先日のアカデミー賞授賞式でウィル・スミスがクリス・ロックを平手打ちした事件。
要点を押さえると以下のとおり。
- 司会者として登壇したクリス・ロックがウィル・スミスの妻の身体特徴についてイジる。
- 受賞するため登壇したウィル・スミスがクリスを平手打ち。
- 後日、ウィルはクリスに対して謝罪。クリスは本件を告訴しないと発言。
- ウィルに対してアカデミー賞への出席を10年間停止することが決定。
こんな感じでしょうか。
これがアメリカだと『ウィルが全部悪い』となるそうです。
全くわからん。
アメリカって言葉の暴力が許されるんだ。
だから日本人の事をジャップだのイエローモンキーだの平気で言えるんだろうな。
もちろんウィルの暴力は許されることではないけどクリスの言葉の暴力も許されてはいけないと思う。
クリスはコメディアンだからウケ狙いで言ったのかもしれないけど、今回の発言に笑いのセンスも感じないし自身の影響力も考慮しない極めて短絡的な発言だ。
相手の身体特徴をイジらないと笑いが取れない日本のコメディアンも大勢いるから、この機会に深く反省して欲しいところですね。
この件、アメリカだと
- F・・・連呼は絶対NG(キレたウィルが言ってしまったらしい)
- セレブ相手の公式の場での発言だから笑って聞き流さなければならない
- いかなる理由でも暴力は絶対ダメ
こんな感じだそうです。
1は分かる。
2から分からなくなる。
そして、肝心なのが3。
ここだけ切り取ると一言一句間違いないなんだけど、前提になってるのが
アメリカは銃社会
なんだよね。
暴力はダメだけど銃はOK。
本当に訳が分からない。
また、ウィルを直ちに退場させなかった主催者側に対する批判もあるようです。
暴力はダメってところだけなら分かるんですけどね...
クリスをアメリカ、ウィルを日本に例えると、第二次世界大戦で日本を徹底的に挑発して先に手を出させたのも分かる気がする。
しかも、日本が先に手を出した時点で日本の負け確定。
そこまで分かったうえでアメリカは日本を挑発して外交音痴の日本が乗ってしまった側面は確実にある。
今回の件は、アメリカの本質が暴力にあることを自覚しながら、それを可能な限り表に出さないようにするため醸成された文化、ってのがよく分かる。
そういう意味で昔も今もアメリカという国は変わってないんだと思う。
ウィルはお金持ってるんだし顧問弁護士もいるだろうしこの場は流して後日裁判所で会いましょう、が正しい選択だったんだろうなと思います。
アメリカは銃社会でもありますが訴訟社会でもありますから。