宇野side






それから放課後残ることが多くなった。



うちのクラスはイベント好きの人が多いみたいでみんな快く手伝ってくれて助かる。




私と秀太は試作班になったけど、もう少し文化祭が近くなってから、という理由で私は日高くんと予算計算、秀太は千晃とにっしーと看板作りに参加していた。









そしてやはり何故か……。







真「にっしー、ちゃんと塗ってや、はみ出してるやん。」





秀「いやいや、真司郎さっきから何もやってないから。」





千「真ちゃんはやらない方がいいかも。画伯だもん。」





真「うるさいねん。」








真司郎がさっきからにっしーにちょっかい出してる。








宇「真司郎、自分のクラスはいいのー?」







高1はお化け屋敷だったり、迷路だったり。




趣向を凝らした出し物で楽しい。










真「前日準備までセッティングできないんやもん。」







授業があるため、教室のセッティングは前日準備日まで出来ない。








日「いや、それでもやることあるだろ。笑」





宇「……。あー、なるほどね。追い出されたか。」





真「……。」





宇「なんか失敗でもしちゃったんでしょ。」






千「宇野ちゃん……。」





宇「うん?」





日「みんなそれ分かっててわざと言ってないのに。笑」





真「……もうええねん。どうせ下手やし。」





宇「ちょ、拗ねないでよ、真司郎!」





西「はい!!丁度絵の具無くなっちゃったから買い出し行こ!ね、真司郎!」





真「嫌や、めんどくさいもん。」





西「なんか奢ってあげる。」





真「……行く。」













にっしーと真司郎が買出しに出掛けてから30分後、時間も時間なので一旦解散になった。





でもまだ真司郎とにっしーが帰ってきてないから私たちは残る。



さっきまで教室で音楽の話で盛り上がってた日高くんと秀太はどこかに行ってしまって、今は千晃と2人。








「──────ねぇ、宇野ちゃん。」





「うん?」






「私はなにがあっても宇野ちゃんのこと大好きだから。」






「……どうしたの、急に。笑」






「いや、なんか言いたくなって。笑
とりあえず、私は宇野ちゃんのことなにがあっても大好きで、宇野ちゃんLoveだから!!」






「……千晃。」







「あー、なんか恥ずかしくなってきちゃった。そろそろにっしーと真ちゃん帰ってくるよね。私、お手洗い行ってくるね。」






パタパタと出ていく千晃の小さな背中に






私も大好きだよ、千晃。






そう伝えた。