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それからしばらく特訓が続き泰葉は少々ストレスが溜まってきた。

「ねぇ、おすぎ。」

【・・・・・・・・・・】

「おすぎってばぁ~!」

【おすぎって呼ぶなっつってるだろ~!】

「あら?はぶてとる、はぶてとる。アハハハ・・・。」

【くっ!・・・で、何だ。】

「ちょっとだけお出かけしてもいいでしょ?ちょっとストレスで疲れたぁ~!」

【ふん・・・まあ、ここまで頑張ったのは認める。しょうがないか・・・今日だけだぞ。】

「うん。やった!お出かけお出かけ~。」

【お前は小娘か!】

「何よ。女はいつまでも少女のままなのよ。おすぎみたいにおっさん臭くならないのよ~だ。」

【おっさん臭くならないのって・・・確かお前のほうが年上だろ?】

「・・・・女に歳を聞くなんて失礼よ!ふん!」

【クスクス・・・・一応女なんだな・・・。】

「あのねぇ~。どうしてそう嫌な事を言いたがるのよ。将棋を教える時はちゃんとしているのに・・・。」

【あ?将棋はちゃんとしなきゃだめだろ。当然だ。普段はお前からかって遊ぶくらいしか楽しみが無いんだ、今は。】

「まあ・・・そうよね・・・。なんか可哀想な気もするけど・・・。」

【お前に同情されるとは・・・堕ちたもんだな俺も・・・はぁ・・・どうしてこなったのか、早く解明しないと俺まで馬鹿になりそうな気になってきた。】

「あっ!また・・・同情して損した!ふん!」

そう言いながら?いそいそと出掛ける準備を整えているとまた悪魔が囁く。

【なぁ・・・もう慣れたけど・・・お前着替える時とか鏡見ながらだと俺に見えてるって忘れてるだろ?】

「あっ!や、やだぁ~~~~!!!見ないでよ!!!」

【いや・・・俺だって見たくて見てるんじゃない。言っているだろ、お前が見えるものが自然と見えるんだって。】

「うっ・・・・気を付ける・・・てか、着替える前に注意してよ!」

【・・・・まあ・・・たまにはサービスタイムも有りかなと思ってな・・・。】

「なっ!サービス・・・前に言っていたじゃない!躰が無いからそういう気にならないって!」

【ん?まあ、そういう気にはならんが・・・男だから嫌いじゃないぞ、そういうのは。アハハハ・・・】

「うぐぅ~。元に戻ったら・・・絶対慰謝料請求してやるんだから!」

【ほ~う!じゃあ・・・こちらは棋士にしてやった報酬と勉強教えている報酬請求するぞ。良いか、天才名人の授業料がどれくらい高くなるか計算してみろよ。】

「あ・・・・え~っと・・・時給・・・5万円くらい?・・・・。」

【ふん・・・女流のポンコツ指導対局でも時間2~3万取るくせに、名人がそれくらいで済むかよ。】

「・・・・・・・・。」

【さてと、既に毎日20時間くらい2ヶ月近いな・・・いくらだ?】

「・・・・勘弁して下さい・・・払えません・・・・。」

【うわっはっはっは!だろ~?じゃあ・・・まあ、時々サービスしとけや。アハハハ・・・。】

「・・・・・うぅ~~~~。なんかズルい。変態おすぎ!」

【あ・・・また、おすぎって・・・・。】

「もういい加減諦めたら?おすぎはおすぎ何だから。」

【・・・自分だって「性交したいわ」じゃねぇか!】

「ち、違うもん!その読み方やめて!泰葉だもん!」

【はい、はい・・・・いい加減どこに行くのか決めたか?】

「あ・・・うん。勿論、お買い物!それから・・・ケーキ屋さん!」

【はぁ~・・・食い気が一番か・・・】

「悪い?美味しいケーキ食べてると幸せになるわよ~。」

【・・・まあ良いか・・・じゃあ、出掛けろよ。待ちくたびれてきたぞ。】

「うふ・・・お出かけお出かけ~。」

【今日ははぶてとらんようだな。】

「もちろん!はぶてとらんよ~。」



続く