響面で良くないこと
と思う表現についてが多く、映画賞審査の場合は特に大事にしている。
好き嫌いではなく、話題性でもなく、お手本とすべき映画か?
審査するとはそういうことだと個人的には思っている。
刺激の強い作品は、エッジが効いていると履き違えてはいけない。
ジェンダーバランスも意識出来ているか
テーマも増やしていきたい問題か?
人の心にどう影響を及ぼすかで映画から社会を変えていくことを
信じる作り手や評論家が増えたらと
生意気にも思うんですよね。