実は、病気を完治させるためには、患者さん自身が気の流れのよくなるような心の持ち方をした方がよいのですね。

例えば、治療によって10の症状が半減しても、残った半分のことを思い煩ってしまう時もあるかと思います。

そんな時は、まず良くなった部分に心の焦点を合わせてみてください。

とりあえずでもいいから、良くなった部分を素直に喜んでみてください。

「あぁ、少しでも自分は良くなったんだ。」と思ってみてください。

さらに、理想とする健康体と現実の不調な状態とのギャップを感じると、またへこたれてしまいそうになるので、

『少しずつ良くなりつつあるんだ』と思ってみてください。

そうすることで、心の状態に従って気が淀みなく流れ始めるのです。

東洋医学の根本経典でもある「黄帝内経(こうていだいけい)」という書物の初めの部分には、このようなことが説かれているのですね。

以前、整形外科のドクターにこんな話を聞いたことがあります。

それは、理由ははっきりとわからないけども、少しであっても良くなったことを喜んでくれる人は治りが早くて、その逆の人は治りが長引く傾向が不思議とあるということが、先生方の間で経験則的に言われているということでした。

人間の身体は機械ではありません。

東洋医学的にいえば、心と体は密接につながっていて、常にその時々の心理状態が五臓六腑の気の流れに影響を与え続けているのです。

そうであるならば、できるだけ心の中に良いことを思って、気の流れを乱さないようにしておきたいものですね。



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