さて、前回はHODO主催「氣の学校」ワークショップの告知を
させていただきましたが、ページを再び一旦戻しまして、
エジプト放浪旅の続編を!

あ!! 
「氣の学校」も自分がパワースポットになれる
めちゃくちゃ面白いワークショップですので、
9月21日(祝・月)は、是非皆様ご参加くださいね~。
私たちの初主催によるイベントですので、
しっかり宣伝してしまいます(笑)。
来てくださった方々に後悔させません!!
詳しくはHODOウェブサイトで★



さて、本当にエジプトに戻りましょう(笑)。

突然の砂嵐は収まるどころか、過激さを増す様子…。

中国黄砂を上回る突風と真っ黄色な空、そして、
体中や顔を叩きつける細かい砂の襲撃で
どえらい目に遭った私たちは、
逃げるように考古学博物館から安宿へ避難して
ひとまず夜を待ちました(-_-;)

この日の夜には仕事を終えたマフムッドと合流し、
カイロ市内を散策することに。

「こんな強烈な砂嵐だから、もしかして、
マフムッドは来れないかもな~」とさすがに若干案じておりました。

…で、どうなったか。

やはり、マフムッドは来ました(^o^)/

さすが、約束を守る男です。

しかし、元々痩せすぎのようなマフムッドは服も砂だらけ、
ザビエル風の頭髪に砂嵐の直接攻撃はつらそうです(-_-;)

マフムッド曰く、砂嵐はスフィンクスと同様、カイロの名物行事で、
毎年発生するのだが、本来はあと数か月先に起こるものらしい。

やはり、今年は全世界で異常気象です。
地球を顧みない人類への怒りの鉄拳なのかもしれません(;_:)

とにかくエジプト滞在もカウントダウン!
砂嵐ごときでひっこんでいられない!

我々は飛ばされそうな風の中、果敢に夜の街へ繰り出しました。

さぁ、どこに行こうか、と思案していると、
マフムッドが「サクラホステルに行こうよ」と。

「サクラホステルって何?」
「日本人宿だよ」

え? もう宿はいらないんですけど(笑)。

しかし、過去にトルコのイスタンブールで小さなゲストハウスを
やっていた自分としては、海外の日本人宿に非常に興味あり。

「じゃあ、行ってみよう!!」

毎度のノープランで、サクラホステルの陣中見舞いを
することになりました。

しかし…、遠い(笑)。
市内とはいえ、かなり人気(ひとけ)のないバイパス沿いを歩き、
さらに裏道へ(-_-;)

市内から20分くらい歩いたところで、やっと到着!

おぉ~、何ともいえぬ古~い、いや、レトロなビルである。

そして、エレベーターに乗ろうとすると…、
マフムッドが真剣な表情で警告してきました。

「このエレベーターは危険だから
やめた方がよい!! 
多分腐っているよ! 
階段で行こう」


え~、どうして? 動いているじゃんか!!

「これはもう100年近く前のものだから
いつ事故が起きてもおかしくないんだよ」

マジか? 
日本でも事故多発だったシ○○○○社製なのかしら?
笑えません…(-_-;)

「いや、体験だから乗ってみよう!」

頭の幾分おかしい私としてはこれも体験! 
住人たちやサクラホステルの客たちは使っているはずなのだから、
ホステルチェックするにはまずエレベーターから試さなきゃ。


確かに腐っています(笑) 熟成度100%!

ぼろいエレベーター


灯りがつくと、ちょっとマシです(-_-;)
エレベーター


で、試乗…。やや緊張の3人…。


結果…。
全然普通でした(^o^)/


こんなレベルのエレベーターだったら
トルコに5万ダースくらいありますが、
皆、気にせず、たくましく使っております、はい。

そして、サクラホステルに入ると、
ちょいと太目のエジプト人オーナーさん登場!

やや片言の日本語(エジプトではかなり流暢な方)を話す
気さくなおじ様で、とてもフレンドリー!

