朝起きてこずえが、さっちゃんは梢が自分で箱に入れてバイバイって言っちゃったからもう帰ってきてくれなくなっちゃったって言って、私はびっくりした。

ずっと梢はそう思ってたのかな、そんなふうに思わせちゃってたのかなって、本当にごめんねって思った。

違うんだよ、こずえのせいじゃないよ、またきっといつか生まれ変わってこずえのところに来てくれるよって言ったけど、私は泣いてしまった。


梢は今でも毎日のようにさっちゃんの話をするのに、死を理解するにはあまりにも幼すぎるし、私たちが想像していたよりもはるかに梢とさっちゃんは絆が深かったからそれを思うと悲しくてただ辛い。

小さい頃の記憶っていつまで自分のものとしてあるんだろうってよく考えるけど、梢はいつまでさっちゃんを覚えていてくれるだろう。

死ぬってことを理解するのって、いったいどのくらいなんだろう。