続きです!

 

※相櫻

※BL

 

自己責任でお願いします🙇🏻‍♀️

 

 

---------------------

 

 

 

繋げた電話の向こうには聞き慣れた騒がし複数人の声。

もう顔も見たくない奴らが嫌でも浮かび上がる。

 

 

『今日来なかったら大学にチクるから。お前がカメラ回してる証拠写真もこっちにはたっぷりあるんでね。』

 

「…わかったよw行くからw」

 

『じゃ、3時半に駅前で待ってるわ。3人は引っ掛けてこいよ?』

 

 

…これで終わりにしよう

 

 

俺は相葉雅紀と幸せになりたいんだ。

自分の過去は消せないと分かってる。

 

でも、何を天秤にかけても"相葉雅紀の今"に勝るものはない。

 

 

冷たい水で顔を洗って、服を着替えて

 

【ちょっと用事で出かけます】

 

置き手紙を残して家を出た。

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

駅前で見つけた見覚えのある黒いワゴン。

近づくと俺に気づいたのか車のドアが開いて、俺はその中に乗り込んだ。

 

 

「よう、櫻井。久しぶり。」

 

「久しぶり…」

 

「じゃ、今から女捕まえに行くから。他の奴らは先に行ってるからさ。」

 

「あ…あのさ…俺…もうこういうのやめようと思うんだ…」

 

「…は?何言ってんの?」

 

「今、そんな金に困ってないから、やらなくても良くなったっていうか…」

 

「前に行ったよな?もし、やめるんなら今まで受け取った金返せって。」

 

「それは、もちろん…何年掛かってでも働いて返すし」

 

「今だよ!やめるんなら今返せよ。300万な。」

 

「さ…300万…?」

 

「払えないなら足抜けは諦めろ。」

 

「でも、俺はもうやりたくない、っ!」

 

 

急ブレーキで車が止まった。

運転していたそいつが俺の方を振り向いて鼻で笑った。

 

 

「お前がやりたいかやりたくないかなんてどうでもいい。金がないならお前はずっとこうして俺らといるしかねぇんだよ。」

 

「…っ。」

 

「予定変更。」

 

「え?」

 

 

そいつは誰かに電話をかけて何かを伝え、ハンドルを切って大通りから小さな路地へと入っていった。