先日、約14年使い続けていた東芝のREGZA 37Z3500が壊れました。
完全に寿命です。
当時としてはそこそこ良いモデルを買ったため長く使えた事には感謝しています。
そして壊れたテレビの後釜をどうするか。
以前のように家電メーカーはテレビを作り続けていますが、近年、個人的に注目しているのがチューナーレステレビ。
敢えてテレビチューナーを搭載しない事で最近見ることもないテレビという無駄な機能を省けるわけですね。
過去に記事を書いたこともあります。
災害情報を入手するのにテレビは有用だという声もありますが、そもそもテレビは停電時に使えません。
携帯型テレビも画面自体が大量の電力を消費する特性上長時間使えないことは明らかなため、テレビ自体が災害情報を入手するのには向きません。
ちなみに、災害時に安定して情報入手しやすい機器は間違いなくラジオでしょう。
だったらPCモニタをと模索していた時期もありましたが、PCモニタだとHDMI-CECやARCなどのAV機器として便利な機能が使えません。
つまり多機能な現在のテレビからテレビチューナーだけ抜いたものが欲しい、というのが私の結論で、チューナーレステレビはそんな私の要望に最も近い製品というわけです。
昨今のチューナーレステレビはOSにAndroid TVやGoogle TVを搭載し、スマートテレビ、と呼ばれているものも存在します。
乱暴に例えるならテレビの形をしたAndroidタブレット端末ですね。
こうした機器がなぜ日本で普及しないのか。
直接的な原因は日本の大手家電メーカーがチューナーレステレビを作らない事なのですが、見方によっては既存の地上波テレビ局を全否定する、ともいえるチューナーレステレビはテレビ局にとって決して認められない存在だからです。
日本の大手家電メーカー、例えばパナソニック、ソニー、シャープなどは業務用ビデオカメラなどの放送機器も製造しています。
東芝はレグザを分社化しましたが、東芝グループ内には放送機器を製造する部門も存在しています。
つまり、日本の大手家電メーカーがチューナーレステレビを製造することによってテレビ局と敵対関係となり、テレビ局がチューナーレステレビを作ったメーカーの放送機器を買わなくなる可能性がある。
当然、そのメーカーの悪い面ばかりが強調して報道されるようにもなるでしょう。
マスコミは第四の権力者と呼ばれ、現在も絶大な権力を保持していますしテレビ局だってあくまでも企業ですから自社に敵対する企業を悪く言うのは当たり前です。
なので、そうしたしがらみのないドン・キホーテがチューナーレステレビの販売を始めることが出来たと言えますし、大手家電メーカーがチューナーレステレビの販売を始めるためにはその点をクリアすることが絶対に必要だと思います。
大手家電メーカー製チューナーレステレビはTVerしか使えない、そのくらいの配慮が求められるはずです。
分かり易い実例を挙げます。
経団連に加入していない企業、つまりマスコミ寄りではない立場の企業の中で最も有名なのが任天堂です。
ながらスマホをしたことによって交通死亡事故が発生し、事故当事者がポケモンGOをプレイしていたと説明すると、任天堂は経団連に加入していないため、こうなります。
「ながら運転絶対にやめて」ポケモンGO死亡事故から5年、遺族訴え
注目すべきはアプリ名が名指しされている点です。
ポケモンGOに限らず運転中のながらスマホ自体が問題となるはずなので、本来なら単に『スマホアプリ、ゲームアプリ』となるはずなのです。
「時速100キロでスマホ漫画見ながら運転」 女性はねて死なせた元会社員の公判 新潟地裁長岡支部
2つの記事を見比べればわかるように、どちらも運転中にながらスマホをしたことが原因で発生した死亡事故でありながら、経団連に加入していない任天堂関連のみアプリ名が名指しされていることが分かります。
本来ポケモンは株式会社ポケモンがマスターライセンスを持ちIP管理を行っているのですが、なんだかんだ言ってポケモンは任天堂のIPだと世間が認識している結果なのでしょう。
くどいようですが、運転中に携帯電話・スマートフォンを操作することは道交法違反で、私は違法行為を一切擁護しません。
話を戻すと、大手家電メーカーはマスコミの報復を恐れてチューナーレステレビの製造になかなか踏み切れないのではないかと推察します。
大人の都合というやつですね。
余談ですが、ゲームに関する悪いニュースを取り上げられる場合に使われる画像はXboxのコントローラーです。
日本マイクロソフトは経団連に加入しているため別の力が働いていることになりますね。
前置きが長くなりましたが本題にいきます。
まだまだ種類も豊富ではないチューナーレステレビ、今回買うにあたって検討したのは下記の3機種でした。
全て43型4Kモデルとなります。
個人的には4K/120Hz(HDMI2.1世代)モデルが欲しかったのですが現状そのようなスマートテレビは存在しませんので全て4K/60Hz(HDMI2.0世代)モデルとなります。
・価格:税込38,280円
・HDMI入力端子を3系統装備するが、HDMI-CECに対応しているのは1系統のみ
・ALLM(自動低遅延機能)対応
・価格:税込32,780円
・HDR10対応
・コンポーネント出力対応
・なぜかAmazon Prime Videoで4K再生できなかったというレビューあり
・価格:税込47,800円
・DolbyVision/HDR10/HLG対応
・DolbyAtmos対応
・eARC出力に対応
・ALLM(自動低遅延機能)対応
・ALLM有効時、1080p/60Hz信号入力時の遅延は4ms、4K/60Hz時は8ms
価格が最も安いのはゲオですが、近所のゲオには展示品がなく早々に脱落。
スペックシートを見比べる限り両者ともに一長一短だったドン・キホーテとゲオに比べて頭一つ抜けていたのがエディオンでしたので、今回はエディオンを選びました。
購入時は3年保証が付いていて、エディオンカードユーザーなら5年保証も付けられるようです。
エディオンで販売されている43P63Eは中国のTCLと呼ばれるメーカーと共同で開発したとありますが、43P63EはTCLの43P735という製品に極めて酷似しており、これをベースに開発された商品のようです。
正直なところ、43P63Eでも私が求める完全なスペックではありませんが、4K/60Hz環境なら充分なスペックではないかと感じたため購入に踏み切りました。
まだまだ一般的とは言えないチューナーレステレビは普通のテレビと比べると割り切った運用が必要だと感じます。
また、“NHK受信料を支払わなくていいテレビ”を製品化 ドンキの狙いは?のようにNHKに加入しなくてもよいテレビとしてチューナーレステレビが注目されている一面もあります。
あとはもっと性能が上がってくれれば。
大手メーカー製のハイエンド製品と肩を並べる性能のチューナーレステレビが出てきてくれれば。
今後も要注目のジャンルではないかと思います。