社会人翔さんのお話です❤️
そんなに長くはならない予定です。
※相櫻
※BL
自己責任でお願いします🙇🏻♀️
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転勤とともに実家を出た。
恥ずかしながら人生で初めて家賃と光熱費を払うことになる。
将来のためにできるだけ貯金がしたくて、
必要最低限住めるだろう激安アパートに入居を決めた。
将来は1人で生きていくことになると思う。
家族には心配させるから言えないが、俺は人を好きになれない。
誰かを特別に思えない。
だから、結婚なんて無縁の話だと思う。
一生、1人で生きていくなら金がいる。
またいつ転勤になるか分からないから、出来るだけコストを抑えて実家暮らしの頃と同じくらい貯金ができたらと思った。
が、にしてもボロすぎた。
俺の部屋は2階建てのアパートの2階の角部屋。
変な時期の移動だったせいでこれからの季節はなんと冬。
外観から想像できる隙間風。
おじいちゃんと同い年くらいに見えるエアコンは全く部屋を暖めない。
トイレは各部屋にあるが、風呂は共同。
壁は薄くて、外を歩く人の声や騒音はまる聞こえ。
…聞こえるのは外からの音だけじゃない。
「…またかよ」
隣の部屋から夜な夜な聞こえてくるベッドの軋む音とAVでも撮っているのかと思うくらいの女の喘ぎ声。
「毎晩毎晩よくやるよな〜」
ベッドに仰向けに寝転がりながら、夜通し続く隣人の情事の音という最悪の子守唄で眠りにつく日々だ。