サクラホステル


しかし、あれ? お客がいない…。
皆、出払っているのだろうか。

「いや~、最近日本人がすごく少なくなっちゃってね」

やはり、そうであったか(-_-;) 
私たちも今回のエジプト旅で、出会った日本人は数名のみ。

本当に少ないのです。下手したら日本の雷鳥くらい絶滅危惧種かもしれません。

エジプト革命後から減ってきて、
昨今のイスラム国テロ等でまた激減、
といったところだと思いますが、実に無念。

エジプトが絶対に安全か、と聞かれれば、
「絶対はない」
と答えるしかありませんが、ニュースで報道されている
他のイスラム圏に比べれば大幅に安全で、
場所さえ選べば何の問題もないはず。

しかし、日本のニュースで報道されるのは内戦やテロばかりなので、
どうしても危ないイメージが付きまとっているみたいです。

どこの国に行っても「絶対安全」という保障はないのだけどね。


帰り道に見つけた違和感満載のゲート。これはエジプト革命のときに
暴動を防ぐために創られた鉄の門だそうです(-_-;) 
こんなゲートが要らない世の中にしないといかんとです…。

エジプト革命の名残

エジプト革命の名残2


「私たちは今回別の宿に泊まってしまったけど、
次回はここに泊まります!」

とオーナーを励まし、サクラホステルを後にしました。

しかし、日本女性の旅行者だったら、この場所はきついな…、
センターから離れているしちょっと怖いかもな…、
私だったらカイロのどこにホテルを造るかな、というか、
カイロにゲストハウスを造ったらどうだろう、と
またもやモヤモヤメラメラと野望(言葉が悪い!)が
胸に湧いてきました(笑)。

いや~、世界各地にゲストハウスを造って、
日本自分が転々とノマド的に世界を周る。

何て素晴らしい!! 

そうしたら、自分たちが主催の
世界リトリートツアー(計画あり)も
そのゲストハウスを拠点に出来るし、
三方よし、いいことづくめです。
まさに日本と世界を繋ぐ仕事になるのです。 


よし、この計画もHODOの目標の
一つにしましょう(^o^)/


と、脳内でビジネス青写真進行中のさなか、
またもや、マフムッドが

「日本からエジプト人の友達が仕事で戻ってきているから、
一緒にお茶を飲もう」

と言い出しました。
聞くと、その方は日本在住で、
TVのエジプト番組などのコーディネーターをやっているそうな。

「それは面白そうだ! よし、お茶いくべ」

となり、砂嵐の中、またもや、人気のない
暗いバイパス沿いを市内とは逆にどんどん歩いて行きました(-_-;)

すると、何と、子猫に遭遇!

エジプトを旅していて、野良ちゃんの数の多さに驚きましたが、
この子はどうやら病気らしい…。

かわいそうなニャンコ

それも異常に人懐っこく、我々の後をついてきます(;_:)

「この子猫は多分長く生きられないね」

マフムッドも悲しそうに見つめています。
というか、子猫はマフムッドにくっ付いていて離れない様子。

動物は人間よりも直観の生き物だから、
マフムッドの優しさを波動で感じたのでしょう。

これは素通りできない! 

いたいけな子猫をこんな砂嵐の中に放置出来ない! 

かといって、日本に連れては帰れない。
そこで

「マフムッド! 
この子にミルクとエサを買ってきてあげて」


とお願いしました。

「分った!!」


というやいなや、すぐさま、
彼は車がブンブン走るバイパスの向こう側へ渡り、姿が見えなくなりました…。

そして10分後…。

手に何かを持ったマフムッドが帰還。
息を切らした彼の手には、ミルクとハムと水(^o^)

ミルクを調達


「どこまで行っていたの?」

と尋ねると、

「いや~、スーパーが遠くて」と。

確かにスーパーなんてなさそうな通り。
恐らく砂まみれになりながら一生懸命にお店を探してくれたのでしょう(;_:) 
ありがとう、マフムッド!!

