Appleは死んだ。 | せどりガジェット研究所

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この所カゼッピキで寝込んでいる府御門です。
家族内でウィルスをキャッチボールしていて、かなり強化されているようです。
ここに来てかなり冷え込んでいますから、皆さんもくれぐれもお風邪を召されぬよう、ご自愛くださいませ。
あ、先日のオフ会の話とかはまた別途書きますww既に鮮度的には終わってますが。。orz



というわけで、今日の話題は先日発表された「iPad mini」です。
個人的にはiPad miniよりもMBP Retina 13インチの方が興味があったのですがw
(メモリが8Gまでしか積めないので、結果としては今回はお見送りですw)



ちょっと衝撃的な見出しをつけているのはもちろん、iPad miniを発売することが、Appleとしての死を意味しているということです。


さて、ここで皆さんに少し考えて頂きたい質問があります。








Appleは何を売る企業でしょう?









この問いには色々な答えがあると思います。




iPhoneを売ってる会社




Macを売ってる会社




iPodを売ってる会社






どれも間違いではありませんが、Appleの本質を表してはいません。




AppleがiPhoneを作らなければ今のスマートフォンブームは有りえませんでしたし、iPadを出さなければ今日のタブレットの隆盛はなかったでしょう。(尤も、成功しているのはiPadだけかもしれませんが。。)
もしかしたらWindowsもこの世に存在していなかったかもしれません。(コレには各論がありますので深くは言いませんw)

これまでAppleが発表してきた製品は須らく、新しい「体験」を提案するものでした。
それまでなかった価値を創造し、顧客が知らなかった体験を提供する事、そのクリエイティビティこそがAppleの企業としてのアイデンティティだったわけです。

つまり、Appleは



「新しい体験」を売る会社



だったわけです。
少なくとも、先日の発表会までは。





では「iPad mini」で何故Appleが死んだといえるのか。





答えは、新製品にもかかわらず「新しい体験」を提供していないことです。
KindleやNexus7、その他電子書籍メーカがひしめく、すでにある市場に、既にある機能を入れたものを出した、ということです。
そこにクリエイティビティは、残念ながらありません。

市場があり、ブランド力もあるから売れるであろう、という非常に効率的かつビジネス的な知見による商品開発と市場投入だと思います。
経営視点の選択としては間違っていませんし、非常に手堅い選択であることは疑いの余地はありません。

実際、売れると思います。


ただ、これは一般的なパソコンメーカーがこれまで行なってきたことです。




何故、1企業の1製品の発表会を、世界が固唾を飲んで見守り、その発売日にはお祭り騒ぎになっているのか。


それは、Appleが「新しい体験」を売る企業だからに他なりません。


今度はどんなふうに驚かせてくれるのか、どういう体験をさせてくれるのか、皆ワクワクしながら待ち望んでいるわけです。



去年の今頃、スティーブ・ジョブズが亡くなりました。
彼の訃報に際し、多くの人が悲しみとともに今後のAppleはどうなっていくのかと考えました。

「iPad mini」は新しい製品ラインナップという意味で、ジョブスの死後初めて発表された製品となります。
ジョブスは生前、「iPad mini」は絶対に出さないと言っていました。
それを後継のティム・クックはやってのけたわけです。


この瞬間、良くも悪くも、ジョブスのAppleは過去のものとなり、「偏屈な天才」がもたらす新しい体験を生む企業から、「優秀なビジネスマン」が市場のあるところに売れる製品を作る一般企業へと変貌したのです。



故に、Appleは死にました。



世界屈指の企業であるAppleの優位は今後しばらく揺るがないでしょうが、5年後10年後の凋落が気がかりでなりません。



まぁ、個人的にはiPad mini が売れたら、それ用のアプリを作ろうかなって思ってますけどねww