続きです!
※相櫻
※BL
自己責任でお願いします🙇🏻♀️
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二日酔いで頭を鈍器で殴られてるような頭痛がする。
「…ってぇ」
重たい瞼をゆっくりと上げると、腕の痺れを感じた。
「……え。」
寝起きと二日酔いで脳の回転が追いつかない。
「…櫻井、くん?」
腕の中には眠っている裸の櫻井くんの姿が。
俺の胸に顔を埋め、気持ちよさそうにスヤスヤと寝息を立てている。
やばい…なんにも思い出せない…。
確か昨日みんなで飲んでて、
結構なペースで飲んでしまってた自覚はあるけど…
「なんで…櫻井くんが…?」
枕にされてる腕がピリピリと痺れている。
飲み込めない状況で、頭痛に加え、やらかしてしまった気がする恐怖が心臓を痛める。
とりあえず起こさないようにゆっくりと腕を抜いた。
ゆっくりとベッドから出ると、それようと安いホテルでは無さそうな室内。
ちゃんとしたビジネスホテルのようだ。
「…うわ〜」
一矢纏わぬ自分の身体はやけにスッキリしている気がする。
溜まった欲をすべて解放させた気持ちよさは、記憶にない昨日の夜をなんとなく悟らせる。
「どうしよ…」
眠る櫻井くんの穏やかな天使のような寝顔が
汚してしまったことの申し訳なさを際だたせる。
まじで…どうしよ…
「えっ!えぇっ!!!」
「ちょ、しーっ!ニノ、声でかいよ!!」
社食に響き渡るニノの声を慌てて沈めさせる。
「いやいやいやいや!ない!それはない!」
「…だって、どんな顔で会えばいいのか分かんなくて…」
「それで置いて帰ったとかありえないから!」
「俺、どうしたらいい?」
「自首してください。」
「警察行ってくるわ。」
「もー、ほんとそのレベルですよ?ひっどい、まじでひどい!これはひどい!今頃、櫻井さんどんな気持ちだよ!」
「…仕事間に合ったかな?」
「そこじゃないでしょ!!あなたはシてる夢見てたつもりだったかもだけど、櫻井さんはほぼ素面だったんだよ?!それで起きて、相葉さんいなかったら…うわー、最低だな!」
「…そうだよ。最低だよ…俺は」
「開き直んなよ。…はぁ、とりあえず松本くんに連絡してちゃんと仕事来てるかだけでも聞いたら?」
「…そうする。」
呆れた様子のニノに言われた通り松潤に連絡しようと思い、ポケットからスマホを取り出す。
「あ…」
「今度はなんです?」
「充電、切れてる…」
「もー!ほんとに何やってんすか!」
ニノが顰めっ面で怒りながらもポケットから持ち歩いているモバイルバッテリーを貸してくれた。
充電している間にニノからの説教を受けながら、ざる蕎麦を食べる。
「お、40%だ。」
食べ終わってスマホを見ると充電は40%まで回復していた。
「良かったね。早く松本くんに連絡!」
「あ、そうだった!……。」
「ん?どうしたんですか?」
スマホを見つめて固まった俺をニノが覗き込む。
「知らない携帯からかかってきてる。」
「…もしかして櫻井さんだったり?」
「…するかも」
とにかく、櫻井くんがどうなったのか確認するためにとりあえず松潤に電話をかけた。
「あ、もしもし松潤?」
松潤は2コール目で出てくれた。
『おお!相葉くん!昨日はだいぶ酔ってたけど家まで帰れた?櫻井くんと2人同じ方向だから置いてこって二宮くんが言うからさ〜。』
「か、帰れた帰れた!大丈夫…」
ニノがジト目て俺を見る視線を受け流しながら電話に集中する。
『そっか!なら良かったよ!』
「あのさ松潤。今日って櫻井くんいる?」
『え?聞いてない?櫻井くん元々今日休みだよ?』
「えっ!そうなの!?なんで?!」
『溜まってる有給消化しろって言われてたからね。何するって言ってたっけ?…えっと、確か…あ!そうだ!内見行くって言ってた!』
「内見?」
『なんか、引っ越すって言ってたよ。電車乗らなくても通えるとこにするって。』
「…そう、なんだ。」
"電車に乗らなくても"という理由に心当たりがあった。
『なんで?なんか用事?』
「いや…大丈夫。」
『てか、連絡先交換してんだから直接連絡しなよ〜』
「あー、櫻井くんに俺の番号は教えたんだけど、向こうの番号は知らなくて…」
『え!そうなの?教えようか?』
「…あのさ、櫻井くんの番号って」
不在着信で履歴に残っていた番号を読み上げた。
『そう、その番号で合ってる!じゃ、後は二人で連絡とってね〜』
電話が切れて、ニノが心配そうに聞いた。
「櫻井さん、大丈夫そうですか?」
「それが、今日休みみたいで…」
「えっ!それ大丈夫なんですか…?」
「とりあえず、この番号 櫻井くんのみたいだからかけてみようかな…」
「はい、そうしてください。私は先行ってるんで。ごゆっくり。」
気を利かせてくれたニノが食べ終わったお盆をもって席を立って行ってしまった。
電話したところでなんて言ったらいいのか分からない。
大丈夫?帰れた?なんて、置いていった奴が言うセリフではないし、
夢だと思ってたからなんて言い訳もよくないだろう。
「あー、どーしよー」
残りの昼休みは20分。
「よし、かけるしかない。とりあえず、謝ってまた今度ちゃんと話すってことは言おう。」
自分に言い聞かせるように大袈裟な独り言を言って、櫻井くんに電話をかけた。