早速、皆でミルクを入れられそうな容器を探し出し、
ハムやミルクを子猫に与えました。

ニャンコに食事2

ニャンコに食事を

しかし、全然食べないし、飲まない(;_:)

すぐに私たちにくっついてきます。
ああああ~、日本だったらすぐに家に連れて帰り、
病院で診てもらいたい気持ち1000%です。

しかし、ここはエジプト…。

そこで思いつきました。

「この子は眠る場所もないじゃん! 
マフムッド、段ボールを探してきて!!」


「分った!!!」

マフムッドはまたもやどこか夜のとばりに消えて行きました…。
本当に、本当に、本当に、マフムッドは善良な天使です。

本物の天使はおじさんの恰好をしているのではないか、
と真剣に考えてしまったほどです。

そしてまた10分後(笑)。

マフムッドが手に段ボールを抱えて戻ってきました。
どうやら同じスーパーでもらったらしい。

部屋替わりの段ボール

最初から私も思いついてお願いすれば
一回で済んだ、
ということは口が裂けても言えません(-_-;)


その段ボールを道の端っこに置き、エサやミルクも箱に入れて、
子猫を中に誘導すると、予想外にすんなりと入ってくれました。

が、が、我々が立ち去ろうとすると、
波動を感じるのか、すぐさま、飛び出てくるのです(;_:)

あああああ~、どうしよう。
この子を連れては帰れない。
しかし、ひとときの安心できる住処だけは残してあげたい。

子猫を入れる→そっと立ち去る→子猫が気付き、飛び出してくる、

という切なすぎるリレーを繰り返し、結局、
箱に戻るよう祈りながら断腸の思いで我々は立ち去りました。

後ろ髪が抜けるほどに引かれましたが、
これ以上自分たちに出来ることがないのだから、
あとは神様にお願いするのみです。

マフムッドも「後は神様に守ってもらえるようお願いするだけだよ」と。

そして、「エジプト人は猫のエサ代も厳しいから、
野良猫を飼う人はほとんどいない。
金持ちの輩はブランドの猫を大金払って買うからね。
野良猫は永遠に野良猫になってしまうんだ」と…。

何て悲しい話なのでしょう。
実家でも猫を飼っている愛猫家の私としては実につらい話です。

古代エジプトでは猫のミイラもあったし、
壁画や出土した装飾品にも猫モチーフがたくさんあるくらいなので、
元々この国は猫好きだなはず。しかし、貧すれば鈍する、
ではないけれど、自分達が一番になってしまうのですな。
私がエジプトに移住したら、間違いなく、猫だらけの家になるでしょう(-_-;) 

ちなみにエジプトの猫はスタイル抜群!! 
顔も日本猫のよう真ん丸でなく、逆三角形に近い! 

まさにエジプト美人なのです。

とにかく、心は痛みましたが、
マフムッドの友人の待つカフェへ急ぎました。

かふぇと言っても、掘っ立て小屋的な青空カフェのため、
砂嵐直撃です(笑)。
フードをかぶったまま、猫背になり、砂だらけのカフェを楽しむ一時…。

そこで出会ったモーメンさんは、都内在住で、日本語も達者! 

考古学を学んでいた大学時代にはかの吉村作治先生と共に
発掘作業やら研究やらもやられていたそうな。

その遺跡や古代史の知識も使い、今では、
日本のテレビ番組のエジプトコーディネーターをされているそうです(^o^)/

ちなみに、先に放送されたTBS「世界不思議発見」エジプト特集では、
長年登頂禁止されているギザのピラミッドに日本人クルーと共に登頂!! 
いや~、うらやましい!!(無論、許可を取ってからの撮影)

マフムッドとは昔、お隣さん同士だったらしく、
今でも帰省するとお茶に呼び出しているらしい(笑)。
優しいマフムッドは皆から愛されていますな。

モーメンさんたちと


皆に勧められて頼んだ、怪しげなるエジプト風スープ! 熱くて辛いが、味はまぁまぁかな(-_-;)

怪しげなるスープ

とにかく有名な観光地には一切行かず、
かなりのローカル色強いエジプトの日常を堪能した1日でした。

でも、これこそ、旅の醍醐味!!
行かなきゃ感じられないことが
世界には山ほどあるのです(^o^)/







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