アスワンからルクソールまでの三時間、
列車の蛇腹の床に座っての楽しい移動を終え(笑)、
無事にルクソール駅に到着!
↓↓↓ こちらの画像の秘密は下まで読むとと分かります! ↓↓↓
さて、ホテルへまずはチェックインです。
いつもは安宿大魔王の私。
が、当然、安宿では様々な問題が勃発します。
お湯がまったく出ない!
部屋に変な虫が張りついている!
エアコンが効かなくて熱死しそう(最初からない場合も)!
逆に暖房がなく凍えるくらいに寒い!
(砂漠地帯の場合要注意)
シャワーを浴びたら部屋中が水浸しになっていた(笑)!
シャワー付の部屋を頼んだら、
部屋の真ん中にイナバの物置みたいな巨大箱が
設置されていて、
中に水の入ったバケツが置いてあった…
(トルコのマラティアの宿)!
ホテルのスタッフが合鍵で勝手に部屋に入ってくる
(女性客の場合この問題超多発!
ちなみに私が体験したのは
ヨルダンのぺトラ遺跡近くの宿。お気をつけあれ)!
…etc、これまで各国で色々な問題に遭遇しましたが、
それでも旅の予算を考えると、つい安宿、
もしくは準安宿ばかり泊まっていました。
しかし、単なる料金の問題だけでなく、
安宿はホテルオーナーたちと直に関係性を築けたり、
ゲスト同士が仲良くなれたり、
旅の情報が手に入りやすかったり、メリットも山盛りなのです。
まぁ、ホーンテッドマンションの如し宿の入口を見ただけで
「なかったことに!!」
と敵前逃走する場合もゼロではないけれど(-_-;)
が、しかし、今回のルクソールだけは、
高級お大臣ホテルに宿泊することにしました(^o^)/
理由は単純。アスワンのアブシンベル神殿ツアーで
出逢ったコスタリカの大学教授、カルロスさんと
同じホテルにしようと(勝手に)決めたからです。
このお話しはエジプト編6をご覧ください。
それと、誤解なきよう言っておきますが、常に1円でも安い宿、安い飯、
安い移動費…と追い求めるバックパッカーもたくさんいますが、
私は気分と必要性と心の欲するものを重視しているので、
フレキシブルに変更します(笑)。
むろん、目玉がぶっ飛ぶような金額の宿やツアーは買いませんが、
メリハリをつけて自分が楽しい、ワクワクする旅を続けられたら
それが最高なのだと思います。
ただ、久々にまともな高級ホテルに宿泊しました(笑)。
日本でもここ数年泊まったことないな(-_-;)
とにかく、今回は、ピラミサ・イシスホテルにご宿泊!
お大臣ホテルといっても、二人で1泊1万何千円程度なので、
日本では普通クラスかもしれませんが、エジプトではなかなかの大枚です。
いや~、だって、
いつでも清潔なお湯が出る(笑)!
ベランダからの景色も
ほんのちょっとだけナイル川が見える!
部屋の床にキャリーケースを開けるスペースがある
(安宿は狭いのでベッドの上でしかキャリーを開けない)!
これだけでもかなりのゴージャスタイムです。
そして、奇跡的なことに、カルロスさんは隣の隣の部屋。
これほど部屋数がある巨大ホテルで、
お隣さん同士になるなんて(笑)。ベランダから話せるくらい近いのです。
エジプトは2011年、ムバラク大統領(当時)政権の打倒のため、
民衆が立ち上がり、エジプト革命が勃発し、
カイロでも大規模な暴動が起こったのは記憶に新しいと思います。
革命以降、残念ながら、世界から観光客が激減し、
私たちがエジプトを周っていたときですら、ほとんどの観光客は中国人!
