日付的には昨日になりますが、稽古作品です。


華道家小林清晃[terryの花道]-清香流いけばな

[作品No.168]

花材:キイチゴ・クンシラン

場所:清仙会館

制作日:2010/03/20


そろそろちょっと気の利いた花屋さんには、

枝物としても使えるキイチゴの枝が

置かれる時期になってきました。

ただ、やはりいけばなに使うとなると、

丈が少々短くてアレンジが厳しい場合もあるので、

お気に入りの花屋を探すのって結構大変です。

やはりどんな花材もそうですが、丈のあるもの、

花の場合はつぼみの状態で

店頭に置かれているものは高いし、

店頭にあるものというのは大体が即使う・・・

つまり、すぐに花束やアレンジメントに使えるよう、

最近ではほぼ満開か満開のものが

多かったりするので・・・華道家の場合は、

それはよう使えまへんな、という感じですあせる


今回の花材のクンシランですが、

君子蘭と感じでは書くそうなので、

てっきりランなのだと思って・・・

でもふと調べてみたら・・・


蘭じゃないそうですっっあせる

(詳しくはWikiでこちらでどうぞ

ヒガンバナ科ってなんだか・・・ちょっと残念っ(笑)

でも葉の質感とかは肉厚で蘭っぽいので、

高級感はあります。



調べてよかったです ~┐(~ー~;)┌



さていけ方ですが・・・

クンシランの花の丈が、15センチ程度しかないため、

必然的に主材のキイチゴの枝も余り高くすることが出来ません。

また、キイチゴもまだ出始めナノで、葉も黄緑色で弱弱しく、

枝も本来ならもっと太くてブリブリと曲がっているんですが、

比較的まっすぐな枝が多かったので、

ここは十分に矯めを利かせて、

向かって左側の枝3本で渦巻くようにしています。

その分右側は、枝自体に変化があるものをなんとか選んでさしています。

また写真では分かりづらいのですが、

左側中ほどに1本だけ円状にまるめた枝をあしらっています。

これは後からまた説明します。




クンシランは、花が5本、葉が1つの花に付き2枚ずつ

合計10枚がばらされて用意されていました。

同じ花が5本の場合は2本を高く、3本を低めにあしらいますが、

今回はとにかくMAXの長さが15センチくらいですので、

変化のつけようがありません(^。^;)

低いものを作っても花器に這いつくばるようにになるのも

なんか勿体無いので、花の付き方、つぼみの量、

それと横に平べったい茎だったので、

たてに使うか横に使うかの違いで変化をつけてみました。


が!


水切りが利いたのか(笑)、いけてるうちの20分前後で

どんどん花が開いてきてしまいあせる

画がどんどん変わっていってしまいます。

(これには焦りました(笑))

ので、最後の最後まで様子を見つつ、

左側に花の開いたものを寄せています。


そしてクンシランの葉っぱは、

肉厚でまるみのあるものもあれば、

剣のように細身のものもありましたので

左側にはまっすぐで細めのものを、

ちょっと例えは悪いですがべーっだ!

卒塔婆のように比較的正面な感じで立てて

あえて新鮮な緑を見せています。

そして右に行くにつれて大きく丸い葉に

少し先に向けてカーブをつけて

柔らかいラインを見せるようにしました。


そして密かなしかけラブラブ(笑)

先ほどまるく丸めた枝がありましたが、

その前にちょうど丸の真ん中に花が来るように

あしらっています。

これは丸窓の前に花を置くようなイメージで、

丸い額縁に飾られた絵のような・・・

そんな情景を想像してみました。

写真だと立体的にお見せできないのが

つくづく残念です。






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