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新人戦当日、会館へ向かう途中、電車の中で頭の中の悪魔が囁く。
【なあ、ところでお前さ、師匠の古那屋文吾兵衛さんとは一体どういう関係になっているんだ?】
「えっ?急に何?」
【おい、また声が出ているぞ。人前で独り言を言うなって。】
【あ・・・つい・・・ね。そうそう、どうして急に師匠の話?】
【いやな、ちょっと気になってはいたんだ。四段に昇段しても連絡一つしないし、師匠も同じくだ。普通は有り得ん話だからな。】
【あ、うん・・・でも、おすぎは私の記憶、全部見えるんじゃ無いの?】
【ああ・・。そこがまた不思議なところでな・・・。所々お前の記憶も俺の記憶と同じ様に霞が掛かった様な所があるんだ。】
【ふ~ん・・・・どういう事なのかしら?それがおすぎが私の頭に入って来た事と関係あるのかしら?
】
【う~ん・・・そこら辺はイマイチよく分からないんだよなぁ~。で、どうなんだ?師匠と何か問題でもあるのか?】
【・・・・うん・・・まあ・・・。】
【ん?なんだ?あんまり言いたく無さそうだな?】
【うん・・・あまり思い出したくない事だから・・・。】
【そうなのか・・・ま、言いたくないなら言わなくていい。誰だってそんな事の1つや2つあるもんな。】
【あら?おすぎにしては優しいわね。】
【おい、俺様は十分優しい人格者だぞ。じゃなかったらお前の面倒なんか見てないぞ。面倒くさい指導なんかするかよ。】
【うわっ!面倒くさいって!勝手に人の頭に入り込んだくせに!】
【ふん、俺のせいじゃねぇもん。】
【じゃ、じゃあ誰のせいだって言うのよ!】
【さあ?それが分かれば苦労しないんだけどな。】
【もう、ほんとにムカつくんだから。勝手な事ばっかり言って・・・偉そうにして・・・でも、ちゃんと教えてくれて・・・。】
【あれ?・・・最後は悪口になってないぞ?】
【あ・・・間違えた・・・・。】
そんな話をしているうちに最寄り駅に到着、会館への道を歩き始める。
【あ・・・おい、ちょっと待ってくれ。】
「ん?どうしたの?」
【ああ、ほら、あっち。】
「ん?あっち?・・・そう言われても分かんないわよ。」
【あ、そうか。え~っと、右手のコンビニの前をしっかり見てくれ。】
「えっ?右手・・・コンビニ・・・・。どうしたの?」
【ああ・・・また、嫌~な奴がいやがるんだ。】
「何?今度は誰なの?」
【良いから・・・しばらく何気なく眺めていてくれ。】
「う、うん・・・。誰かしら・・・・。」
【・・・・あいつ・・・誰と一緒なんだ?】
「誰よ?・・・・一緒って?」
【ああ・・ほら前にも居ただろ、負毛犬だよ・・・。プロになり損ねたのに未だに会館に居座っている奴だ。】
「ああ・・。」
【なあ・・・もうちょい近づいて誰と一緒なのか確かめてくれ。】
「ねぇ・・・おすぎはどうしてそんなにあの人達のことが気になるの?」
【う~ん・・・それはよく分からん・・・が、きっとそこが今のこの状況になった事と関係している気がするんだ。】
「そうなんだ・・・。解った・・・・近づいてみる。」
泰葉が近づくとそこには負毛犬と・・・驚くべき人物が並んで話をしていた。
続く
新人戦当日、会館へ向かう途中、電車の中で頭の中の悪魔が囁く。
【なあ、ところでお前さ、師匠の古那屋文吾兵衛さんとは一体どういう関係になっているんだ?】
「えっ?急に何?」
【おい、また声が出ているぞ。人前で独り言を言うなって。】
【あ・・・つい・・・ね。そうそう、どうして急に師匠の話?】
【いやな、ちょっと気になってはいたんだ。四段に昇段しても連絡一つしないし、師匠も同じくだ。普通は有り得ん話だからな。】
【あ、うん・・・でも、おすぎは私の記憶、全部見えるんじゃ無いの?】
【ああ・・。そこがまた不思議なところでな・・・。所々お前の記憶も俺の記憶と同じ様に霞が掛かった様な所があるんだ。】
【ふ~ん・・・・どういう事なのかしら?それがおすぎが私の頭に入って来た事と関係あるのかしら?
】
【う~ん・・・そこら辺はイマイチよく分からないんだよなぁ~。で、どうなんだ?師匠と何か問題でもあるのか?】
【・・・・うん・・・まあ・・・。】
【ん?なんだ?あんまり言いたく無さそうだな?】
【うん・・・あまり思い出したくない事だから・・・。】
【そうなのか・・・ま、言いたくないなら言わなくていい。誰だってそんな事の1つや2つあるもんな。】
【あら?おすぎにしては優しいわね。】
【おい、俺様は十分優しい人格者だぞ。じゃなかったらお前の面倒なんか見てないぞ。面倒くさい指導なんかするかよ。】
【うわっ!面倒くさいって!勝手に人の頭に入り込んだくせに!】
【ふん、俺のせいじゃねぇもん。】
【じゃ、じゃあ誰のせいだって言うのよ!】
【さあ?それが分かれば苦労しないんだけどな。】
【もう、ほんとにムカつくんだから。勝手な事ばっかり言って・・・偉そうにして・・・でも、ちゃんと教えてくれて・・・。】
【あれ?・・・最後は悪口になってないぞ?】
【あ・・・間違えた・・・・。】
そんな話をしているうちに最寄り駅に到着、会館への道を歩き始める。
【あ・・・おい、ちょっと待ってくれ。】
「ん?どうしたの?」
【ああ、ほら、あっち。】
「ん?あっち?・・・そう言われても分かんないわよ。」
【あ、そうか。え~っと、右手のコンビニの前をしっかり見てくれ。】
「えっ?右手・・・コンビニ・・・・。どうしたの?」
【ああ・・・また、嫌~な奴がいやがるんだ。】
「何?今度は誰なの?」
【良いから・・・しばらく何気なく眺めていてくれ。】
「う、うん・・・。誰かしら・・・・。」
【・・・・あいつ・・・誰と一緒なんだ?】
「誰よ?・・・・一緒って?」
【ああ・・ほら前にも居ただろ、負毛犬だよ・・・。プロになり損ねたのに未だに会館に居座っている奴だ。】
「ああ・・。」
【なあ・・・もうちょい近づいて誰と一緒なのか確かめてくれ。】
「ねぇ・・・おすぎはどうしてそんなにあの人達のことが気になるの?」
【う~ん・・・それはよく分からん・・・が、きっとそこが今のこの状況になった事と関係している気がするんだ。】
「そうなんだ・・・。解った・・・・近づいてみる。」
泰葉が近づくとそこには負毛犬と・・・驚くべき人物が並んで話をしていた。
続く