日本人はかなり少なく、街を歩いていても、
ほとんど出くわすことはありませんでした。
このイシスホテルもきっと繁忙期はむちゃくちゃ混雑するホテルなのだろうけど、
あまりの人気(ひとけ)のなさにたじろぐほど、静かでした(-_-;)
宿泊客は、恐らく、私たちとカルロスさん…、
そして、数名だと思われます…。考えようによっては、高級ホテルを貸切状態!!
こりゃ楽しまないと損でございます。
が、しかし、客が少ない=客引きの恰好のターゲット、となるわけで、
ホテルの前にどーんと構えている
カレーシュ(馬車)のおじさんたちは手ぐすね引いて、我々を待ち構えています。
客がいないんだから、そりゃ、待ち構えちゃうよな(笑)。
私が馬車引きだったら、絶対に客の足首を捕まえるもの(-_-;)
で、結局、捕まった!!
イシスホテルから街の中心部に出るには徒歩20分くらいかかるので、
まぁ、一度くらい…(実は三日間で何度も使うことになる)。
料金も、むろん、値段交渉を重ね、数百円程度(あまり覚えていない)。
都営バスの御馬さんバージョンだと思えば、
小回りもきくし、生暖かい風が気持ちよいし(笑)、快適です!!
話が安宿談義になってしまい、
なかなか観光まで辿り着かないけれど、力づくでグイッと戻しましょう。
その日、例の中国人カップル
(列車で血まみれの怪我をした彼たち)の泊まる安宿にお迎えに行き、
翌日一緒に王家の墓やハトシェプストツアーに参加することに。
王家の墓などの観光名所はナイル川を挟んで西岸に集中しています。
我々が泊まっているピラミサホテルも彼らの宿もすべて東岸にあるので、
ワゴン車で周ってくれる現地ツアーが安くて便利なのです。
ひとまず翌日の申込みをしてから、
安宿のオーナー(ボブマーリー風のドレッドヘアが素敵なイケメンドイツ人)に
「ハトホル神殿に行きたいのだが、ツアーはあるか?」
と聞いたら、「いや、今はない」と(-_-;)
まぁ、何度も言いますが、革命以降、
さほどの観光客が訪れていないので、
採算が取れないツアーは恐らく中止していると想像。
「デンデラ(という町。車ならば3時間くらい)にある
ハトホル神殿に行きたいのだけど、電車で行けるかな?」
「いやいや、大変だよ。面倒だし、時間かかるし、
途中までしか電車がないし、軍の許可が必要な道路があってちょっと物騒だし…」
「え~、でも、どうしても、デンデラに行きたい!!
ここまで来たらハトホル神殿を拝まないと!
ボブの力で(ボブではない)何とかならんかしら
(そもそも私はこの安宿のゲストでもないっつうのに…。面倒な客である)」
「じゃあ、人が集まるか分らないけど、
『緊急! デンデラのハトホル神殿に行く旅行者大募集』と書いて、
宿のフロントに貼っておくよ」
オーマイベイビー!
何て優しいオーナーさん!
次回はここに泊まってもよいかも(笑)。
車を1台チャーターして頭数で割れば安くなるし、
仲間も増えるし、いいことづくめ。
とりあえず、その日の夜にオーナーから結果を聞くことにし、
その日はルクソール神殿&カルナック神殿に行くことにしました。
いやはや、ルクソールは本当に遺跡の宝庫。
市内だけでなく、車で数時間かかる地域にも素晴らしい神殿が点在しているので、
これからエジプトに行く人で時間に余裕があれば、
是非ともドカーンと日程を取っていただきたい所存(^o^)/
そんなこんなで、やっとルクソール神殿に到着!!
ルクソール神殿は市内にあり、
一番アクセスが楽な遺跡ですが、実はエジプト最大の遺跡だそうです。
中はこんな感じ。
光の神殿、神の住む場所。時の止まった空間。
↑元々は2本あったオベリスクですが、今は一本しかありません…。
どうやら過去の戦やら何やらのごたごたで、色々な国へ盗まれたり、
横流しされてしまったり、世界各地へ行ってしまったらしい。
このツガイの一本はフランスのパリにあるそうです。
そういえば、トルコのイスタンブルでも明らかに
エジプトのものと思われるオベリスクが堂々と飾られている…。
トルコ人に聞いても、皆、目をそらしていたのはその理由か!
今はすっかり街のど真ん中にポツリと取り残された感じですが、
当時は周囲に何もなく、神聖な場所として様々な儀式が行われていたのでしょう。
う~ん、物売りの子供やらポストカード売りやらがウジャウジャいるので、
まったく想像出来ないのが無念(笑)!!
それと、またもやエジプト人の子供たちが群がってきました。
あの子たち、視力がよいのか、
遠方からでも獲物(もとい、外国人観光客)を逃しません(笑)。
一緒に写真を撮ることが目的なので何ら問題ないのですが、
まー、遺跡に集中できないわ!
とうとう、子供たちだけの写真まで(笑)。どうするねん、これ!!
ルクソール神殿を一通り見て周った後、次の目的地、
カルナック神殿に移動しなければいけないのですが、案外と遠いことが判明!
歩いていくと、閉門時間に差し掛かる…。
こういうときはやむなくタクシー投入です。
が、ここは、エジプト(このフレーズは毎回登場しますな)。
値段交渉のゴング再び!!
適当に手を挙げて止めたタクシーのドライバーと交渉…。
しかし、そのドライバーがほとんど英語が出来ず、交渉はかなり難航しました(-_-;)
でも、このドライバーこそ、
今回まだまだ私たちと絡むことになるとはそのときは知る由もありませんでした…。
とにかく、ジェスチャー付の必死の交渉で、カルナック神殿の辺りで再び拾ってもらい、
市内に落としてもらうという話になり、カルナック神殿前でタクシーを降りました。
ちなみに、そのドライバーの名前は「ボブ」(笑)。
いや、どうみても、生粋のエジプト人なのだが、
本人が「俺をボブと呼んでくれ!!」と激しく言うものだから、ボブ、なのです。
誰が何といおうと、彼はボブなのです!!
で、彼がカルナック神殿から車で走り去ったときにふと思いました。
「ボブ…、本当にまたここに戻ってきて、
私たちをピックアップしてくれるのかね…どうなん? ボブ?」
まさに「走れ、メロス」の世界。
人をどこまで信用できるか。
旅とは、本当に「走れ、メロス」的事件が
山ほど起こります。
毎回神様に試されているかの如し。
誰でも簡単に信じてはいけない。
悪人やこすっからい詐欺師もウヨウヨいますし、
下手すれば命もやばいです。
しかし、全員を悪人と見て旅するなんて、
人生で一番もったいない。
出来れば性善説を信条に生きていきたい(笑)。
そこで、判断の羅針盤となるのは、
やはり、自分の直感なのです。
スターウォーズ風にいえば、
「フォースと共に…」!!
May the Force be with you
↓↓↓ヨーダの孫娘 「アーダ」↓↓↓
自分の中のフォースを信じ、
その相手の波動と場を読む。
あとは神様にお任せです(笑)。
私の経験でいえば、
とんでもない事態になってしまったことも数々あったけれど、
とりあえず、毎回手足がついて、五体満足で、
日本に帰国出来ていることがまず有難い!
そして素晴らしい奇跡!
神様に守られていると感じます。感謝!!
ってことで、目下の問題であるボブですが…、
巨大な要塞のようなカルナック神殿を十分に堪能した後、
外に出てみると、
何と、ちゃんとカルナック神殿のそばで我々を待っていてくれました(^o^)/
エジプトのメロスは帰ってきたのです!!
泣けます。
さぁ、このボブをさらに私たちは信じてみようという事柄に発展するのですが、
この話は次の次くらいになります。
カルナック神殿の画像を入れ忘れました(笑)。
あまりに他の話が面白すぎるものだから(・・;)
以下、最後に美しきカルナック神殿の姿をどうぞ!!